[心理×びっくり映画] 万国びっくり映画鑑賞記・ジュラシック・シャーク
2016/10/18
豊かな自然を誇るエルバー島。そこではグラント博士の指示のもと、安全基準を無視した石油掘削作業が行われていた。地下深くの石油資源を目指し掘り進められるプロジェクトは、やがてある氷床を発見する。一方、大学生のジルはエルバー島での違法掘削の噂を確かめようと、春休みを利用して友人達と島を訪れていた。ボートで島へと近づくジル達だったが、突然力強い攻撃を受け、ボートが転覆してしまう。そして水中でジル達を待ち受けていたのは、氷床の中から目を覚ました古代サメの姿だった! （あらすじはニコニコ超百科より）
今まで存在した低品質なサメ映画が傑作に見える、サメ映画の最底辺と呼ばれる作品が「ジュラシック・シャーク」！・・・と書かれていては見ないわけにはいかないだろう！アルバトロス製ではなかったが、その系統の匂いはプンプンする！ちなみにニコニコ動画にも本編があがっているが、視聴者からは「消す価値すらない」といわれているらしい。いやあ、その気持ちはわかるなあ。ってかなぜupする気になったのやら・・・・
本編はストーリーの設定がまず支離滅裂。淡水湖にサメがいて、そのサメが実験によって古代から突然よみがえったという設定もむちゃくちゃだが、淡水湖という舞台にしてしまったためか、サメ映画なのにサメがでない！物語の半分以上は森の中！
サメのCGが安っぽいのはお約束みたいなものだけど、人が死ぬ場面が写されないとか、ありえないでしょ！それにどうみてもひざ下の浅瀬で人を貪り食う巨大鮫にしても、ひれを水面に出すのはいいとしても、そのひれが水しぶきも立てないで移動してくる様は違う意味で怖い。
とにかくストーリーも酷ければ演出も酷い！どうでもよいシーンをダラダラ流すのは当たり前！監督がカットという言葉を知らないのか、やたら場面場面が間のびして長いというのも地味に苦痛でしかない。だからどっかで「お散歩映画」って呼ばれてるのを聞いたけど、本当に歩くシーンが多い！
ただでさえ少ないサメの登場シーンですら映像の使いまわしはまだいいとしても、人が喰われたというのに、湖には血糊一つ浮かべないというやる気のなさ！CGですらもったいないと思ったのか、この手の映画にしては血が足りねえ！！！！もっとスプラッタしろよ！ ってか無駄にサメが食い散らかした人体の残りカスがどうみても作り物にしかみえないのも何とかしろよ！人体バラバラにしておいてあんな程度の流血ですむわけがないだろ！
だいたい、ただ（違法？）資源掘ってただけで、放射能実験とか核実験すらしてないのに、メガロドンが復活したという時点でかなり無理がある。そのメガドロンは、岸にいる主人公たちよりも、その奥にいる悪役をわざわざジャンプして捕食するなど、後半はもうなんでもあり！中でも一番酷かったのは、悪役の人たちが全滅してやっと解放されたはずのビキニギャルたちが唐突に、「あのサメはやっつけなきゃ！」と言い出し、なんとクライマックスはビキニの姉ちゃん対巨大ザメという流れになったこと！メインイベントがこれかよ！そもそもこいつらボーイフレンドに連れの姉ちゃんまで無策で死なせてるんだし、脅していた女ボスもサメが食ってくれたんだからとっとと尻尾を巻いて逃げればいいのに…
このビキニバカギャルたちが妙な使命感に目覚めた途端に、プロ野球投手も真っ青のコントロールでもって、サメが口を開ける一瞬の隙に、ダイナマイトを投げ込むという超人っぷりを発揮。だが、明らかにその爆発に巻き込まれたギャルはなんと無傷！いや、あんたのすぐ後ろにサメいたよね・・・サメはバラバラなのに、ビキニギャルは無傷って・・・・
しかし本編だけがこの映画の魅力ではない！なんと終了後のエンドロールが13分もあるのである！上映時間79分のうち実質エンドロールに13分を使っているので本編は66分しかない。これで映画代払ってみていたら文句なく金返せレベルの作品だと断言してもいい！正直エンドロールは最後まで見る派の私が久々に早送りしたほどの長さ！これに耐えられるならば、あなたは間違いなく私の仲間である。つまり普通の人は絶対見てはいけない！それがジュラシックシャークなのだ！
余談だが2015年、これの続編にあたるサメ映画が輸入されたらしい。スタッフはまるで同じなんだそうで・・・・その事実が一番こわかったかもしれない・・・・
