プロレス的音楽徒然草 “AO”corner
完全制覇
今回はアレクサンダー大塚選手の入場テーマである「”AO”corner」のご紹介です。
“AO”cornerは、兵庫県を活動拠点にしているシンガーソングライター、青西高嗣さんのファーストアルバム「AO corner」に収められている楽曲です。
“AO”cornerを作られた青西高嗣さんは、柳葉敏郎さんや勝俣州和さんの付き人を経て、日本全国を挑戦者にしようという壮大な計画の筆頭者として、自らのチャレンジ「仙台、福岡、大阪、東京24時間ライブ4連発+a=100時間」を決行し、完全制覇を成し遂げています。
格闘技的な内容
このチャレンジ精神に溢れている行動がなんとなく格闘技チックな印象を私は受けたりしているんですが、”AO”cornerの歌詞もまさに格闘技的な内容になっています。
ただ、私的には歌詞から連想できる光景はプロレスではなく、ボクシングだったりするのですが、これも解釈は人それぞれでしょうね。
そもそも王者や上位の者が、赤コーナーサイドなのは、向かった先の見えるリングが青と言うことで、落ち着かせる意味合いがもたされています。
やる気、闘争心を煽る
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逆に青コーナーサイドから赤コーナーをみると、青コーナーの立場からすると、赤コーナーサイドへ挑戦する意味合いがあるため、やる気、闘争心を煽る意味があるわけです。
赤と青に分かれていて、上位は青が見えるように赤コーナーから下位はやる気を起こさせる赤が見える、青コーナーからというメカニズムなんですね。
“AO”cornerを使い出した時代のアレクサンダー大塚選手はチャレンジャー的な立場でしたし、ベテランになった今も”AO”cornerを使い続けているのは、キャリアを経てもチャレンジャー精神を失わないというメッセージなのではないか?と私は想像しています。
PRIDEでの活躍
アレクサンダー大塚選手がプロレスの枠を超えて有名になったのは、やはりPRIDEでの活躍が大きかったでしょう。
“AO”cornerは「前奏の長い入場テーマ曲」としても知られていますが、序盤の静かに、しかし激しく歌いあげるイントロから、グワーッと曲が転調するあたりで、お客さんを焦らしに焦らしたアレクサンダー大塚選手が登場すると、会場が「うわーっ!」と盛り上がるわけです。
最も最近は大塚選手がPRIDEで活躍したことを知らないファンも増えたせいか、この焦らし演出を冗長と感じる層も少なくないようです。
さて、青西さんが付き人を務めていた勝俣州和さんは、プロレス好き芸能人として有名です。”AO”cornerが、ボクサーではなく、プロレスラーであるアレクサンダー大塚選手のテーマ曲に起用されたいきさつは、定かではないものの、「もしかすると関係があるのかもしれない」と想像してみたらなんか面白いなと私は思うのです。
なんらかの影響
付き人というのは、ある程度芸能人と共に行動する時間も長いお仕事ではないかと思われます。
テレビで見る勝俣さんの様子から推察するに、普段からプロレスの話を周りに語りまくっている絵が容易に浮かんできます。
だとするならば、青西さんが勝俣さんのそうした姿になんらかの影響をうけていたとしても不思議ではありません。
そんなことを想像しながら、”AO”cornerを聴いてみると、私は「プロレスファンでいて良かったなあ」と感じるのです。