プロレス的音楽徒然草 221B戦記
全日中継のエンディング
今回は入場テーマではないのですが、全日本プロレス中継のエンディング曲に使用された筋肉少女帯の名曲「221B戦記」をご紹介します。
筋少の大槻ケンヂさんは大のプロレスファンとして知られています。が、この曲は「明るく、楽しく、激しい」全日のイメージとは一見不釣り合いな感じに私には聞こえました。
ちなみに私は筋少のファンでよくアルバムを聴いておりますが、この時はなぜかそう思ってしまったのですね。
最後の聖戦
wikipediaによると、この楽曲が収録されたアルバム「最後の聖戦」(1997年発売)は・・・
製作当初は「戦場で重傷を負い、それでも故郷へ帰ろうとしたが力尽きてしまった兵士の魂を、ドラえもんがタケコプターで兵士の死体ごと故郷へ運ぶ」という非常にダークなテーマであったが、ドラえもんを出した場合の著作権料を考慮した結果、没になったそうである。
アルバムタイトルの由来は大槻ケンヂ曰く「筋肉少女帯としてこの5人でやっていくのは限界と思って付けた」。その後メンバーの脱退もあり、バンドは活動凍結した。
とあります。
タチムカウも
221B戦記は筋少の活動が行き詰っていた時代の落とし子の一つでもあったわけですね。
このアルバムには入江茂弘選手の入場テーマ「タチムカウ -狂い咲く人間の証明-」も収録されています(ちなみに入江選手はこのアルバムの収録曲である「機械」もお気に入りらしいですね)。
作中ナレーションは
しかし、プロレスファンとしてだけではなくアニメファンとしても聞いた場合、この曲は大変おいしい曲になっています。なぜなら221B戦記のゲストヴォーカルはアニキこと水木一郎さんですし、作中のナレーションを担当しているのは声優の神谷明さんと宮村優子さんです。
この熱い組み合わせはありそうでありえないというもので、私は衝撃を受けましたね。水木さんはご存知初代タイガーマスクのテーマとしても使われた「タイガーマスク二世」の主題歌(初代タイガーマスクは、アニメ「タイガーマスク二世」のタイアップで誕生しました)も担当されていますし、なにげにプロレスとも接点がある方です。
PVがそのまま
ちなみに先の全日本プロレス中継では、221B戦記のPVがそのままエンディングフイルムとして流されていました。なので、筋少とともに水木のアニキが毎週全日本プロレス中継のエンディングにでてくるという貴重な時間を体験できました。
221B戦記は、歌詞の内容も大槻さんのダークな世界観がバンド末期の混乱と相まって実にいい形で結実しています。今も結構落ち込んだことがあると私はよく221B戦記を聴いています。
2006年に復活
ちなみに筋肉少女帯は、活動休止後2006年に復活宣言を行い、活動再開しています。
221B戦記は、全日本プロレスとの相性はともかく、プロレス会場で聞いても全然アリなんじゃないかと私は思っていますので、ぜひともどなたか使っていただけないものかと思っています。