プロレス的発想の転換のすすめ(123) プロレスと脱力の極意
舞台袖の張り詰めた空気
今回はリラックスとプロレスのお話です。
試合前、出番を控えたプロレスラーが舞台袖で極度の緊張に包まれているというエピソードは、時折耳にします。
入場曲で戦闘モードへ
しかし、大概の選手は入場テーマ曲が鳴った瞬間、スイッチを切り替えて「戦闘モード」になっていきます。
もしスイッチが入らず、ガチガチのまま試合をしてしまったら、技のキレを欠き、受け身を失敗してしまいます。
それは対戦相手はもとより、自分自身をも深く傷つけることにつながるのです。
究極のパフォーマンス
ですから、適度な緊張感は保ったまま、身体はリラックスしている状態こそが、最高のパフォーマンスに繋がっていくのだと私は考えています。
本来、英語の「RELAX」は動詞です。名詞ではありません。
そのため「リラックスする」と言うと、厳密には意味が重複してしまいます。
現代人が抱える緊張感
しかし、日本語ではすでに定着した表現ですので、私も細かく考えずに使っています。
さて、いきなりですが、リラックスにはどういうイメージをお持ちでしょうか?
私が習っているヨガでは、緊張より弛緩(しかん)を目的とした動作がたくさん出てきます。
脱力することの難しさ
ヨガの目的は「リラックス」ですが、実はこれが非常に難しいのです。
シニアヨガを担当されている先生から聞いた話ですが、「リラックスするのは意外と難しい」そうです。
これは特別な技術の問題ではなく、本人がリラックスしているつもりでも、実際には身体に力が入っているケースが多々見られるからだといいます。
無意識のストレス反応
休憩しているはずが、全くリラックスできていない人が大勢います。
人は不安や緊張、恐怖などのストレスを抱えているとき、無意識のうちに身体に力が入るものです。
これは筋肉が緊張状態になっているということで、習慣化しているとなかなか自分では気づきにくいのです。
身体に染み付いた癖
私自身、いまだに力の抜き方がよくわかっておらず、休憩のポーズを苦手にしています。
ヨガを始めた理由は、ひとえにリラックスしたいからです。以前よりはだいぶ改善されましたが、レッスンの最後に寝落ちしてしまう方々のようにはいきません。
長年身体に染み込んだ癖というのは、簡単には抜けないものです。
睡眠と効率の深い関係
今もなおヨガを続けているのは、この癖を和らげて快適な睡眠をとりたいからです。
睡眠不足はケアレスミスを増やし、集中力を低下させ、仕事の効率を著しく悪化させます。
寝不足やリズムの乱れは、パフォーマンスだけでなく心身の健康も損なうため、リラックスは極めて重要な要素となります。
命を守るための脱力術
特にプロレスの場合、一瞬のミスが命取りになりかねない激しい闘いが繰り広げられます。
しかし、リラックスの重要性はこれまであまり顧みられてこなかったのかもしれません。
悲しい事故を防ぎ、選手寿命を延ばすためにも、「ほどよい緊張と弛緩ができる習慣」を、選手のみならずファンも身につけていきたいものです。
ほどよい緊張と弛緩ができる習慣
心理学的に見れば、恐怖を感じた人間は身を固めて防御姿勢をとります。
しかし、プロレスという過酷な闘いにおいては、その「硬さ」こそが骨折や深刻な負傷を招く原因となります。
この「ほどよい緊張と弛緩」のバランスは、日常生活を送る私たちにも必要です。
不測の事態に直面したとき、力んで固まるのではなく、深い呼吸と共にしなやかに対処する。
そんな習慣を身につけることが、ストレス社会というリングで生き残るための、最大の護身術になるのではないでしょうか。
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