【プロレス入場テーマ曲】プロレス的音楽徒然草 Blue-Eyed Soul

[プロレス入場テーマ曲]プロレス的音楽徒然草

プロレス的音楽徒然草 Blue-Eyed Soul

『Blue-Eyed Soul』が繋ぐ師弟の絆

今回は、カール・ダグラスの名曲『Blue-Eyed Soul』をご紹介します。 この曲は「人間風車」の異名を持つ伝説のレスラー、故ビル・ロビンソンの入場テーマ曲として知られ、現在は彼の最後の直弟子である鈴木秀樹選手がその魂と共に引き継いでいます。


ジャンルの起源

もともと「ブルー・アイド・ソウル(Blue-Eyed Soul)」とは、ポピュラー音楽のジャンルの一つで、元来は黒人文化のものであったR&Bやソウルミュージックを、白人が取り入れ形成した音楽を指します。

ブルー・アイド・ソウルの真意

1960年代頃から使われ始めた言葉ですが、当時は黒人の演奏に憧れる白人に対し、揶揄するような声もありました。しかし、ビル・ロビンソンという「白人でありながら、誰よりもストイックにレスリングの本質(ソウル)を追求した男」の生き様は、まさにこの曲名と奇跡的な合致を見せています。

蛇の穴の最高傑作

ビル・ロビンソンは、イギリスの炭鉱町ウィガンにある伝説のジム「ビリー・ライレー・ジム(通称:蛇の穴)」で、真剣勝負を前提とした関節技(キャッチ・アズ・キャッチ・キャン)を叩き込まれた正統派レスラーです。

正統派レスリングの極致

彼の代名詞である「人間風車(ダブルアーム・スープレックス)」は、単なる投げ技ではありませんでした。相手の両腕をロックし、自身の背後に吸い込まれるように美しく放り投げるその軌道は、まさに芸術。力任せではない、理にかなった身体の使い方は、当時の日本のファンに「本物の技術」を強烈に印象づけました。

音楽的評価の変遷

実は「ブルー・アイド・ソウル」という言葉には、かつての「和製R&B」などと同様に、どこか自嘲的な響きが含まれていた時期もありました。その影響か、一時期この曲はストレートに「人間風車のテーマ」として紹介されることもありました。

自嘲を超えた名曲の価値

しかし、現在このジャンルに分類されるアーティストたちの音楽は、ジャンルの壁を超え、純粋に音楽ファンから高い評価を受けています。ロビンソンが放つスープレックスの美しさが、人種や国境を問わずファンを魅了したのとどこか似ているかもしれません。

伝説のヒットメーカー

作者のカール・ダグラスは、ジャマイカとカリフォルニアで育ち、イギリスで音響工学を学んだ異色のミュージシャンです。

1974年には当時世界的に流行していたカンフーを題材にしたシングル『吼えろ! ドラゴン(Kung Fu Fighting)』を発表。これが全米Billboard Hot 100と全英チャートの両方で1位を記録し、世界中で400万枚以上を売り上げる大ヒットとなりました。

全米首位のジャマイカン

ダグラスは、ジャマイカ出身のアーティストとして初めてアメリカのチャートの頂点に立った人物でもあります。現在はドイツ・ハンブルクで音楽制作プロダクションを経営し、映画や広告の世界で活躍しています。

闘いの記憶を刻む

余談ですが、この曲はロビンソン以外にも多くのレスラーに使用されました。若き日の藤波辰爾選手や小林邦明選手、さらには複数のタッグチームのテーマ曲としても会場に流れています。

名レスラー達を彩った調べ

しかし、ロビンソンが全盛期の国際プロレスや新日本プロレスで見せた、あのあまりに鮮烈な「人間風車」のイメージが強すぎるせいか、他の選手のイメージで語られることは決して多くありません。それほどまでに、この曲の軽快なリズムはロビンソンのシャープな動きと合致していたのです。

継承される技術と心

今のファンの中には、ビル・ロビンソンの現役時代をリアルタイムで知らない方も増えているでしょう。しかし、彼が晩年に日本へ移住し、高円寺のジムで若者に指導した技術の粋は、直弟子である鈴木秀樹選手の中に息づいています。

師弟を繋ぐ人間風車の旋律

鈴木選手が師匠と同じ『Blue-Eyed Soul』でリングに登場する時、そこには単なる音楽以上の「技術の継承」という意味が込められています。その背景を知ることで、プロレス観戦はより深く、面白いものになるはずです。

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