怒り、苦しみ、破壊し、創造する！世界プロレス式コミュニケーションガイド研究所所長の体験談ブログ（10）私がワンピースをキライな10の理由その10
2018/03/28
マクラと呼ばれる部分
このブログは基本自分が毒吐きたくて書いてます。毒は自分の中にためておくと、だんだん大きくなっていってある日、暴発します。今回も私の「毒吐き」にしばらくお付き合いいただこうかとも思います。
学校の朝礼で話のポイントが見えづらい校長先生のお話というのは本当に辛いものがあります。人を集めておいて要点の纏まっていない話をダラダラされるのは苦痛でしかありません。
かくいう私も、何回も気分が悪くなりその場でうずくまったり、保健室に行ったりしたこともあります。しかしだいたいこのタイプの方は自分の話に面白みがないことには気づいていません。その上しゃべりたがるので始末におえません。要点がわからない話ほど聞き手にとって辛いものはないのです。いや、この場合なら「聞かされ手」ですよね(^_^;)
落語では噺家が高座に登場し、観客をある程度ほぐしながら、そのときの会場の様子を確かめていきます。そして演じる落語の演目にあった話をし始めます。これが、落語の中でマクラと呼ばれる部分です。
まくらがおろそかにされている
このマクラでは、演じる落語の演目に関連した話をします。相手の気持ちを引きつけるため、芸人さんが観客を引きつけるために最初に放つ独創のギャグなどもツカミと呼ばれるマクラのようなものです。また、講演や説明会の最初に聴衆の関心興味を高めるために話すこともマクラと言っていいでしょう。
このマクラの部分だけを芸に昇華させた名人もいるくらいで、それぐらい重要な部分でもあります。物語ももちろん例外ではありません。連続した物語だと第1話がそれにあたります。ワンピースはこの第1話が非常に弱いと私は思うのです。
理由は私が一巻途中で読むのを挫折したことにつきます。ワンピースに限りませんが、割と最近はまくらがおろそかにされている作品が多いように感じます。特にワンピースは導入がムチャクチャ退屈で、これから冒険に出かけるワクワク感も私には感じらなくて、「自分はもしかしたら感性がおかしいのだろうか？」と一巻途中まで読んでいて本気で心配になったくらいでした。
この話をしたら「チョッパーのエピソードまで辛抱して読めば面白いから」と複数のワンピースファンに言われました。ちなみにチョッパーの初登場は初登場は１５巻の第１３４話「Dr.くれは」なんだそうです。
我慢する肯定的意図がない
しかし、私にはエンタメで我慢してみる意味がわからないのです。ましてや一巻途中で既に「勘弁してくれ」と思っている私が、チョッパー登場の第15巻まで「見なければならない」というのは、苦痛以外の何物でもないわけです。もし私がガマンしてでもワンピースを読むする必要があるとしたら、それに何らかの肯定的意図がないと、単なる我慢大会でしかありません。
私にはワンピースを我慢して読む肯定的意図が、どうしても見出せなかったのです。正直まくらが退屈な落語は聞いていられないのと同様、マクラが退屈なエンタメほどタチが悪いものはありません。
例外はやはり2001年宇宙の旅のイントロみたいなものでしょうか。しかしあれは退屈ではなく、思わせぶりというヤツで、その思わせぶりは時間経過と共にグイグイ心をひかれていく釣り針のような働きがあることに気づかされます。スタンリー・キューブリック監督はこういう意図的な演出が非常に上手い方ですね。
マクラも長いし、本編も長い
しかし、ワンピースが大ヒットしたことで、マクラが退屈なエンタメがスタンダードになってしまったとしたら、危惧すべき事態です。別にワンピースのモノマネをするのはいいのですが、悪いところはマネないでほしいのです。
とくに最近作られるテレビアニメは13話ないしは12話で完結するため、一エピソードを12〜13分割した感じのシリーズが増えている気が私にはしています。もちろん好評なら続編が作られることはありますが、そうでない場合、物語のマクラだけ見せられて終わりということになりかねません。
ワンピースという免罪符がもたらした負の遺産があるとしたら、私はマクラのつまらなさをあげたいと考えています。
マクラがつまらないと、本編も冗長に感じられます。ワンピースはマクラも長いし、本編も長い。これでは私には我慢して読むことはとても無理だったのです。
ましてやアニメとなれば確実に一回30分は時間を取られてしまうので、原作以上に無理でした。従って私にはワンピースはどうしても受け入れ難かったわけです。
