プロレス的音楽徒然草 生きているうちが花なんだぜ
元々は映画音楽
今回は、2021年の新日本プロレス東京ドーム大会「レッスルキングダム」のテーマ曲になっていた「生きているうちが花なんだぜ」をご紹介します。
「生きているうちが花なんだぜ」は、もともと森崎東監督の映画『ニワトリはハダシだ』(2004年)のエンディング曲として宇崎竜童さんが書き下ろしたものです。
宇崎さん曰く
「1985年公開の『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』で、自分としては森崎監督の意図を汲んだものが果たしてできたのだろうか?という葛藤がずっとあり(中略)それから約19年後、当時果たせなかった思いをすべてぶち込んで、頼まれてもいないのに歌入りの曲を作った。それが『生きてるうちが花なんだぜ』でした」
ということだったようです。(出典元:まいどなニュース)
原田さんから木梨さんへ
この「生きているうちが花なんだぜ」をいたく気に入ったのが、出演者の一人である原田芳雄さんでした。原田さんはツアーでも「生きているうちが花なんだぜ」を歌っており、原田さんの追悼ライブでこの曲を歌った佐藤浩市さんと親交の深い木梨憲武さんにも伝わったのでした。
コロナが広がり始めた2020年3月くらいに木梨さんから「ぜひ僕にも歌わせてください!』と連絡があったそうです。
俺たちの曲です
宇崎さんは
「そもそもこの曲は森崎監督への恩返しという個人的な思いだけで作りましたから、僕としてはそれ以上でもそれ以下でもないわけです。(中略)新日レスラーの方々からも『これは俺たちの曲です!』という感想をいただきました。(中略)今はすごく感動しています」
と嬉しそうに振り返っています。
創業50周年
さて、2022年は新日本プロレス創業50周年の年になります。創業者のアントニオ猪木さんの言葉を借りれば、一寸先はハプニング。1.8ではプロレスリングNOAHとの対抗戦も決まりました。
まさに、私の2021年は一寸先はハプニングでした。年頭に父が脳出血で倒れ、入退院を繰り返したのち、施設に入りました。
父の件が一段落したら、今度は自分ががんになり、入退院を繰り返す羽目になりました。
燃える闘魂の復活
まさか、1.4や1.5見てる時に今の状況を誰が想像できたでしょうか?それを考えると、年頭に「生きているうちが花なんだぜ」が選ばれたのは、すごい事の様な気がします。
先程例に出したアントニオ猪木さんも、病と闘い、こちらも一時期は再起不能ではないか?と騒がれましたが、そこは不屈の「燃える闘魂」。見事な復活劇を演じ、我々ファンを歓喜させてくれました。
ハプニングを楽しんで
人生もプロレスも予定調和ではつまらないものです。
この先何があるかはわかりませんが、ハプニングをも楽しんで、自分も猪木さん同様に、病との戦いに勝利したいと思います。
そして勝った暁には、自分も「生きているうちが花なんだぜ」をどこかでひっそり歌ってみたいと思っています。