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[アニメ感想] 2018年秋アニメ完走分感想文 叛逆性ミリオンアーサー

2019/01/16

聖剣『エクスカリバー』。
ブリテンの統治を目指し、王を見定めるべく用意された選定の剣。

それを抜いた者は『アーサー』と呼ばれ、強大な力を手にした。

だが、エクスカリバーを引き抜いたのは一人ではなかった。
力が大量に生み出されたことにより、
伝説が氾濫、歴史の歪みへと繋がってしまう。

歴史を正しく導くため、団長・鉄拳・山猫・閣下・錬金・流浪と呼ばれる六人のアーサーは、過去の地『ブリテン』へと降り立つ。

彼らの使命は、
歴史を歪めるエクスカリバーを
全て叩き折ること。
その数、およそ100万。
これは、過去への叛逆。
そして、未来(いま)を守る戦いである――。(あらすじは公式HPより)

「アーサー狩り」のキャラが濃い

この素晴らしい世界に祝福を」シリーズのダ女神・アクアさまを演じて、一躍コメディエンヌとしての才能を開花させた、声優・雨宮天さんが、主役の団長アーサーを演じている作品。もうこれだけでポイントが高いのだが、脇を固める声優陣も超豪華。

ただ、私が叛逆性ミリオンアーサーの魅力のポイントはこれだけではない。脚本・演出協力として、「勇者王ガオガイガー」や近年では「食戟のソーマ」シリーズを手掛けた米たにヨシトモ監督が、ほぼ毎回名を連ねている。ソーマにしろ、ガオガイガーにしろ、米たに作品には、非常に登場人物が多い傾向があり、しかもそれがきちんと描き分けられているところが特徴的である、と私は考えている。

然るに、叛逆性ミリオンアーサーもまた、その系譜に連なる作品ではないか、と思う。エクスカリバーを叩き折るために、未来から遣わされた「アーサー狩り」のチームがとにかく皆キャラが濃いのだ。

団長アーサーは、他のアーサーからは不評を買っている無類のコスプレ好き。その一方で身勝手であるゆえにいかがわしい行動を見せる一面ももつし、閣下アーサーは、高飛車な性格で、普段は上から目線で物を言うことが多い・・・といった具合。

潔いくらい投げっぱなし

それ故に、1話30分という枠の中に全員を登場させると物語が破綻してしまう。これはアニメではないが、スーパー戦隊初の9人制を敷いた「宇宙戦隊キュウレンジャー」でも、登場人物の割り振りに四苦八苦している様子が伺えた。

叛逆性ミリオンアーサーも然りで、後半は団長アーサーの出番がかなり少なくなり、人気?の山猫アーサーらの出番が増えてしまった。全員公平に出番を用意するよりは、かなりマシなのだが、ワンクール10話という、普通のアニメシリーズより、更に短い話数の中でまとめた結果だとしたら、これはやむをえまい。

で、これだけ登場人物がいて、これだけとっ散らかしたストーリーをどうまとめていくのか?という事で最終話をみたら、潔いくらい投げっぱなしで、四月から始まる第2シリーズに「続く」という終わり方をしてしまった。ある意味、ミリオンアーサーらしいし、いっそ潔いとすら思えるのだが、おそらく第2シリーズも全10話くらいの長さになるだろう。

そうなると、第1シリーズのように「投げっぱなし」で終わらせるわけにもいかない。また、米たに監督の全面協力があるのかどうかは現時点ではわからない。ただ、第1シリーズの流れをみていると、やはり第2シリーズもみてみたい、と思ったし、続きが気になるシリーズではある。

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