[プロレス観戦記] ROAD TO GAMSYARA MANIA 2016(16.10.23がむしゃら道場)

ROAD TO GAMSYARA MANIA 2016観戦記(16.10.23がむしゃら道場)

イントロダクション

ラジオのニュースで聞いた話だが、日本の10月10日前後は雨が少なく、雨天の影響を受けにくいため、東京オリンピックの開会日として10日が選ばれ、そのまま運動会も開催しやすいように体育の日になったのだそうだ。

そのくらい降雨による影響を受けにくい皿倉山のおにぎり早食いイベントは過去中止知らず。少雨はあっても基本晴れだった。それが今年は前日早々に中止が決定。山の天気は侮れないので、中止自体は英断だと思うが、これに収まりがつかない鉄生と陽樹から「ノーピープルマッチでも辞さないから、前哨戦をやらせろ!」と要望が出て、協議の末に急遽道場マッチとして開催されることに。

二週続けての道場イベントも異例なら、皿倉山以外で皿倉山のイベント(おにぎり早食いはないにしても)が開かれるのもまた異例。こうして11.20の前哨戦は行われることになった。

◆チーム凱 vs GWO 対抗戦(30分1本勝負)

①×美原 輔&トゥルエノ・ゲレーロvs YASU&MIKIHISA ◯

この試合は、ジュニアタイトルマッチの前哨戦という位置づけだが、gWoの新人枠から紆余曲折を経て、豪右衛門の正パートナーとしてタッグ王者となったMIKIHISAにはやはり注目せざるを得ない。しかし、一度もタイトルマッチを経験していない以上、厳しい言い方になるが、現状、私には暫定チャンピオンという見方しかできない。とはいえ、年末のビッグマッチでタイトル戦が体験できるというまたとないチャンスを得たことには間違いない。

一方のチーム凱で、やはり新人枠から抜け出してほしいのは美原。フレッシュなファイトスタイルはまだ新人でも構わないのだけど、いつかはレベルアップが必要になる時がくる。それは早くても何ら問題ない。

ましてや、サムソン澤田に先にタイトル挑戦のチャンスが来たとなれば内心穏やかではいられまい。ところが、YASUははやるゲレーロも焦る美原も見透かしたようなファイトを仕掛けてくる。YASUも年齢は若いけど、ファイトスタイルはもはやベテランの域に達しているため、美原には新人殺しのボストンクラブやハーフボストンで攻め立てる。しかも腰へのフットスタンプのおまけつき。MIKIHISAとの連携まで決めてみせる余裕っぷり。MIKIHISAもYASUの意図を組んで美原には背中から容赦ないキック攻撃で完全に美原狙いに集中。

ジュニア前哨戦といいつつ、MIKIHISAのタッグスキルをYASUが引き出す感じの試合にもみえた。この余裕と非情さが今のYASUを盤石のチャンピオンにしている秘訣だろう。ゲレーロの悪い癖は、タイトル戦が決まると相手よりベルトをみてしまうことで、昨年はそれをYASUに上から目線で指摘されて相当悔しかったはず。しかし、タッグマッチで美原をフォローしきれず、前哨戦というほどチャンピオンに絡めなかったゲレーロとしては、憤懣やるかたない試合になったかもしれない。

だがgWoサイドからするとMIKIHISAの試運転もできて、YASUのコンディションのよさも見せつけられた点では完勝に近い形になった。あと1カ月でこの関係性がどこまで変わるだろうか?

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◆GWAヘビー級選手権試合 前哨戦(30分1本勝負)

②鉄生&×Barong vs ◯陽樹&七海健大

当人同士のたっての希望で実現した前哨戦。山の上と違い、イベント感も開放感もない中、選手のテンションだけがあがるという異様なムード。どうしても実現の流れから鉄生対陽樹以外が視野に入りにくい。

しかし、元々同級生であり、鉄生に先を越された七海健大がこのなかにいたことで試合がややこしくなる。他の選手ならいざ知らず、相手が鉄生となれば黙ってはいられまい。何せ鉄生がチャンピオンだった時代にマイクアピールだけで、チャレンジャーになって、鉄生政権の初防衛を失敗に終わらせて、ベルトを巻いた男こそが七海健大その人なのだ。目の前でおとなしく前哨戦をやらせるほど無欲なはずがない。

果たして、鉄生と陽樹の邂逅はややすれ違い気味になってしまった。チーム凱サイドからみれば、共にタッグ王者経験があり、特別いがみ合う関係でもない陽樹と健大の連携がギクシャクするはずもない。鉄生に与える肉体的ダメージより、目先の一勝を優先させた非常に合理的な試合運びで、序盤こそ奇襲で先手をとられながら、難敵Barongを鉄生から分断。見事チャンピオンサイドが勝利した。

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しかし今日の試合での七海健大しかみていない人がいたら、2016年現在GAM1未勝利の選手だなんて想像もつかないだろう。そのくらいこの日の健大はあからさまに強さをみせつけていた。鉄生と陽樹の絡みはある程度荒れるし、ある程度プロレスの枠内に収まる予想ができるけど、気分次第でファイト内容が変わる七海健大の試合だけは本当にわからない。ムラがなければ、年末の掉尾も飾れる力があるのに、なんとももったいない。

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だが、結果的には七海健大の本気がこの試合を単なる前哨戦以上の意味をもたせた。さて、11月20日はどちらが笑うか楽しみで仕方ない。

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