[アニメ感想] 2017年夏アニメ完走分感想文 サクラクエスト
2017/10/03
就職活動に苦戦していた木春由乃は、以前アルバイトで登録した派遣事務所からの依頼をよく知らずに引き受け、田舎町・間野山で1年間ミニ独立国の国王を務める事になる。間野山はかつて観光客で賑わっていたが、今では寂れていた。由乃は間野山で出会った四ノ宮しおり、元女優の緑川真希、商店会会長の孫の織部凛々子、WEBデザイナーの香月早苗たちと共に間野z山を再び活気づける町興しを企画していく。(あらすじはwikipediaより)
お仕事ものといえばPA worksという看板に嘘偽りなし。SHIROBAKOが成功したからそのテンプレアニメかと思いきや、さにあらず。5人のキャラクターもSHIROBAKOとはまるで違う深みを感じる演出が施されていた。
むらおこし、まちおこしは実際に関わるといろいろ面倒くさいし、ややこしいことも多い。しかし観光協会会長がいうところの「よそものの馬鹿者」が、動かない間野山という街を丹念に少しずつ動かしていく様は、毎週のように魅入らされてしまう。
最終回も実にきれいにまとめあげていて、すっきりと完結させていた。キャストの皆さんの演技も、まるで5人が実際にいるかのような錯覚を思いおこさせられる。
富山発のPAだからこそ描けた風景もあると私はみている。だからこそ、過疎に近い間野山のリアルさがあったように思う。
京都アニメーションが京都をリアルに描けるように、PAにもサクラクエストのような作品は得意分野になるはず。クロムクロはやや浮いていたけど、サクラクエストは、SHIROBAKOの遺産をきちんと消化した上で落とし込んだ。
お仕事アニメとしてはやや地味だったかもしれないが、SHIROBAKOほど気をてらわない分、しっかりした作り方をした作品だったと私は思う。
最終回も実に「らしい」エンディングだったし、わたしには文句なしの良作だったと思っている。