怒り、苦しみ、破壊し、創造する!世界プロレス式コミュニケーションガイド研究所所長の体験談ブログ(142) 自分の問題と向き合うための10の闘い(32) 苦手だけど本能と結びついている恋愛と結婚②
今回は、私がかつて受けた中で印象に残っているカウンセリングのお話です。当時の私は人間の本能である睡眠欲、食欲、性欲の全てに逆らって生きていました。
明石家さんまさんが以前「寝るとその間に面白いことがおこるかもしれへんから、寝ると損した気になる」とテレビでコメントされていたのを見た記憶があるのですが、私が睡眠障害になりたての頃には、さんまさんに近い感覚があって「やった!起きてる時間が増えてラッキー!」くらいに考えていました。
また、食欲に関しては、学生時代に好きなマンガやアニメグッズを買うために、一食、二食を抜くことは当たり前でした。ですから、食にお金をかけるなんて私の中ではもっての他。いかにしてお金を使わずに空腹感を満たせるか、ばかりを考えてきました。自炊の習慣が身についたのもそのためです。
これに過食症と拒食症の体験が加わり、食に関してはツライ思い出がたくさん蓄積されたため、私にとって食に対するイメージはネガテイブそのものでした。
そして性欲ですが、そもそも幼少期から大の人間ギライで通してきた自分が、人を好きになるという真逆のベクトルに舵を切るというのは、まずありえない話でした。
ちなみに、カウンセリングの中では、この三大欲求に順位をつけていきました。要するに「どれが一番したいことか?」ということです。
そして私がつけた順位は、
①睡眠
②食
③性欲
でした。
①の睡眠欲は、睡眠障害で心身ともにダメージを受けていた当時の私にとって「眠れる」ということが最も必要性の高い欲求でした。この優先順位は今も変わらないのですが、いかにして質のいい睡眠をとるか、は今後も私にとっては大切な課題だと思います。
②と③はなんとなく選んだのですが、不思議なことに課題として取り組む順に並んでいました。睡眠欲も我慢しすぎた結果、睡眠障害を招きましたが、食欲も我慢しすぎたせいか、拒食症と過食症を体験した後は、空腹感を感じることがほとんどなくなってしまっていました。
とかいいながら、食欲の改善に取り組みだしたのはほんのつい最近の出来事ですので、自分の意識が緩むまでは本当に時間がかかりました。とはいえ、今も他人が「どこそこの店は美味い」とか「あのメニューは最高」とか言っているのを聞くと、「なんでそこまで食に情熱を燃やせるのだろう?」と不思議に思ってはいますけどね。
問題は③の性欲なんですが、食や睡眠は私個人が生きていく上ではなくてはならないものでした。しかし性欲ってなければなくても生活できるんですよね。おまけに今まで性欲を必要だと思って生きてこなかったため、自分の中に力込めて我慢している感覚もないんです。
私が我慢しすぎて犯罪でもおこす可能性があるならまだしも、自分の中に大切な趣味や優先すべき信条があると、溜め込んだエネルギーが暴発する可能性は極めて低くなります。
もともと必要性を感じていない欲求ですので、なくなっても大して困らないわけですが、さりとて生物的に子孫を残す本能までは取りのぞけません。たまーに、本能が心のドアをノックするのですが、何せ自分の生命活動に支障をきたす睡眠と食を我慢してきた自分にとっては、性欲を我慢するくらい造作もないことで、これが逆にモヤモヤした感覚の元にもなっているのかもしれませんね。