*

[心理×びっくり映画] 万国びっくり映画鑑賞記・AVN/エイリアンVSニンジャ

2016/10/18

16年5月19日鑑賞。

戦国時代。

伊賀の下忍衆、耶麻汰(三元雅芸)らは炎に包まれた飛行物体を目撃。

謎の物体が落下した場所へ駆け寄ると、下忍衆たちは次々と地中に引きずりこまれ、バラバラになって吐き出されてしまう。

目の前に現れた異様な姿のエイリアンに戦術を繰り出して反撃する耶麻汰たちだったが、陣内(柏原収史)がエイリアンに連れ去られてしまい……。(あらすじはYahoo映画より)

日活が最初から海外市場目当てに、「ガイジンの考えるニッポン」をイメージした作品を作らせるために作ったレーベル、「SUSHI TYPHOON」の一作で、この手の成功作になるのが、井口昇監督の「片腕マシンガール」だったりするんだけど、これは明らかに失敗作といっていい。

なんせ、話は傭兵を忍者に置き換えただけの「プレデター」だし、エイリアンの造形は怪獣怪人ならこれでもいいけど、「これじゃない感」が満載。しかもエイリアンにスーツアクターがいる

もう人間が入った時点でこれじゃない感は極まれり。ゴジラをCGにしたらこれじゃないのと同様、エイリアンも着ぐるみにしちゃだめでしょう。

確かに序盤の姿を見せないあたりまではエイリアンっぽくてなかなか見せられるものがあるんだけど、そこは忍びも姿を消すなどして闘ってほしいというか、バトルシーンに関していうと、前半はいまいち。

確かにスピーディなカメラワークと、アクションをこれでもかと叩き込んでいるのはこの手の映画の矜持だし、B級映画の女王、肘井美佳さんのアクションもキレッキレで、これもみていて非常に楽しい。

極めつけは、このエイリアンのスーツアクター氏と主演の三元雅芸さん(忍者・耶麻汰)との激闘は本当に素晴らしい!第一ラウンドでエイリアンが忍者相手にチャンバラしてくれただけでもおなか一杯なのに、第二ラウンドは近接格闘戦!

なんと忍者がエイリアンを投げっぱなしジャーマンでぶっ飛ばし、すかさずマウント取って上からパンチ、そこから腕ひしぎ十字固め(指折り式に移行して、更におんぶ式チョークスリーパー!この場面でなぜかBGMは「前略、道の上より」(THE REBOOTのカバー版)!

闘っているのは道の上でも何でもない山の中なんだけど・・・・・ここは燃えるシーンとして必見だろう。

ただし、闘っている相手がエイリアンでなかったら、確かにすげえええ!!!ってなったと思う。でもエイリアンが忍者と剣交えたり、格闘技やったりしちゃねえ・・・・・もっとエイリアンに絶対的強さというか不気味さが乏しいのが悲しい所だった。これはわざとチープにしたというより単に予算がなかっただけなんだろう。

まあいいんだけど。こっちはそういうの求めてみてるんだから。

格闘ではかなわないとみたか、翼をはやして逃げるエイリアンの足をもって逃がさない耶麻汰。ここから舞台はいきなり空中戦にうつって第三ラウンド!

エイリアンの身体によじ登った耶麻汰はなんと二度目のスリーパー!エイリアンの頸動脈って首なのかどうかもわからないけど、これで失速したエイリアンはなんと空気の摩擦で燃えながら地上に落下。というか、いつの間に大気圏出てたんだ?

しかも最後は締め落とすんじゃなんくて爆薬仕掛けてあわれエイリアンは四散!でも耶麻汰は一切無事という・・・・もはやさすが忍者としかいいようがない。

驚いたことにこの映画を製作している途中でハリウッドリメイクが決まったらしいが、この作品の持ち味はたぶんあちらのエイリアン寄り(ミニチュアワークスとCG) にしたら台無しになりそうな気がするので、Z級にもならない気がするが、一度は見てみたいものだ。

そもそもあちらの俳優が出た時点でそれっぽくなっちゃうし。今度は忍者のイメージがどうかなあ・・・・

その忍者スーツだけど、エイリアンの造形に比べるとなかなかの出来。これで、もっとCG使っていたら、雨宮慶太作品に見えなくもない?・・・・んなわけないか。

ただ、この監督さんやたら忍者ものばかり撮ってるらしいし、ちょっとほかの作品もみてみたくなった。

いや、でもこの作品もこちらが求めうる最高の条件を満たしてくれていたので、私的には全然OK!オチが蛇足だった点を除けば全く問題ない「万国びっくり映画」だった。

my-story-eiga
%e7%a0%94%e7%a9%b6%e6%89%80%e3%83%90%e3%83%8a%e3%83%bc

%e3%83%97%e3%83%ad%e3%83%ac%e3%82%b9%e3%83%90%e3%83%8a%e3%83%bc
%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%96%e3%83%ad%e3%82%b0%e3%83%90%e3%83%8a%e3%83%bc





-万国びっくり映画鑑賞記, 映画鑑賞記