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[アニメソング] アニメ的音楽徒然草 ダンバインとぶ

今回は「聖戦士ダンバイン」ブルーレイボックス発売記念?で、MIO(現・MIQ)さんの歌う「ダンバインとぶ」をご紹介します。アニソンとしては比較的王道な楽曲ですが、色々興味深い点がある作品でもあります。

まず、「ダンバインとぶ」には、MIQさんとしてもMIOさんとしてもセルフカバーがいくつか存在しています。MIQ名義では、主にスーパーロボット大戦系のアルバムに収録されている新録音版と、MIO名義ではベストアルバムに収められている英語バージョンのものがあります。

英語バージョンは、版元が同じキングレコードであるため、オリジナルアレンジのまま、歌詞だけ英語という形になっています。

そして、アニソンにはありがちな話なんですが、この「ダンバインとぶ」はプロレスの入場曲として使用された歴史があります。それも番組がおわるか終わらないかというタイミングで使われていたのです。当時、ヨーロッパ武者修行から凱旋帰国した前田日明(当時の表記は明)選手のテーマ曲になっていました。

これは私の推察ですが、当時の前田日明選手が、聖戦士ダンバインをみて、自分で選曲した
とは考え難いため、おそらくテレビ朝日のワールドプロレスリングのスタッフの方が選曲したものと思われます。

しかし、80年代当時のプロレス入場曲は、インストゥルメンタル曲が使われることが一般的でした。歌付き、特に日本語の歌詞は、TV中継の実況と被るから、というのがその理由でした。

今でこそアニメ主題歌のCDにはオフボーカルバージョンが収録されていますが、80年代ではまずそういうケースは稀でした。ではどうしたか?

プロレス入場曲あるあるなんですが、「前奏と間奏をつなげて歌なしバージョンをつくる」ことをしたんですね。アニメファン的にはMIOさんのボーカルをごっそりカットなんて、冒涜もいいところなんですが、プロレス側から見たら、「これもアリ」になるのです。

プロレス入場曲にはボーカルなしは当たり前で、全然違う複数の楽曲を勝手に合体させたりした、いわゆる「合体テーマ曲」なるものも
存在しています。近年では、二次商用(音源販売など)を考えて、プロレス入場曲もオリジナル制作が主流になっています。が、80年代はまたまだプロレス入場曲も黎明期の時期であり、「ダンバインとぶ」のようなケースもあったわけです。

80年代に、アニソンがボーカル入りで流れた特例は初代タイガーマスクや獣神サンダー・ライガーらの例があります。これらはワールドプロレスリングを放送しているテレビ朝日で、同タイトルのアニメが放送されていたためで、いわゆるタイアップというやつです。

ちなみに現在、テレビ朝日系列で放送しているタイガーマスクWも、番組とのコラボで誕生した実在のタイガーマスクWが活躍していますが、彼の入場曲も、タイガーマスクWのオープニングである「ゆけ!タイガーマスク」です。

さて、アニメも好き、プロレスも好きな私が、最初にワールドプロレスリングで「ダンバインとぶ」を聞いた時はそりゃびっくりしました。タイガーマスクなどとは違い、ダンバインとプロレスはタイアップしていなかったのですからね。

余談ですが、私が「ダンバインとぶ」を初めてCDで聴いたのは、ダンバインのサントラ盤ではなく、プロレス入場曲ばかりを収めたアルバム「プロレスQ3」が最初になります。単純に私の金銭的な都合そうなっただけですが、「ダンバインとぶ」が入場曲として使われてるいなければ、ありえない邂逅だったので、色々感慨深いものを感じたものでした。









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