[アニメ感想] 2019年夏アニメ完走分感想文 ソウナンですか?
家もない…。食べ物も、水もない…。女子高生4人組は、どこかもわからない無人島でソウナンしてしまい大ピンチ!…のはずが、けっこう元気です!なんにもないから、なんでも作る!なんでも食べる!知恵と勇気の無人島サバイバル!(あらすじはabema TVより)
サバイバル+ギャグに「全振り」
「女子高生の無駄遣い」などと同様、「ソウナンですか?」も女子高生をフィーチャーした作品。他作品と決定的に違うのは「ソウナンですか?」が文字通りサバイバル+ギャグに「全振り」しているところだろう。
「ソウナンですか?」はJK4人が遭難し、4人でサバイバルをして生き残るという半分知識もので半分ギャグのようなアニメになっている。基本サバイバル技術の紹介に重点が置かれた作風なので、ことの重大さの割には悲壮感はあまりない。
見ていると、生きていく上で必要になりたくない知識が無駄に身に付いてくる。楽しみながら記憶の一片に覚えているのは損ではない・・・かもしれない。サバイバル知識を紹介しつつ、食物連鎖と食料危機を乗りきるための覚悟をコミカルに描いているのがキモになっている。
まあ、だれしも生きていく上で必要に迫られたら仕方なくするのかもしれないけど、それをJKが乗り越えて強くなるのが醍醐味なのかなと思う。
サバイバル物の見せ方として、ギャグの中で雑学や話のネタを作れるのは面白い。タイトルの「ソウナンですか?」という軽いノリからも、マジレスするのは野暮というものだろう。
ノリのよさとしっかりとした力強さ
ただし、全くサバイバル要素がないわけではない。たとえばセミの頭を取って中身を食べる、飛んできたバッタを捕まえて生で食べる、喉が渇いたと言う仲間に自分の尿を飲ませようとする・・・といったシーンもある。
よって結構嫌悪感のあるシーンが定期的に挟まれるのも特徴である。ダメな人には受け付けられないかもしれない。
このあたりが30分も続くと拷問に近い感じになろうけど、10分なんで割とあっさりみられてしまう。
他作品のアニメや実写映画の遭難モノをやると過酷さと残酷さを見せつけられて観るのを控えてしまいがちになるが、この作品はそういった描写を笑いとエロで乗りきっている。
OPの「ココハドコ」のノリのよさ、ED「生きる」のしっかりとした力強さも作品世界にマッチしていて、聞きごたえがある。キャストの声も素晴らしい。特に大塚明夫さんの妙に説得力のある演技には、笑いながら引き込まれること必至!