プロレス的音楽徒然草 SWS佐野直喜のテーマ
SWS時代のテーマ曲
今回は、佐野巧真(SWS当時は直喜)選手のSWS時代のテーマ曲をとりあげます。
有名なのは、佐野選手の新日本時代に使用され、引退試合でも使われた「DESTINY LIGHT」かと思います。
著名なアーティストが
ただ個人的には、SWS時代のテーマ曲が好きなので、こちらを先にご紹介します。
SWS佐野直喜のテーマは、SWSが当時、演出面に関して、大手広告代理店の博報堂とタイアップしていたとされており、そのラインからか?著名なアーティストが楽曲提供しています。
田中一郎さんの作品
佐野選手と後にSWSに合流する北尾光司選手のテーマ曲は、ギタリストの田中一郎さんの作品です。
田中一郎さんは、1974年にプロデビューし、ARB立ち上げを経て、甲斐バンドに加入します。
1988年にソロデビュー
1986年のバンド解散後はソロ活動をスタートさせ、プロデューサーとしても活躍し、1988年にはソロデビューを果たします。
残念ながら田中一郎さんの演奏を生で拝聴した事はないのですが、アルバムは一枚所持しています。
洋楽カバーに日本語歌詞
それが1990年5月30日に発売された「田中一郎スーパーノマッド」というアルバムなんです。
「田中一郎スーパーノマッド」は洋楽カバーに日本語歌詞を乗せた楽曲を集めた作品です。
直訳ロック
このアルバムを私に紹介してくれたのが、プロレステーマ曲好きで珍盤コレクターでもあった、故・ブルースブロディ氏でした。
「田中一郎スーパーノマッド」が発売された1990年代には、英語詞を直訳し原曲に乗せて歌うという直訳ロックが出現しています。
勝手に認識
このスタイルを確立した「王様」が、アルバム「深紫伝説」で、売り上げ25万枚のスマッシュ・ヒットを達成したのです。
そういうタイミングで発売されたこのアルバムを、私とブルースブロディ氏は「有名ミュージシャンが出した直訳ロック」の珍盤だと勝手に認識していたのです。
当時の我々には
特にアルバム一曲目の「移民の歌」は、ツェッペリンの名曲というより、我々にとってはブルーザー・ブロディ選手の入場テーマ曲でした。
ですから、それに日本語詞がついているだけで、当時の我々にはツボだったのです。
移籍してからも
ちょっと話が脱線したので、佐野選手のテーマ曲に話題を戻したいと思います。
この曲は SWS 時代だけでなく、佐野選手が UWFインターナショナルに移籍してからも使用されていました。
1995年10月9日
あの1995年10月9日に行われた新日本プロレスとの対抗戦で、佐野選手は獣神サンダー・ライガー選手とシングルマッチを戦っています。
ここでも「SWS佐野直喜のテーマ」は流されています。
耳馴染みがあった
私はリアルタイム世代なのですが、第一次・第二次とも UWF を生で見ることがなく、三派に分かれてから観戦するようになりました。
その中でも UWF インターを一番たくさん見ていたため、 「SWS佐野直喜のテーマ」も耳馴染みがあったというわけです。
SWS時代が
ただ、佐野選手はプロレス側から「あえて」UWFとバチバチにやりあっていたSWS時代が一番輝いていたように思います。
特にSWSにあがってきた藤原組の船木誠勝選手を迎え撃つ姿は、心底格好よかったですからね。
U側の刺客として
だから、佐野選手が「UWFに同化」してからはあまり印象に残っていませんでした。
しかし「10.9」で、今度はU側の刺客として、プロレス側のライガー選手と闘った佐野選手は、SWSで船木選手を迎え撃った時のような殺気を放っていました。
「10.9」も
佐野選手とライガー選手については、よく新日在籍時のジュニア時代がフィーチャーされますが、個人的には「10・9」のシングルマッチが一番印象に残っています。
ちなみに、この「10.9」もチケットをお願いしたブルースブロディ氏と一緒に観戦しています。
引退まで
佐野選手は、高田道場を経て「佐野巧真」に改名し、プロレスリングノアに入団します。
そこでテーマ曲もかえてしまったため、引退まで「SWS佐野直喜のテーマ」は使われなかったと記憶しています。
私が知る限り
「SWS佐野直喜のテーマ」は「プロレスQ 11PM」に収録され音源化されています。
しかし、同じ田中一郎さんが手掛けた「SWS北尾光司のテーマ」は、使用期間が極端に短かったせいなのか?私が知る限りCDにも、配信にもなかったと思います。
名曲が多い
まあ、北尾選手がSWSを退団した理由が理由ですから、商品化に躊躇した?としたらわからないでもありません。
わざわざあの時代の曲を聴きたいという酔狂なプロレスファンもそう多くはないのかもしれないですしね。
ただ、SWSで使われていた楽曲は「SWS佐野直喜のテーマ」も含めて名曲が多いので、いつかコンプリートしてみたいとは思っています。