もうすぐ20周年突入するよ!~がむしゃらプロレス ファン感謝デー
(2022年11月26日・土・会場:門司赤煉瓦プレイス)
イントロダクション
楽しかった先週末から一転、谷底に突き落とされた今週。
昨年の今頃も谷底にいた事はいたのだが、落ちる谷は、いくつもあるもんである。
とはいえ、生きている限り谷からは這い上がらないといけないので、体調と相談しつつやるしかない。
これだけ色んなことがあると、当たり前のように予定に入れているプロレス観戦も、本当にいけるのか?不安にはなってくる。
下関→門司赤煉瓦
そんな感じで迎えた当日。今回は来月で引き払う部屋から赤煉瓦に直行。
がむしゃらプロレスはいつも昼間に開催しているイメージがあるので、日が沈まんとする赤煉瓦にはなかなか来る機会がない。
ただ、写真撮影に関しては日光が入る昼間の方が助かる。まあ日曜はFREEDAMSが昼間やるんだけど、果たして写りはどうなるだろうか?
オープ二ング
オープニングではSHIGEKICHIリングアナとSMITH代表が登場。SMITH代表は自身の試合の抱負も述べ、ファン感謝デーということで、突然メインイベントのリングアナをお客さんから募集することになった。
結局我々の観戦仲間から一人名乗りをあげる人がいて、メインエベントのリングアナの大役をやることになった。
第一試合
▼タッグマッチ(疲れん程度1本勝負)
HAGGAR & ○ダイナマイト九州 vs MIKIHISA &×ブラック☆スティック
現ジュニアチャンピオン&6人タッグ王者のMIKIHISAが久々に疲れん程度に登場。今をときめくジュニアの顔も、新人時代は「疲れん程度」の常連だった。
プロレスの幅を広げる意味では、ここにHAGGARが入れられた意味はあると思う。
HAGGARの「点」が「線」になっていく時、もしかしたらこの試合には意味が生まれているかもしれないからだ。
始まってみるとHAGGERは、MIKIHISAと、九州は黒棒との絡みが多く、しばらくはその組み合わせで試合が進行していった。
入場でりんごを潰すパフォーマンスを見せたHAGGERは、どう考えてもこれから「疲れん程度一本勝負」をやるという感じではなかったし、MIKIHISAもそれに応えて鋭い蹴りを入れていった。
途中から九州が捕まり出し、一方的にHAGGERと黒棒によって散々辱めを受けるはめになったが、最後はうまく丸め返してブラック☆スティックから九州が一本勝ち。
それにしても九州が入場を2回やり直して最後にフルタイムでもう1回入場テーマ曲を流したのだが、こんなこと普段の大会ではできない。
新しい九州の入場テーマ曲は非常にアップテンポでノリのいい曲なのでこれが定着していくと面白いことになるかもしれない。
第二試合
▼シングルマッチ(時間無制限1本勝負)
×リキ・ライタ vs ○鉄生
最近、上位を食ってプロレス人生で最高潮の瞬間を迎えているリキ・ライタ。
中年の奇跡の星として期待がかかるリキにぶつけられたのは、よりによってRe:ZARD一の危険な男・鉄生!
しかし、見方を変えれば現在九州ダイナマイト級のタイトルホルダーに勝利すれば、リキは自動的に王者になれる。
前回戴冠時はごく短期間だけのチャンピオンだったが、鉄生に勝って再度王者になれれば、意味合いも変わってくる。
さてリキ・ライタは中年の希望の星になることができるだろうか ?
試合開始早々決勝のラリアットがさく裂して、早々とリキがピンフォール負け。
続く再試合でも同じラリアットでやはりピンフォール負け。
これで「もういいだろう」と思って引き上げる鉄生を呼び止めたリキは、何故か上から目線で偉そうに再々試合を要求。
それでも鉄生が帰ろうとすると、とうとうリング上で駄々をこね始めた。
40過ぎたおじさんの「駄々こね」にあきれ果てた鉄生がしぶしぶリングに戻ると、なんと再々試合は3年ぶりに開催となるテキーラデスマッチで行われるという、突然の発表があった。
酒に弱い鉄生は本当に大丈夫なのだろうか?
レフェリーのKENTAも心配する中、ゴングが鳴らされた。
最初のうちは鉄生が優勢に試合を進めていたものの、この試合形式ではやはりリキ・ライタが経験値で上。
だんだん酒が入るに従って強くなっていくリキ・ライタが鉄生を追い込み始めた。一度ならず二度・三度とテキーラを飲んでしまった鉄生はふらふらの状態。
とうとうリキにあわやというところまで追い込まれるが、最後はやけくそになったのか?エアプレーンスピンからのデスバレーボムで粘るリキ・ライタを沈め、鉄生は九州ダイナマイト級王座を防衛することに成功した。
それにしても再々試合まで受けておいて苦手な酒を飲まされるとは、ヒールながら散々な目にあったとしか言いようがない。
来年GWAシングル のタイトルマッチに挑む選手とはとても思えない扱いに、正直同情を禁じえない。
まぁこれこれもファン感謝デーならではの光景なのかもしれないが・・・・
抽選会
休憩時間を使って、選手の私物を含めた抽選会が行われた。
ちなみに、抽選会では1回外したものの。再抽選の結果、私が試合前に購入したDVD と同じものが、もう1枚当たってしまうという、非常に珍しい結果に終わってしまった。
まぁこれも美味しいといえば美味しいのだが(笑)
セミファイナル
▼シングルマッチ(30分1本勝負)
×KENZO vs ○豪右衛門
KENZOにとっては非常に高い壁である豪右衛門。
しかしブランクを考えるともしかすると一発取れるかもしれないと考えているかもしれない。
もちろん豪右衛門としてみればそんな舐められた態度を取らせるわけにはいかない。新人を相手に圧倒的な力を見せていかないと、復帰してきて意味がない。
さらなる高みを目指すという意味では両者とも似ているのだが、世代交代ということになるとKENZOの方に勢いを感じるが、さあどうなるだろうか?
がむしゃらヘビー勢の中でも、体格的には突出している二人の対決だけあって、序盤からゴツゴツとした戦い模様が繰り広げられた。
体と体でぶつかり合う真っ向勝負はお互い望むところだと思うが、やはり経験値の差で頑丈な豪右衛門をなかなか崩すことができず、先に倒れてしまったのは後輩のKENZOの方だった。
それでも豪右衛門の激を受けて、なんとか立ち上がり、再び激しい戦い模様に身を投じていたKENZOの根性も大したものだと思う。
ブランクはあるとは言いながら、経験値の上ではやはり豪右衛門の方が1枚も二枚も上手。
試合が進んでいくに従ってスタミナをロスしていくKENZOとまだまだ余力を残してる豪右衛門の差というのははっきりしてきたような気がする。
最後は力尽きたKENZOが豪右衛門のラリアットの前に沈んだが、健闘をたたえた豪右衛門は「いつまでも陽樹と鉄生の時代ではない。これからは俺たちの世代が上に上がって、がむしゃらプロレスを面白くしなければいけない」という意味のメッセージをKENZOに残した。
復帰してから後の豪右衛門にとってもこれがベストバウトだったように思う。それを引き出したKENZOも素晴らしかったと思う。
メインイベント
▼タッグマッチ(60分1本勝負)
トゥルエノ・ゲレーロ &× SMITH vs サムソン澤田 & ○陽樹
メインは正統派のドリームチューバー対Re:ZARDのユニット対抗戦となった。
ここ最近ではなかなかユニット同士の対抗戦が組まれていなかった印象がある。
がむしゃらプロレスの2022年を締めくくる上では、意味のある対決になるのかもしれない。
陽樹としてみればスミスに借りを作ったまま年を越すわけにもいかないし、再度チャンピオンに返り咲くためには越えて行かなければならない壁でもある。
一方ゲレーロは、他団体にも積極的に出て行き目立った活躍もたくさんあったが、ホームで言うと、リキ・ライタに負けるなど、今一つ存在感を発揮できなかったような感じがする。
やはりここは締めくくりとして、きれいに勝って新年を迎えたいところではないだろうか?
オープニングではゲレーロに任せて自分は控えに回るようなことを発言していたSMITHでだったが、いざ試合が始まってみると、前面に出てきて陽樹やサムソンとバチバチにやり合う展開になっていった。
現在のがむしゃらプロレスのトップクラスである陽樹や澤田を相手に、20年選手のSMITHが同じように激しいバトルをするというのは、やはりどうしても無理があるような気がしてならない。
一方陽樹は序盤こそSMITHの流れに乗ったが、場外で椅子攻撃によって散々痛めつけてから、流れに乗ったような気がする。
そこからはRe:ZARDの一方的な展開になっていった。
それにしても今回SMITHらしさという点では、ちょっと冷静さを欠いていたようにみえた。
セコンドにも散々手を出していたし、場外でも必要以上に粘ってしまったのは20年選手ならではのプライドだったのかもしれない。
長らく冷静沈着なSMITHをずっと見てきた我々としては、意外だったけれど、もしかすると目の前にいる敵よりも自分と戦っていたのかもしれないと考えればなんとなく納得はいく。
試合が進むにつれて次第にダメージがたまってきたのか?ローンバトルの影響なのか?SMITHの動きが悪くなっていった。
中盤からゲレーロが盛り返しにかかるが、普段からそれほど組んではいない代表と副代表コンビは、同じユニットでありながらリザードほどのタッグワークは見せられないままだった。
試合後SMITHに勝ったことで勢いづいた陽樹は、ゲレーロとHIROYAが持つタッグのベルトに挑戦することを表明。
最もマイクは途中でいつものようにサムソン澤田に遮られてしまったが、 GWAは既に鉄生の挑戦が決まっており、タッグは澤田と陽樹の出撃が決定したことで、Re:ZARDがベルトを総取りすることもありえる流れになってきた。
いったん引きさがったように見えたゲレーロだったが、リザードが大会を閉めようとしたところを、再び乱入してきて、Re:ZARDに一矢報いようとした。
しかし、1対3では勝ち目がなく、かえって返り討ちにされてしまった。
終わってみれば、 1試合試合密度が濃く4試合だったとはとても思えないような長時間の大会になっていた。
ただ26日27日は九州でもプロレス興行がたくさんあり、がむしゃらお得意のサプライズを仕掛けようにもなかなかそれが難しかった。
そのぶんファン感謝デーということで抽選会やメインのファンリングアナ体験など、色々工夫を凝らしていたように思う。
後記
こうして2022年のがむしゃらプロレスは幕を閉じた。次は1月15日のGAMUSHARA MANIA。
ついに旗揚げから20年目を迎えるがむしゃらプロレスがどういう風になっていくのか?新年から目が離せない。