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[アニメ感想] 2018年秋アニメ完走分感想文 ゾンビランドサガ

2018/12/27

2008年4月、アイドルを夢見る少女・源さくらは、東京のアイドルオーディションを受けようと決意し、郵送する申請書を片手に登校しようと自宅を出た途端、軽トラックに跳ねられてしまう。

2018年、とある洋館で記憶を失ったまま目覚めたさくらは突然ゾンビの群れに襲われて洋館から脱出するが、自身もゾンビと化していることに気付く。そこに現れた青年・巽幸太郎から、佐賀県の認知度を上げるための企画「ゾンビランドサガプロジェクト」のご当地アイドルとして、自分を含む7人の少女が巽によって同様に甦ったことを知らされたさくらは、佐賀県の認知度を上げ、生前の記憶を思い出すため、アイドルグループとしての活動を開始する。(あらすじはwikipediaより)

おふざけだけではない深さ

オリジナルアニメながら、徹底した佐賀リスペクト?を貫いた今期では、「SSSS.GRIDMAN」に並ぶ「覇権アニメ」になった作品。

そもそも町おこしのために、ローカルアイドルグループを結成していく、という時点では、まだわかるのだが、それがなぜか「ゾンビ」というのだから、もう訳がわからない。

更にこのゾンビグループ「フランシュシュ」をプロデュース&マネジメントしている、無駄にテンションがどうかしている幸太郎というキャラクターがそもそもどうかしている。

マネージャー兼プロデューサーの巽幸太郎のキャラクターボイスを担当するのは、ベテラン宮野真守さん。宮野さんのある意味通常運転な「怪演」がこれに輪をかけておかしなことになっている。ある意味これだけでも十分お腹いっぱいなんだが、各キャラの掘り下げエピソードも楽しめて、単なるおふざけではない深さもある。

深さというのは、当然なんだがフランシュシュは全員「既に死んでいる」ため、大切な人や大切な何かと「別れて」きている点。これで泣かせにくるだけなら、比較的陳腐になるのだが、そうではないところに、この作品の面白さがある。

死んでいるから、精一杯生きる

死別しているから、第2の人生?を精一杯生きようとしているゾンビ〜たち(死んでるけど)が、面白悲しいとも言える。単なるゾンビものではなく、彼女たちに深みを与えた点で、数あるゾンビものの中でも傑出した内容になったのではないだろうか?

話題になった第8話はあらゆる意味で、想像の斜め上をいく展開ながら、最後まで飽きずに見られたし、その他のエピソードもハズレらしいハズレがないという点でも、秋アニメの中では傑出していたと思う。

単なるご当地アニメの枠を超えて、ゾンビものとしても新機軸を打ち立てた「ゾンビランドサガ」。最後まで楽しませてもらい、感謝するほかない。

特に最終回直前、さくらの記憶が戻ってからのくだりはギャグアニメとは思えない熱さで、思わず引き摺り込まれたが、最後まで「らしさ」を失わなかったことが、大いに評価できるポイントだと思う。

ゾンビものという使い古された設定を、生かしきって、死んでるからこそできる、とさくらを鼓舞していくフランシュシュの熱さも素晴らしい。それぞれが「生前」に辛い過去があり、それがあって「第2の人生」を前向きに「生きよう」とする彼女たちの姿には大いに感銘を受けた。単なるギャグ設定だと思っていた「ゾンビ」を巧みに使って、こんな深い話を作ってしまうとは!本当に脱帽するほかない。

はやくも噂される二期制作は本当にあるのか?楽しみにして待ちたいと思う。

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