プロレス的音楽徒然草 ローリングソバット
幻のテーマ曲
今回は初代タイガーマスクのイメージテーマ曲として作られた名曲「ローリングソバット」のご紹介です。
ローリングソバットは、巷でよく言われているタイガーマスクの「幻のテーマ曲」扱いになっています。
フィラー音楽として
ところが使用頻度は少ないものの、初代タイガーが出演したNHK「600こちら情報局」や、テレビ朝日「ニュース・イブニング朝日」などの出演時に使用されています。
もっというと、山口良一さんのオールナイトニッポンを地方局で聞いていると、ラジオのCMの長さが異なるために生じる間を埋めるため流される「フィラー音楽」として毎週のようにかかっていました。
使用実績はある
私が「ローリングソバット」の存在を知ったのもオールナイトニッポン経由になります。
この曲は「入場テーマとしては使用されなかった」と言われていますが、使用実績は明らかになっています。
テレビ用ではなかった
1982年4月23日埼玉・大宮スケートセンター、ホセ・ゴンザレス戦の映像(当時の観戦者の生撮り映像)で確認できるらしいですね。(参考サイト:MUUSEO CLOUD MUSEUM)
とはいえ、おそらくテレビ用には既にCD化された別なテーマ曲しかかかっていなかったため、「ローリングソバット」が幻のテーマ曲扱いされているのは仕方ないかもしれません。
作曲は大野雄二氏
「ローリングソバット」は、アルバム「新日本プロレス・スーパーファイターのテーマⅡ」に収録されています。
作曲は、ジャズピアニストにして数多くのCMソング、テレビ、映画音楽を手がけてこられた大野雄二さんです。
大野サウンドに染まった
おりしも、アニメ「ルパン三世(パート2・パート3)」や映画「人間の証明」など70年代後半から80年代にかけては、世間に大野サウンドが響き渡っておりました。
ですから、ラジオから流れてきた時にすぐ「大野雄二さんの曲だ!」とわかるくらいには、私も大野サウンドに染まっていたのです。
イメージソング集だが
「新日本プロレス・スーパーファイターのテーマⅡ」はイメージソング集という扱いになっています。
しかし、「ローリングソバット」と同じく大野作品である「スナイパー・フロム・ザ・ダークネス」は実際にバッドニュース・アレン選手の入場テーマ曲として使われています。
会場使用頻度が高い
このように「新日本プロレス・スーパーファイターのテーマⅡ」は、なんらかの形で会場使用される頻度の高いアルバムでした。
私はカセットで「「新日本プロレス・スーパーファイターのテーマ」と「「新日本プロレス・スーパーファイターのテーマIII」は所持していました。
デジタル化されない
ただ当時は貧乏大学生だったため、「新日本プロレス・スーパーファイターのテーマⅡ」だけは、友人からダビングしてもらったカセットテープで持っていました。
のちに「ローリングソバット」がデジタル化されないとわかっていれば、LPなり購入していたのですが、あとの祭りでした。
旗揚げ記念日で
さて、2022年3月1日、「ローリングソバット」は予想外の形で復活します。新日本プロレス50周年の旗揚げ記念日(日本武道館)で、四代目タイガーマスク選手が「ローリングソバット」で入場したのです。
「ローリングソバット」は、3月27日のNEW JAPAN CUP 2022最終戦大阪城ホールでも使われ、双方ともCS朝日が生中継しました。
公式として初めて
つまり武道館の試合をもって「ローリングソバット」が「公式としてはじめて」タイガーマスクのテーマ曲として、テレビマッチで使用された初の例となったわけです。
これで、NJPWグレイテストミュージックに収録され、初のデジタル化がなされれば、晴れて「ローリングソバット」は「幻」から卒業できたはずなのですが、それは今後のアルバム発売を気長に待ちたいと思います。