プロレス的音楽徒然草 ・ギャラクシー・エキスプレス(NWA世界ヘビー級王者メインテーマ)
全日本プロレス中継が
今回は主に全日本プロレス中継で、NWA世界ヘビー級王者のテーマ曲として使用された、ギャラクシー・エキスプレスのご紹介です。
ギャラクシー・エキスプレスは、世界最高峰といわれたNWA世界ヘビー級王者に対し、日本テレビの全日本プロレス中継が採用したものです。
レイスかフレアー
ギャラクシー・エキスプレスは、1980年代に王者で来日した、ハーリー・レイスやリック・フレアー、リッキー・スティンボート各選手といった王者たちがこの楽曲で入場しています。
後年では、小川直也選手、近年では、新日本プロレスに王者で来日した、ロブ・コンウェイ選手等も使用していますが、個人的にはやはりレイスかフレアーのテーマ曲というイメージがあります。
レイスの曲というのも
個人的には、レイス時代はまだ山口県で、全日本プロレス中継が見られなかったこともあって、「ギャラクシー・エキスプレス」=リック・フレアーのイメージが強いのです。
もっともフレアーのテーマは世界的に言うと、ツァラトゥストラはかく語りき (Also sprach Zarathustra)の方が遙かに知れ渡っているため、「ギャラクシー・エキスプレス」=ハーリー・レイスというご意見もよくわかるのです。
日本語版のB面
「ギャラクシー・エキスプレス」のオリジナルは、1978年に「スター・ウォーズ」のメインテーマに、日本語の歌詞をつけたものを、子門真人さんが歌いレコード化されたB面に収録されたものです。
正確には、「日本語版スター・ウォーズ」は、オリジナルをカバーしたMecoの再カバー曲にあたります。
Meco版は
Mecoとは、米ペンシルベニア州出身のイタリア系プロデューサー、ドメニコ・モナードさんによるディスコ・ユニットです。
Meco版スターウォーズのテーマは、新日本では藤波辰巳(現・辰爾)選手の二代目テーマ曲として、全日本ではAWA世界王者のテーマ曲として、またチャンピンカーニバルのテーマ曲としても使用されました。
珍盤中の珍盤
しかし、「日本語版スター・ウォーズ」には、キテレツな日本語歌詞が載せられ、数々のアニメソングを世に残している子門真人さんが力強く歌い上げる本作は、まさに珍盤中の珍盤となっています。
ちなみに、作詞は「君は1000%」などのヒット曲をもつ作詞家の有川正沙子さんです。
回収を余儀なくされた
この歌詞に関してルーカス・フィルム社からクレームが付き、回収を余儀なくされたといわれています。
そうした事実もあってか、アナログ盤シングルレコードは、現在プレミア価格が付いています。
再発売が出来ず
迷曲・日本語版スターウォーズは、私が知る限り、さすがに入場テーマ曲にはされていないのですが、このB面に収められているのが、あのNWA世界王者のテーマ曲「ギャラクシーエキスプレス」なのです。
こちらは、1999年9月に発売された「格闘音楽大全 プロレスQ3D」に収録されるまで、先般のような理由により、再発売が出来ず、非常に入手困難な一曲でした。
我慢せざるを
したがって往時のプロレス入場テーマ曲好きは、VAPから発売されていた各種全日本プロレステーマ曲のカバーバージョンを聴いて、当時のプロレス入場テーマ曲好きは、我慢せざるを得なかったのです。
なお、A面の日本語版スターウォーズも1999年に発売された「テクノ歌謡 ポリドール編 ハートブレイク太陽族」のCDに収録され、デジダル化されました。
CDも入手困難
しかし、やはりクレームが入ったようで、現在ではCDもなかなか入手困難になっています。
更にどうでもいい情報ですが、「スターウォーズ 子門真人」で検索すると、なんとこの珍奇な歌が、JOYSOUNDに入っていることが判明しています。
中古市場でも
なお、「ギャラクシー・エキスプレス」は、先に挙げた「プロレスQ3」のほかに、「レッスルヒッツ<ザ・ゴールデンタイム>~世界最強外国人レスラー列伝~」というアルバムにも収録されています。
ただ、いずれのアルバムも、2022年時点では絶版になっているようで、中古市場でも高値になっているようですね。