[プロレス観戦記] K-DOJO CLUB –K TOUR IN KOKURA 

K-DOJO CLUB –K TOUR IN KOKURA 観戦記(13・8・25 日 於:北九州パレス)

今試合が終わった直後の北九州パレスのロビーでこれを書いている。撤収作業を横目でみながらパソコンうってるのはなんか変な感じだけど。

さて前日から豪雨警報が出ていた中、慎重を期して一時間半前に家を出たが、山口はともかく小倉は心配するほど雨は降ってはいなかった。12時開始の13時スタートということでロビーでしばらく待っていたら12時ぎりぎりにTAKA代表が重役出勤してきた。もともとKはTAKAがエースで代表で4番で・・・という団体にはしないと設立当初からいってるし、別にそれは構わない。鈴木軍のキャラ的にもだいたいこういう不遜な態度は似合ってるし(本当は新日のツアーの間に営業にも出てることは無論承知の上で書いてるんだけど)

もうだいたいここは旭志織がエースの団体なんだなという認識は見てるこっちにもある。これは自然なことだと思う。ただ三分の計ではどうしてもデスマッチの大日とエンタメのDDTがあると、どうしてもほかの二つほど強烈な「引き」がないKは観戦対象から外れてしまう。なんでいつかKが小倉あたりにきてくれないかなとは思っていた。熊本はしょっちゅうきてるし、昨日の熊本大会は鈴木みのるに高橋裕次郎、華名まで登場したという。でもまあお得感のない普段着のKがみられるんだったらそれもまたよしかな?うらやましいけど。(後でTAKAが打ち上げの席でこの件に関しては謝罪していた)

会場に入ると席は四方2列で並べられていた。ステージ上に席はなし。気温がいつもより低いせいか?南と北に扇風機が。いや、心づくしとしてはありがたいが笑ってしまった^^ブルーフィールドでも使ってるのかな?そういえば初めてK-DOJOを博多で見たとき冷房切られていたのをふと思い出した。

でステージに席がない分固定カメラが北側のステージに設置されていた。通常カメラがある方を正面に据えるから、北が正面になってるのかなと思ったら、選手もスタッフも南側を正面にしていた。なんでだろう?あのカメラは単なる記録用だったのかな?このパレスには二階から撮影のできる設備があって、がむしゃらはそこから撮影もしてるんだけど、今回の大会ではそこはふさがれていた。

第一試合:○関根龍一 対 ●タンク永井

昔Kの博多初進出を観戦して以来、10数年ぶりのKの大会。当然そのころとはメンツもがらっと変わっているし、どういうタイトルがあるのか?だれがチャンピオンなのかはもう面倒くさくて調べる気にもなれない。関根はなんか若いころの真霜みたいな感じがした。永井はなんとなく中西学の若いころに似てるかな?

なんかのチャンピオンらしい関根は永井のパワーをいなすように試合をしていた。永井は一発がある関根のけりを警戒してたみたいだったけど、持ち前の力技も存分に発揮できたと思う。若手でもちゃんと体ができてるのは見てて安心感がある。基本技にこだわって大技主体ではいかないKのいいところはちゃんと引き継がれてる感じがした。

まあ昔のことはいってもしょうがないんだけど、エンタメ色が強かった設立当初から比べるといちプロレス団体としてみられるのはいいことかなと思う。DDTと同じフィールドで勝負してもしょうがないしね。

力と技の対決はPKぎみに入った関根のミドルキックがタンクを吹き飛ばしそのままフォール勝ち。得意技が出た時点で試合が終わるというWWEスタイルはちゃんと実践し続けてるのかな?第一試合としてはいい試合だったと思う。

第二試合:稲松三郎&○阿蘇山 対 ●バンビ&リッキー・フジ

Kに入団してからのリッキーははじめてみる。しかし老けたなあ。まあほぼ同年代である自分の年齢を考えたらある意味当たり前ではあるんだけど、そういえば阿蘇山とも年は近い。で、今回の阿蘇山はやはりアップルを相手にしてた時のセクハラモード。「これが仕事タイ!」と口で応戦する阿蘇山ににわかの九州弁でリッキーも対抗。やっぱ元気なアラフィフだよなあ。この2人。

で、この濃い二人に囲まれるとバンビも稲松も思い切り自分を表現しきるということに関してはやや腰がひけていたという感じもした。稲松はバンビのむちの餌食になっていたのが唯一の見せ場だったかな?

女子相手といいつつ阿蘇山の攻めはかなり厳しくてその上にお笑いを挟んでくるんでバンビが守勢に回るシーンがたびたびあった。これは仕方ないかな?Kではもともと純然たる女子プロの試合は組まないようにしてるわけだし。でも女王さまキャラとしてもっと敵陣をしばきたおすシーンもみたかったなあ。

中盤リッキーのアシストも得たバンビは阿蘇山得意の万トーンを自爆に誘い攻勢にでたが、体格差を見せつけるような阿蘇山の猛攻はとめられず、最後は筑前を沈めたマグマドライバーがさく裂!いや、あれは反則でしょ!試合後首をおさえたままのバンビを前に勝ち誇る阿蘇山。大人げない・・・・

第三試合:○TAKAみちのく 対 ●がばいじいちゃん

当初このカードを見たときには「新日のツアー中のTAKAが楽できそうなカード組んだな」と思ったもんだった。まあじいちゃんの試合では違う意味でエネルギー使いはするだろうけど^^(さすがに老人虐待はこたえたらしいけど)

で、じいちゃんはステージ上ではなく会場入り口からの入場。タンクのめがねをとりあげたり扇風機にあたったり、座席に座ったりやりたい放題で時間を延々とかせぐ。
まあでも九州で試合数が少ないとはいえどじいちゃんのこのムーブもしょうしょう飽きた。

はじめてみる人はやっぱ驚いていたけど。まあしかしTAKAは鈴木軍でのキャラで試合すれば、じいちゃんをどんだけいためつけようが、ブーイングとばされようがおかまいなしに試合できる。

そういう意味ではTAKAもじいちゃん並みに自由にはしていた。でもじいちゃんも飛び技だけでなくジャストフェースロックを杖ではずしたり、なにげに杖を使ったグラウンドでの小技を交えてはいたけど、最後にみちのくドライバーまで出されては万事休す。試合後、新崎人生ばりに大の字になってるじいちゃんを拝んでかえるTAKA。結局じいちゃんはタンクの背にゆられて退場するはめになった。

ここで休憩。

まあさくさくと試合が進んでいい感じではないだろうか?二列に設定したのも奏功して会場はフルハウス感たっぷり。本当こういう地方の小さい会場でプロレスの魅力を伝えるにはKのような団体はうってつけではないかなと思う。子どもさんも多かったし、会場の雰囲気はとてもよかった。やっぱ同じような入りでも椅子並べすぎてスカスカな状態で試合するよりこっちのやりかたのほうがお客ものってみやすいよなと思った。

第四試合:○真霜拳號 対 ●若鷹ジェット信介

正直いってこの試合もっと一方的になるかなと思っていた。各団体で着実に知名度をあげている真霜と、活動自体どこで試合してるのかも情報がいまいち入ってもこないジェットとでは差があるように感じたのだ。まあ地元凱旋という事態を差し引いても真霜の勝ちは動かないだろうと。

ところが、この日のジェットはクレバーなレスリングを展開してきた。真霜の間合いを徹底的にはずし蹴りを反則にしろとレフェリーに無理難題をふっかけ場外カウントもたっぷり休んで、真霜をいらつかせる。じれた真霜が蹴りを放てばそれをキャッチしてアキレス腱、膝十字、四の字とバリエーション豊富な技の数々で真霜をギブアップ寸前まで追い詰める。正直地元ということを差し引いてもここまでジェットができる選手であったとは意外すぎてびっくり!中盤まではほぼ一方的なジェットペースの試合になった。

しかしジェットは自らこの関節地獄を放棄。真霜とバチバチの打ち合いを申し出た。まあ勝ちにこだわるならばあのままグラウンドでペースをつかむのが常套ではあろうけど、真霜の持ち味も引き出したうえでという配慮であるならなかなか心憎い配慮。

でも真霜もキックだけの選手ではない。スタンドの打ち合いでペースを握ってグラウンドで勝負をかけるがやはり序盤の足殺しがきいているのかあと一歩がつめられない。
しかしぎりぎりまでおいつめらてた真霜の意地の一撃がついにジェットをとらえて真霜薄氷の勝利!

試合後再戦を約束する両者。いやいい試合だったなあ。これほど盛り上がるとは思ってもみなかった。この日一番の試合はこれで決まりかな?

第五試合:○旭志織&ヒロ・トウナイ&マリーンズマスク 対 火野裕士&めんたい☆キッド&●梶トマト

最初試合数が少ない感じもしたんでこのカードを2つにわってもよかったかなと思った。なんでかというとやっぱ火野の存在感と旭のうまさにほかのKの選手の個性が消されはしないかなと思ったからだ。なんせどっちがいいもんとも悪いもんともつかないチーム同士だし、火野の存在自体がこの中では反則っぽいし。

でも梶もトウナイもマリーンズもうまく自分の個性を出した試合をしていた。他団体でもよくみている顔ではなくやっぱめったに見られない選手の動きが気になるんで正直すごいのはわかってるめんたいや火野や旭にはあまり前にでないでほしい・・・・

と思ってみていたらなんとそういう風に試合が流れていくから不思議なもんである。今のK-DOJOの旬は確かに彼らなんだなあという印象が持てた。ただ、他団体をまたにかけてあちこちに顔出せるレベルまでにはまだいってないかな?彼らがもっとK以外の場所でKで見せてるのとはまた違う個性を身につけられたら案外安泰かもしれない。もっとも東京ではそういうのも通用はしないかもしれないけど、すれてない地方にでてくる分には彼らくらいの個性がちょうどいいのかもしれないなと思った。

まだ若いし可能性もある。あとは彼らがデスマッチとかエンターテイメントといった持ち味に対してどうしても見たいと思わせるだけの選手になれれば三分の計でも集客には苦戦しないんだろうけど、まだそこまでのレベルにはいってないと感じた。

気が付けばKも老舗のインディー団体になってしまった。今後は今までつきやすかった負のイメージを払しょくして新しいKとお客の信頼関係を築いていってほしいし、それにはやはり若い力の成長が必要不可欠。そういう意味ではまだまだ火野と旭の牙城を崩すところまではいってないところに若干もどかしさを感じてしまう試合ではあった。内容が悪かったらこんなことは書かない。試合内容がよかっただけにKらしさってなんだろう?というのが今以上にみえてくるとこの団体はもっと上にいける・・・といわれ続けて十数年・・・そんだけの時間がたってしまって今のKがあるんだよなあ。困ったもんだ。

やっぱKらしさ、Kのオリジナリティーをもっとメインに出た選手は考え工夫していってほしい。実はものすごく地方のプロレスに似合ってるK-DOJO。また来てほしいと思うだけに次回はもっともっと上を目指すKであってほしいと切に願う。幸い入りはフルハウス。選手も手ごたえを感じた大会だったようだ。TAKAの言葉を借りるならばいつかぜひリベンジしにきてほしい。待ってるから。

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