プロレス的音楽徒然草U.W.F.インターナショナル公式メインテーマ
同一曲で、アレンジが違う
今回はかつて存在していた団体UWFインターナショナルの団体テーマ曲「 U.W.F.インターナショナル公式メインテーマ」のご紹介です。
といってもこれは以前取り上げた「UWFプロレス・メインテーマ」と同一曲で、アレンジが違うという楽曲です。
作曲は、桜庭伸幸氏で、演奏はキングレコードオーケストラです。
なぜ、アレンジが違うのか?
ではなぜ「U.W.F.インターナショナル公式メインテーマ」と「UWFプロレス・メインテーマ」はアレンジが違うのか?
私が推察するに「UWFプロレス・メインテーマ」の発売元はキングレコードでした。
そして、「 U.W.F.インターナショナル公式メインテーマ」を収録したアルバム「UWFインターナショナル・オフィシャル・ミュージック・セレクションWINNERS」は、ポニーキャニオンが販売していました。
過渡期にあった
UWFインターが存在していた時代より少し後になって、「プロレスQシリーズ」が登場し、レコード会社の垣根を越えて、オリジナル音源が収録されるようになりますが、「WINNERS」が発売された1994年はまだその過渡期にあったことも原因として考えられます。
もう一つ原因として考えられるのは、この時代UWFインターに所属していた山崎一夫選手のテーマ曲として「UWFプロレス・メインテーマ」は既にファンの間では認知されていました。
別のUWFのテーマ
さりとて、第二次UWFから分派した中では唯一「UWF」の名を冠した団体がUWFインターでしたから、団体のテーマ曲として「別のUWFのテーマ」が必余だったとも推察されます。
そこで折衷案として、「UWFプロレス・メインテーマ」の別アレンジバージョンが公式テーマという扱いになっていたと思われます。
選手退場時に
UWFインターが存命中、私は何度も生観戦しましたが、「 U.W.F.インターナショナル公式メインテーマ」は選手退場時に流されていたと記憶しています。
特定の選手のテーマ曲ではなく、また退場テーマになっていたというのも面白いところです。
作曲された桜庭伸幸氏は
「UWF」の代名詞とも言えるこの団体テーマ曲は、山崎一夫選手がUWFインターナショナルを退団した後も、引退まで使用し続けたテーマ曲です。
作曲された桜庭伸幸氏は、福岡県八女市立花町出身の作曲家で、プロレス入場テーマの代表例としては、木村健吾選手の「ビューティフル・ライト」やハルク・ホーガン「ザ・マッスル」、極悪同盟の「BLACK DEVIL」等があります。
入場テーマとして使われる
そして時代を経て、ついに「U.W.F.インターナショナル公式メインテーマ」が入場テーマとして使われる時代が来たのです。
それは北九州のがむしゃらプロレスで、2021年末、悲願のGWAヘビー級王者になり、がむしゃらプロレスの同年MVPも獲った尾原毅選手。
彼が一貫して「 U.W.F.インターナショナル公式メインテーマ」を入場テーマとして使い続けているのです。
高田延彦選手に憧れて
作曲の桜庭氏と同じ福岡県で、「 U.W.F.インターナショナル公式メインテーマ」が入場テーマ曲として、脈々と受け継がれていた事実は、非常に興味深いところです。
尾原選手に以前話を聞いたところ、このテーマ曲をチョイスした理由は「高田延彦選手に憧れているから」というものでした。ただ、いずれ戴冠したら高田選手のテーマ曲でもある「Training Montage」にしたいとも語っていました。
テーマ曲を変えるのか否か?
その時はまだシングルベルトに手が届いていませんでしたが、苦節10数年を経て令和に自身初のシングルベルトを奪取した尾原選手は。、2022年に果たして「Training Montage」にテーマ曲をかえるのか?
それとも長年慣れ親しんだ「U.W.F.インターナショナル公式メインテーマ」を使い続けるのか?
その答えは2022年のがむしゃらプロレス一発目の大会で明らかになるでしょう。今から楽しみでなりません。