プロレス的音楽徒然草 サーベル・タイガー
オリジナル楽曲のはしり
このコラムはわざと有名どころの曲は敢えて避けてご紹介してきたのですが、そろそろ取り上げてもいいかな?ということで、今回は新日本創世記を代表する大ヒール、タイガー・ジェット・シン選手の入場テーマ曲である「サーベル・タイガー」の登場です。
私が「サーベル・タイガー」と出会ったのは、金曜夜8時時代に発売されていた「新日本プロレススーパーファイターのテーマ」というアルバムにこの曲が入っていたことが始まりでした。
この新日本プロレススーパーファイターのテーマは当時としては珍しく、オリジナル楽曲をたくさん収録した入場テーマ曲アルバムでした。
実はサーベルタイガーではなく
最初に聞いた時のことは今でも覚えているのですが、こんな感じの感想を持ちました。
「格好いい!シンのイメージにぴったり!でも会場で流れていたっけ?」
そもそも昭和の時代、全日本か新日本かが、年に一回来るか来ないかといった街に、今も住んでいる私としては、生で「サーベル・タイガー」自体をそれほど聞く機会がありませんでした。
猪木×アリ戦後、プロレス空白の時間もあって、その間に使われていた「サーベル・タイガー」には全くなじみがなかったのです。
後々に調べて明らかになったのですが、この私の感想は間違っていなくて、猪木さんと血で血を洗う攻防を繰り広げていた時代のシンが入場テーマにしていたのは「サーベル・タイガー」ではありませんでした。
全日の悪役のテーマ
シンが全日本に移籍してからは、当時「全日本プロレスの悪役外国人レスラーのテーマ曲」として使われていた「吹けよ風、呼べよ嵐」があてがわれました。
私がシンを初めて生で観たのが全日本時代でしたので、今でもイメージ的には「吹けよ風、呼べよ嵐」が先に出てきてしまうのです。
個人的な思い入れ
個人的にタイガー・ジェット・シンという選手にはとても思い入れがあります。幼少のころ、私はいじめにあっていました。なんとかいじめっ子に仕返ししたくて何度も何度も立ち向かいましたが、真っ向勝負では歯が立ちませんでした。
そこで、敵(主に猪木さん)を倒すためなら手段を択ばないシンの姿に私は大いに勇気づけられました。そこからシンの反則l攻撃をお手本に、いじめっ子に報復をしかけたところ、約3年でいじめはおさまりました。
まあ、やっていいのかどうかはおいといて、自分の中で実在する最初のヒーローがタイガー・ジェット・シンだったというわけです。
再びサーベルタイガーに
新日本を離れた後、FMWなどのインディ団体でシンが完全復活を果たしてからは、私の中でサーベル・タイガーのイメージがタイガー・ジェット・シンと完全融合した感じになりました。
この時代のシンはレスラーとしてのピークは過ぎていたものの、その暴れっぷりではまだまだ他を寄せ付けないものすごさを誇っていたので、サーベル・タイガーを脳裏に焼き付けられたファンの方も多いと思います。
ですから、今は私もサーベル・タイガーがタイガー・ジェット・シンのテーマ曲だなあと認識できているのです。
作曲は小久保隆さん
なお、プロレステーマ曲研究家のコブラさんが、「サーベルタイガー」の作曲者・小久保隆さんについて言及されています。
コブラさんが小久保さんにインタビューされた記事(画像をクリック)。
なお小久保さんの警告音はスマホ用のものだそうです。テレビの方は、ゴジラのテーマで有名な伊福部昭さんの甥にあたる伊福部達さんのものです。↓