DDT Sweet Dreams!2022 TOUR in FUKUOKA(2022年1月16日・日・福岡・西鉄ホール:観衆190人ー満員ー)
イントロダクション
今年の初観戦は、二本立て。
雑餉隈でプロレスリング華☆激を観戦後、西鉄電車を利用して天神までいき、天神駅内にある西鉄ホールのDDTに行くというスケジュール。
華☆激の夜大会も見たかったけど、色々考えた末にDDTとの二連戦にした。
ありがたいのは、雑餉隈→天神の移動が非常にスムーズにいく事。
今はなき博多スターレーンだと、天神から更に博多まで行き、プラス徒歩が加わるので、移動はかなり難しい。
昔西鉄ホールとスターレーンの掛け持ち観戦した時も、途中かなり走った思い出がある。
それを思うと電車に乗るだけで会場にいけるのは本当に助かるのだ。
オープニング
西鉄天神駅で軽くご飯食べて、カフェで時間まで華☆激の観戦記を書いて、最上階の西鉄ホールへ。
最近は待ち時間を利用して観戦記を書いているので、帰宅してから写真整理(これも大変ではあるが)して、早めにUPできるようにはなった。
西鉄ホールは、昨今のコロナ禍で開場ギリギリでないと、チケット引き換えができなくなっているため、階下で待たねばならない。
その時間を観戦記書きに当てるべく階下でジュースのみながら、携帯をいじっているのである。
今回レッスルユニバース席には、欠場中の大石真翔がグッズ引き換えを担当。開始前のサイン会で、遠藤選手に「どちらからお越しですか?」と聞かれたので「下関です」と答えたら、樋口選手共々「島谷のふるさと!」で盛り上がった(笑)
ちなみに、私の実家は島谷選手の実家のある街まで車で五分。
前説のあと、オープニングコールをする、シシャモパワーが登場。明らかにどっかでみた感じなんだが、シシャモのチカラを熱弁する今林GMにシシャモを食べさせたら、奇声をあげてロープワークしたあと、会場外に走り去っていった。
オープニングマッチ 30分一本勝負
勝俣瞬馬&●小嶋斗偉&聖氣(12分11秒 ラリアット→体固め)クリス・ブルックス&○吉村直巳&ユーセー☆エストレージャ
いきなり、MY WAYから聖氣とユーセーがDDTに放り込まれた6メン。
MY WAYの「もう一つの親子喧嘩」ユーセーと聖氣がDDT勢に加わったマッチメイクである。
若いユーセーには貴重な経験になることはもちろん、親父の聖氣にもある意味試練になる闘いである。
周りは全員ほぼ10代か20代で構成されたメンバーの中で、聖氣が埋没せずに存在感を出し切れるかどうか?
入場からすっかりThe 37KAMIINAにとけこんでいる聖氣は、勝俣・小嶋と共に「熱パワー!」のポーズまで決める。
これに対して力の吉村、技のクリスに、若さのユーセーが加わった混成群も抜群にバランスが良い。吉村もクリスも若いんだけど、10代と比べたらベテラン感はある。
レアルにいた頃から比較すると、聖氣の試合レベルは格段に上がっていた。やはり毎月大会を開いて試合経験を重ねて、MY WAYは個々にスキルアップしているようだ。
それはユーセーも同じで、DDT一軍メンバーに混じって何ら見劣りしないんだから、末恐ろしい10代である。
試合は吉村が粘る小嶋を振り切る形になったが、メインの高鹿みたいに、本来なら小嶋がフィーチャーされるべき試合なんだよな。
そこは少し小嶋に気の毒したかもしれない。ただ、プロレス キャリアはユーセーの方が先輩にはなるのだが。
第二試合 シシャモパワーデビュー戦 30分一本勝負
○シシャモパワー&アントーニオ本多(11分11秒 ラ・マヒストラル)●彰人&納谷幸男
シシャモパワーは、なぜかウルティモ校長がよくやる、入場時に印を結ぶポーズで入ってきた。
中身は、闘龍門関係者なのだろうか?謎は深まるばかりである。おまけにオープニングコールでベラベラ日本語喋っておいて、アントンとはなぜかスペイン語で会話している。
彰人にそれを突っ込まれると、「キャラチェンジだ!」と言い放つ有様。試合はなぜか、彰人組がヒールのような攻め方で、シシャモを窮地に追い込んでいく。
途中でシシャモの補充を要求するシシャモパワーはなぜかマヨネーズ付きを注文。
散々シシャモをコケにされたシシャモパワーは、シシャモのチカラで彰人と納谷を次々と蹴散らしていく!
いやあ、シシャモのチカラは偉大だった!
第三試合 DDTeeeen!!スペシャルシングルマッチ 30分一本勝負
●エル・ユニコーン(12分10秒 アンクルホールド)○ヴァンヴェール・ジャック
この試合をみるために、華☆激の夜大会蹴ってDDTを選んだようなもの。実質私の中ではメインイベントである。
既にジャックはDDTeeeen!!のイルシオンをシングルで下しており、ユニコーンも倒せば、DDTeeeen!!を制圧したも同然。
小学生の頃からルチャを極めてきた「神の子」ジャックがやっと全国区になりつつあるのは、長年見続けてきたファンとしては嬉しいような悲しいような複雑な気持ちではある。
しかし、ゆくゆくはユーセー共々世界の中心にいてもらわなければ困る逸材たちである。いずれは彼らにも旅立ちの時はくる。
だから、今はワクワク感しかない。キャリアで負けてはいるが、ユニコーンも切磋琢磨できるライバルを前に、ぐんぐん成長していくだろう。
そうした選手たちがどんどん出てくると、更にプロレス界は活性化していくに違いない。
考えてみたら、レアル時代から歳上とばかり当たってきたジャック。同年代のユーセーが一番若い対戦相手だったのだが、ユニコーンは彼らより若い13歳。
しかし、デビュー後連敗が続いているユニコーンとしては、キャリアでは大先輩のジャックに臆することなく向かっていく。
新人はやはりこうでないといけない。そしてジャックがいつもより飛び技を抑えて意識的にユニコーンの技を受けていたのも印象的だった。
多分、ジャックより軽量のユニコーン相手だからできたのだろうが、いままで見たことがないジャックの引き出しが次々と開いていくのは、見ていて新鮮だった。
最後はいままでありそうでなかった、ひざを固めてのアンクルホールドで、ジャック激勝!
フィニッシャーに船木誠勝直伝の技を持ってくるあたりに、ジャックの只者ではないセンスを見た思いがした。
レアルにいたから、ジャベはできて当たり前だが、身体の大きな大人や、やや体格で勝るユーセー相手には決して見せなかった必殺の刃!
敗れたユニコーンもなんら恥じることはない。13歳であれだけできたら、明るい未来しか見えないだろう。負けは続いてしまったが、腐らずに前を向いてほしい。
いろんな形はあるにせよ、二人の闘いには明るい未来しか見えない!これこそまさに真の「プロレスのチカラ」だと私は思っている。
第四試合 3WAYマッチ 30分一本勝負
○HARASHIMA vs 火野裕士 vs ●石田有輝(12分29秒 蒼魔刀→体固め)
アズールドラゴン欠場の余波で、火野&アズール組が消滅。なんと新人石田は、組むはずのHARASHIMAとも3WAYで対戦する事になってしまった!
まだまだ新人レベルの石田に対して、HARASHIMAも火野も全く容赦しない。
とはいえ、そこは百戦錬磨の猛者たちなんで、HARASHIMAと火野が一対一の闘いを見せつつ、ダメージが回復したら石田が二人に絡んでいくという図式を、不自然なく見せていったのは、さすがというほかない。
石田も単に流れに乗っかるだけでなく、自分で見せ場を作る努力をしていた。だからこそ、HARASHIMAと火野から厳しい倍返しされてしまう。
だが、石田のキャリアでHARASHIMAや火野クラスと真っ向から闘える機会はまたとないはず。それがたまたま2人いっぺんになってしまい、大変だったと思う。
しかも、ラストは至近距離からの蒼魔刀というこれ以上ないプレゼントを贈られてしまった。
これは石田への期待値の表れとみていいだろう。
第五試合 30分一本勝負
男色“ダンディ”ディーノ&飯野“セクシー”雄貴(フェロモンズの暴走→無効試合)高尾蒼馬&平田一喜
前回の博多大会では、当時の王者・竹下&勝俣の保持するKO-Dタッグにメインで挑戦したフェロモンズ。
タッグ王座奪取はならなかったものの、今成を加えた3人で、KO-D6人タッグ王座を奪取し、保持し続けている。
今勢いにのるフェロモンズを止められるのは、果たして誰なのか?
試合前、今林GMがまたもやリングに登場。この試合の対戦相手である高尾と平田を呼び出し「福岡は俺の地元で、俺の大会と言ってもいい。そこでYouTubeライブで垢BANされないために」高尾と平田を金で釣って、フェロモンズの暴走を止めさせようとしたのだ。
まあ、出所が実家の小遣いというのはどうかとは思ったが、これで承諾した高尾と平田は入場からやりなおして、フェロモンズを迎え撃つことに。
しかし、そこで言うことを聴くフェロモンズではない。セクシーとダンディはいつも以上に張り切って、脱ぎ出すものだから高尾も平田も戦闘不能に。
それだけでは飽き足らず、フェロモンズは高尾組のセコンドについていた今林GMをリングにあげ、私刑を決行。尻の下で悶絶するGMをみた松井レフェリーがゴングを要請。無効試合になった。
試合後、次期タッグリーグをも「破壊予告」したダンディ。まだまだフェロモンズの勢いは止まりそうにない。
休憩
休憩中のサイン会はフェロモンズ。セクシーがテンション高すぎて、同じ誕生日だという事実を、伝えそびれた(笑)
後半戦のスタートは2021年末で引退した相島勇人氏がテーマ曲にのって登場し、後半戦が始まった。
セミファイナル 30分一本勝負
○佐々木大輔&MJポー(12分7秒 クロス・フェースロック)樋口和貞&●岡谷英樹
勢いを増すDAMNATION TAに対して、新たに岡谷を加えたERUPTIONがどこまで食い下がれるか?
この闘いは次期タッグリーグも見据えて、樋口がいかに岡谷を旨くリードできるかにかかっていたが、そこはタッグでも一日の長があるDAMNATION TA。
ERUPTIONに加入したばかりの岡谷に狙いをつけて、嫌らしいくらいの悪の連携で、樋口&岡谷を分断していく。今まで下を引っ張るという経験にも乏しい樋口のもろさも露呈してしまい、いいところなくERUPTIONは敗れてしまった。
今のところ旧・DAMNATION のように勢力を拡大していないカリスマだが、いずれ一大勢力になるタイミングを待っているかのようにもみえるが、果たして・・・
メインイベント The37KAMIINAvsBURNING! 30分一本勝負
○竹下幸之介&上野勇希&MAO(17分35秒 ザーヒー→片エビ固め)遠藤哲哉&秋山準&●高鹿佑也
昨年末に、小橋建太肝入りで復活した第四次BURNING。対角線にいるThe 37KAMIINAには、BURNINGに所属する秋山から、ジャンピングニーを伝授された竹下がいる。
しかし、個人的に注目したいのは、BURNINGの高鹿である。岡田の欠場で繰り上がったとはいえ、そのチャンスを生かして、先輩であるThe 37KAMIINAの小嶋から、自力勝利も果たした。
団体によっては、前座試合をひたすら重ねる場合もあるが、DDTのように、若手を積極的に上で使う団体もある。
ヘッドコーチもつとめる秋山がそれを容認しているのも、若手にとっては魅力的だろう。
実戦の中でチャンスをモノにできるかどうかは結局本人次第。そういう意味では決して甘いわけでもないのだ。
さて、やはり試合のポイントは高鹿になったのだが、もう2つポイントがあって、1つは秋山と上野の絡み。もうひとつは3月の両国で相対峙する遠藤と竹下の絡み。
秋山の狙いは今ひとつ定かではないが、上野に狙いをしぼっていることははっきりわかったし、同時に高鹿に経験を積ませたいというコーチとしての側面もみてとれた。
そして問題なのは、遠藤と竹下。かつてハッピーモーテルでタッグを組んでいたときには、それほど感じなかった体格差が、リングで2人が相対峙すると思った以上に竹下がでかくなっていたのだ。
これは単に物理的な違いもそうだが、竹下がエースとして経験してきたものと、彼が元々もっていた才能を加えて、DDT内でも同格の相手がいなくなってしまったのではないだろうか?
強いてライバルとしてあげられるのであれば、大日の岡林くらいになるのだが、団体内ではもはや収まりきれなくなっているのかもしれない。かつて秋山が竹下の高い壁になっていたが、今闘ったら正直前のようにはいかないだろう。
試合後、マイクで語る竹下には余裕も感じられたが、これはむしろ高鹿だけでなく第四次BURNINGが底上げしていかないと、ちょっと手がつけられないかもしれない。
後記
会場外の売店で、ユニコーンにサインをもらって、MY WAYの売店でジャックから購入したMY WAYのテーマCD。
だいぶ前に話したことあるんだが、あんなに立派になられた選手に、まっすぐ目を見られてしゃべられたら、緊張してしまうじゃないか!
そして、次のMY WAYも実は治療の絡みでいけないという…。3月終わるまでの辛抱だな。
MY WAYのメンバーとも久々にあって挨拶も出来た。後は治療に励むのみ!
3月終えたら約束通り観戦に行こう!