[プロレスコラム] プロレス想い出回想録 我が青春の投稿常連会プレッシャー②真の投稿常連への道

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入会は1992年

我が青春の投稿常連会プレッシャー①出会いと入会まで はこちらから

私がプレッシャーに入会したのは1992年。テストに合格して入門を許された同期は確か100名近くいたはずである。

私を含めた合格者は、通称「五期会員」と呼ばれていた。ちなみに先輩会員からは、当時週刊プロレスに在籍し、現在もライターとして活躍中の小島記者がいた。

文章書きのトラウマ

私と同期の五期会員からは、のちに紙のプロレス→ KAMINOGEの編集スタッフ、堀江ガンツ氏や、何名かがプロライターもしくはスタッフとして巣立っている。

実は、私には文章を書くことにちょいとしたトラウマがあった。かつて某アニメ雑誌に、ロボットと人間の友情を描いた作品を否定する感想文を、ある月刊誌に投稿した。まあ、まだ10代だったし、今考えれば、若気の至りではあったのだ。

ところが、それが運悪く採用されてしまい、編集や読者、カット書きのイラストレーターにいたるまで「思いあがりだ」と非難されたのである。

活字時代の炎上

SNSなどまだない時代に、いわゆる「炎上」を経験したのは、今となっては財産だが、当時はそんな余裕もなく、駅のホームから身をなげようか?と本気で考えもした。

結局、即謝罪文を書いて、それが掲載されるまでの数ヶ月は、まさに針の筵状態で、結局、謝罪が受け入れられた後も、10年近く文章が書けない状態だった。

そのトラウマを乗り越えられたのは、それでも同好の士が欲しいという気持ちと、プロレスが好きだという気持ちだけだった。

自分への荒療治

入会してからは、とにかく原稿用紙のマス目を埋めまくった。当時営業の仕事についていたのも、文章によって生まれた対人恐怖のトラウマを克服させるために、自分に課した荒療治だった。

だが、実際「向き・不向き」でいうと、全く自分には向いてない営業職は毎日が苦痛だった。

意味不明な長時間労働。パワハラも酷かったし、職場の人間関係にも馴染めなかった。

まだ自由はあった

ただ一つだけよい事があって、営業にでれば、休憩時間は自分の裁量で決められたのだ。

後にポケベルの所持が義務付けられると、その旨味はなくなったし、辞職した後に出てきた携帯の時代になったら、位置情報も把握され、外出しても管理されてしまっていただろう。

そういう意味ではまだ自由があったよき時代だったのだ。

圧倒的ボツの量

その「空き時間」で営業車(と言ってもマイカーなんだが)に原稿用紙を常備して、いつ何時アイディアが浮かんでも即書けるようにしていた。

私が投稿常連になった頃は、書き手になる会員も少なくなり、自動的に拙文の掲載数も増えていたのだが、それでも多くて週に2〜3本が採用されていた。

実は、その6倍くらいの本数を毎週毎週締め切りまでに投稿していたので、ボツ原稿は圧倒的に多かった。

隙間時間で書いていたとはいえ、ずっと仕事しないわけにもいかない。メインはあくまで営業だからだ。

週プロに掲載され

余談だが、タテオビ原稿はペンネーム込みで約200文字と決まっており、当時使っていた「向維新」は、三文字で非常に使い勝手がよかった。

そんな生活を繰り返して採用される本数が増えると、私はプレッシャーの中でも有名人になっていった。

厳密にはプレッシャーだけではなく、私の文章は、週刊プロレスに掲載されていた。

実感はなかった

当時の週刊プロレスは、いわゆる「活字プロレス」全盛期で、私が思う以上に「向維新」は、有名になっていたらしいのだが、①でも書いた通り、私の周りには会員はおろか、プロレスファンの友人もいなかったため、実感は全く無かったのである。

ただ、年間採用本数No.1は2回とっていて、これは手応えを感じていた。

トラウマに救われた

とはいえ、さすがに連続してくるとネタ切れも起こすし、かなり疲弊してきてもいた。本業に支障きたす可能性もあり、何度か休会もした。

それでも人並み以上の文章量を締切つきで、ひたすら書き続けたのは、今でも血となり肉となっている。

何より、電車のホームに飛び込もうとまで思い詰めていた私が、トラウマの原因になった文章で救われたわけである。こればかりはプレッシャーに入る決断をして、実際に乗り越えた自分を褒めてもいいと思っている。

プロレス想い出回想録
プロレス“ザ・モンスター”ハラダが自らの体験を赤裸々に綴った回想録記事です。長い期間プロレスを見てきた彼が抱えてきた出会いと別れ、予想外の悲しみ、そして「楽になりたい」という想いとは?彼が「書く」ことで得た救いとは何だったのか?感動必至の一...






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