[アニメ感想] 2017年夏アニメ完走分感想文 天使の3P!(スリーピース)
2017/10/06
過去のトラウマから不登校の自称引きこもりとなっていた高校生・貫井響は、暇な時間を持て余してギターを始め、動画サイトに自作の曲をアップしていた。ある日、過去に自分が作った曲を聴き、その作者に会いたいというメールが送られてくる。現状を変えようという思いもあって行ってみると、そこには小学5年生の少女3人が待っていた。
話を聞くと3人の暮らす児童養護施設「リトルウイング」が、規模縮小のために別館の教会を手放すことになったため、思い出作りに教会で行うライブに協力してほしいと頼まれる。戸惑いながらも3人の演奏に興味を持った響は協力することになるが、なぜか彼女たちはクラスメイトをライブに呼ぼうとしない。その後、3人が自らが育った「リトルウィング」を悪く言われることへの恐れから周囲と距離を取って友達を作れない現状を知る。そのため、自らも行動することを決意。ついに復学し、ライブの宣伝を行う。
その行動に勇気づけられた3人は、クラスメイトを呼び、結果教会でのライブを成功させる。ライブ後、3人がライブをできる場所を残したいと考えた響は教会をイベントスペースとして使うことを提案。最初の猶予として1か月を貰い、3人と共に音楽活動を続けていく。(あらすじはwikipediaより)
どこかで見たような作風と絵柄だなと思ってみていたら、「ロウきゅーぶ」の原作者コンビ(蒼山サグ×てぃんくる)による作品だった。なので、ロウきゅーぶでは小学生バスケがテーマだったものが、天使の3P!ではバンドという形になっている。
その中にちょいちょいロリエロ要素とハーレム要素が盛り込まれたテンプレートはまんま、ロウきゅーぶ。しかし私的にはバスケが音楽に変わるとどうも熱さみたいなものが薄まっている感じがしてならなかった。
基本えっち系ロリハーレムむのなんて、今更感が半端なくあるわけで、それはロウきゅーぶの一期が作られた時点でもそんな空気はあったのだ。
だから、アニメ版天使の3P!に関していうならば、仮にテンプレートでやるにしても、もう少し創意工夫して欲しかったというのが正直なところ私の中にはある。
ロウきゅーぶがなぜ斬新だったかというと、バスケにロリハーレム要素を加えた点で、しかも熱い展開が随所にあったこと。意外にも使い古された要素同士で新しさを生み出した点にあると私は思っている。
そういう意味でいうと、けいおん!の成功から今日に至るまで、美少女バンドものは結構な数が作られており、アニメ版天使の3Pがいかにして新しい要素を打ち出せるかということでいうとかなり難しかったのではないかなとも想像してしまった。
あと、アニメ版天使の3P!に関して、私は後半の双龍島(原作3巻以降)がちょっと蛇足感を感じてしまった。もともと原作では4巻までのストーリーを12話にぎゅっと濃縮しているので、どこかで無理が来ているのは仕方ないのだけど、リトルウィングに対抗するライバルとしての立ち位置は少し弱かった感じがする。
霧夢が神社から出てきて、リトルウィングと対バンするくだりもイマイチ私的には燃える要素が見いだせなかった。そういう意味で言うといろいろ惜しい作品だったかなあと思っている。