プロレス的音楽徒然草 Cicatriz(KENTAのテーマ)
全日本でデビュー
今回は2022年現在、バレットクラブで活躍しているKENTA選手の現行テーマ曲「Cicatriz」のご紹介です。
KENTA選手は、2000年5月に全日本プロレスでデビュー後、同年6月のプロレスリング・ノアの旗揚げに参加しました。
ジュニアの枠を超えて
NOAHでは、GHCジュニアヘビーに三度君臨しています。
やがてジュニアの枠に留まらずヘビーでも活躍し、2013年1月にはGHCヘビーを獲得しています。
WWE入団→退団
2014年7月には、アメリカWWEと契約しヒデオ・イタミのリングネームで活動開始しました。
2019年2月にWWEを退団すると、同年6月9日の新日本プロレス大阪城ホール大会に登場します。
親友を裏切り
当初は、「親友」である柴田勝頼選手に呼び込まれる形で、G1CLIMAX参戦をアピールしました。
しかし、その柴田選手を裏切る形で、8月12日BULLET CLUBに加入しました。
スペイン語で「傷跡」
「Cicatriz」は、KENTA選手がバレットクラブ加入後、2019年9月15日から使い出した入場テーマ曲です。
「Cicatriz」には、スペイン語で「傷跡」という意味があります。
満身創痍
KENTA選手はデスマッチファイターではありませんが、特に新日本に来てからは、文字通り満身創痍で闘い続けている印象があります。
特に、2022年1月5日、東京ドーム大会において棚橋弘至選手とのIWGP USヘビー級選手権試合は、ノーDQマッチとして行われました。
テーマ曲にあわせて?
この試合でKENTA選手は、鼻骨骨折、左股関節後方脱臼骨折、背部裂傷縫合術、左環指腱性槌指と診断される大怪我を負い、長期欠場しています。
まるでKENTA選手がテーマ曲に合わせていっているかのような凄まじさです。
イタミ=ペイン
KENTA選手は、174cm・85kgとジュニアヘビー級の体格でありながらも、反骨にしてカミソリのようなプロレスを信条に、ヘビー級戦線で闘い続けています。
ちなみに、WWE入団後に使用していたイタミ・ヒデオというリングネームですが、「イタミ」は、アメリカでも人気のアニメ「NARUTO -ナルト-」のキャラクター「ペイン」に由来するものだそうです。
傷や痛みとの縁
ペイン→PAIN→痛み→伊丹として命名されたと言われています。
こちらにも傷や痛みが関わっているのは、興味深いと私は感じています。
吹っ切る意味で
リングネームがKENTAになった経緯は、本名の小林健太時代に、怪我が絶えなかったことから、吹っ切る意味で変えたらしいですね。
とはいえ、KENTAになってからも怪我とは縁が切れていない感じがするので、何かまた自身のモデルチェンジも考えているのかもしれません。
アルバム表題曲
本当のところはKENTA選手にしかわからないところではありますが…。
さて、「Cicatriz」は、チリをルーツに持ちイギリスを拠点にするDJ&プロデューサーKamixloさんのデビューアルバム「Cicatriz」の表題曲でもあります。
来日公演も
Kamixloさんは、2015年にPAN傘下の〈Codes〉からプロデューサーとしてデビューしています。
2016年には来日公演も果たしています。
レーベル名の元ネタ
Kamixloさんが共同設立者として名を連ねているレーベル/コレクティブ〈Bala Club〉は、バレットクラブが元ネタであることは有名です。
このように、Kamixloさんは大のプロレス好きと思われ、アルバム「Cicatriz」には、小橋建太さんの必殺技「バーニングハンマー」から名付けられた「The Burning Hammer Bop」という曲も収録されています。
KENTAの歴史
かつて、NOAH時代に第二次BURNINGとして、小橋さんと共に戦っていたKENTA選手の歴史を考えても、非常に面白いセレクトだな、と私は思っています。
最後に「Cicatriz」は2022年7月現在、NJPWグレイテストミュージックには収録されていませんが、曲単体ではiTunesなどで購入が可能となっています。