がむしゃらプロレスイベント試合第15回 撥川(ばちがわ)ホタル祭り
(2022年5月21日・土・曲里の松並木公園=黒崎ひびしんホール前)
イントロダクション
第14回ホタル祭りが開催されたのが、2019年5月。
そこから実に3年の時を経て、ついにホタル祭り自体が復活!
そこにがむしゃらプロレスの参加も決定し、実に3回連続で祭りに彩りを添える形になった。
当時の写真をみていると、皆がノーマスクでいい笑顔をしている。随分と昔のような気がするけれど、実はまだ3年しか経っていない。
3年前だと黒崎まで車で30分のところに住んでいた私も、今は下関に戻らざるを得ず、しかもこの日は午前中にコロナワクチンの2回目接種があったため、一度下関に帰って再度出直すスケジュールになっていた。
そもそもコロナ禍が終わったわけではないし、私自身ワクチンに依存しているわけでもないが、それでも少しずつ日常が取り戻せてきているのは、大変ありがたい話である。
オープニング
21日は図らずもワクチン接種の二回目とバッティング。前回は翌日が新日の福岡ドームだったが、今回は観戦まで半日ない状況。
それにプラス、21日は北九州中で祭りが開催されていた。
門司港はみなと祭り、小倉ではミクニワールドスタジアムで花火大会、そして黒崎はホタル祭り。
関門トンネルの入り口渋滞も含め、移動に時間をとられる事が予想されるので、開始2時間前に出立。
3年前はまだ北九州に住んでいたから感じなかったが、下関→黒崎は片道1時間半かかる。
地味に体力削られながらも会場到着。高校生のパフォーマンス見ながら、定時を待った。
時間になると皆が手早くロープ張りを実施。あっという間にリングが完成。
オープニングアクトはSMITH代表とSHIGEKICHIリングアナが登場。
この二人の組み合わせも本戦でありそうでなかったなあ。
▼第一試合
○鉄生 & ダイナマイト九州 vs MIKIHISA & ×KENZO(14分05秒:急降下ロケットランチャー)
ユニット関係なくカードが組まれるのは、こういったイベント試合ならでは。
九州と鉄生のタッグが異色なら、MIKIHISAとKENZOの組み合わせも異色。
特に新人で無所属のKENZOにしてみたら、先輩に対しての戦力アピールまで出来たら上等だろう。
タッグを組むMIKIHISAにしても、後輩をリードした経験はそれほど多くないため、こちらも経験値をあげるには、うってつけのカードになる。
入場してくるなり、Re:ZARDTシャツに身を包み、凶器を手に入ってきたダイナマイト九州。
なんでも今日一日限定らしいが、いつもと違うアピールはなんとなくサマになっていた。
一方、MIKIHISA組は、KENZOが先発を買って出た。
その心意気は買えたのだが、いかんせんキャリアの点では、九州にも鉄生にも遠く及ばない。
崩れそうで崩れない鉄生組の連携の前にひたすらローンバトルを強いられるKENZO。
おまけに、なぜか慣れないヒールをやっている九州には「かわいい」「セクシー」という野太い声援が集まった。
そして自力でピンチを脱したKENZOとスイッチしたMIKIHISAには、なぜか子どもたちから「チャンピオン」コールがおきた。
第二試合もそうだったのだが、なぜか黒崎の子どもたちにはチャンピオン=スター選手という認識でいたようだ。
そこで勢いに乗れるとよかったのだが、相手への声援は自分のガソリンにできるのが、ヒール一筋でやってきた鉄生の鉄生たる所以。
最後はMIKIHISAとKENZOを分断し、九州がKENZOを捉えたところに、コーナー最上段から鉄生の鋼鉄ロケットランチャー(ダイビングヘッドバット)で、KENZOからピンフォール勝ち。
KENZOは前半の粘りは健闘した部類にはいると思う。鉄生の厳しい場外戦にもよく耐えた。
しかし、並みいる個性の中でお客さんに存在を覚えてもらえるところまでは行かなかった。
コロナ禍で、イベントプロレスが激減してしまい、ホタル祭りのような場所での経験が出来ずにいたKENZOとHAGGARにはいい勉強になったのではないだろうか?
▼第二試合
陽樹 & ○YASU vs HIROYA & ×HAGGAR(15分00秒:ダイビングフットスタンプ)
こちらもHAGGARが存在感を示せるかどうかがポイントになりそう。
とはいえ、陽樹&YASUは強敵である以上、簡単に爪痕は残せないだろう。
そこで、現タッグチャンピオンのHIROYAが、 HAGGARをどう引っ張るか?
そのあたりがキモになりそうなカードである。
ところが試合開始前からチャンピオンコールに気をよくしたHIROYAは、HAGGARのリードより、自分が目立つ方を優先してしまったようにみえた。
実はHIROYAも下を引っ張るような試合をそんなに経験してきていない。
タッグ王者なんだが、パートナーがゲレーロでないと、脆さがみえた感じがした。
試合後も盛んに「気持ち悪い」を連発していたHIROYAは、結局自身が繰り出したジャイアントスイングで、目を回し自滅。
加えて、陽樹&YASUは「もと」とはいえ、チャンピオン経験者である。
試合ではやや自虐気味に「もとチャンピオン」コールを煽っていたが、もともと同じユニットにもいたせいか、連携もスムーズ。
結局、HIROYAが回復しない隙をつかれて、HAGGARが YASUのダイビングフットスタンプで沈む形になった。
勢いにのる陽樹は、場外のHIROYAを追って試合後も大暴れ。このところベルトなくして失速気味だったRe:ZARDが息を吹き返してしまった。
全2試合終了後、YASUと陽樹がリングに残り、「3.2.1.撥川ーッ!」でがむしゃらプロレスのコーナーは締められた。
後記
祭りはまだまだ続いていたが、売店で軽く挨拶して、渋滞に巻き込まれる前に北九州をあとにした。
帰りにはじめて新しくできた砂津長浜トンネルを利用したが、行きより15分時間を短縮できた。
3月まで入退院を繰り返していた時は、毎週末にプロレス見に行ける未来は想像できていなかった。おまけに今回は心配した副作用もでなかった。
こうなったら、6月4日まで続く毎週末観戦を楽しみたいと思う。暑い中、みなさんおつかれさまでした!