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[映画鑑賞記] 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーen film(アン・フィルム)

18年8月9日鑑賞。

同時上映「劇場版 仮面ライダービルド Be The One」

スーパー戦隊シリーズの42作目で、2つの戦隊が登場することで話題を集める「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」の劇場版。異世界から現れた犯罪者集団「ギャングラー」による犯罪の消滅と、ルパンレンジャーの正体を暴くことを目的に、名探偵エルロック・ショルメが来日。ギャングラーの襲撃に備えて警備につくパトレンジャーと、ギャングラーを狙って登場するルパンレンジャー、そしてエリックの三つどもえの混戦が繰り広げられる。そんな中でルパンレッドとパトレン1号が異世界にさらわれてしまい……。(あらすじは映画com より)

唯一の全国公開戦隊映画

2018年から1月の戦隊単体の全国公開映画と、3月のスーパーヒーロー大戦映画は、事実上廃止となり、戦隊映画は実質夏の30分だけになってしまった。テレビシリーズのスケジュール的に考えると、3月はシリーズ突入前に撮影しなくては間に合わないし、1月の映画は総決算としてはアリなんだが、年末のライダー映画と公開時期が被る。

元々おもちゃを売る都合で、ライダーを九月開始に移動させたのは「大人の事情」ではあるのだけど、こうした大人の事情の「副産物」として、VS.ものをテレビシリーズでやることになったのではないか、と私は思っている。実際今のところそれは成功してもいる。ルパパトは面白いのだ。

果たして、今までだとあり得たことが「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」(ルパパト)では、新鮮に映るものがある。そのひとつがヒーロー勢ぞろいというやつで、劇場版のVS.ものでは、前年度の戦隊と新年度の戦隊が一列に並んで変身する。

しかし、ルパパトでは劇中で対立している2つの戦隊が並び立つだけで「事件」になるし、テレビでは実現していない組み合わせが映画館では見られるというお得感にもつながってくる。これはうまいことやったなあという感じがする。

追加戦士の存在も独特で、警察と快盗の間をふわふわ行き来する高尾ノエルことルパンエックス(パトレンエックス)の存在がストーリーをうまく回転させている。私の予想では快盗と警察それぞれに追加戦士が入ると思っていたので、両方を行き来するノエルのようなキャラクターの登場は意表をつかれた形になった。

堂に入った悪役演技

そしてノエルの存在が対立するルパンレンジャーとパトレンジャーの「橋渡し」になっていることも注目に値する。テレビでは映画に先駆けて両戦隊が共闘しているけれど。その前日単のような本作では、レッド同士の関係性で「共闘」を描いている。この辺のドラマつくりの妙技もみていて毎回感心させられる。

この映画に関していうと、ココリコ田中さんの悪役演技がなかなか堂に入っていて、変身後の声の演技も完璧だったことには大いに驚かされた。だいたい夏のヒーロー映画には芸人さんが悪役でゲスト出演することが多いのだが、どの芸人さんもなかなかいい演技をみせている。

普段、人を笑わせている人が演じる悪役というのは、映画というものの性質にもぴったりしていると私は思う。もちろん芸人さんだからといってすべての人がうまいわけではないだろうけど、この映画に関しては「成功」と考えていいのではないだろうか?

テレビシリーズの流れから違和感なく、怪盗と警察が互いの立場や考えを認め合い、共通の敵を倒すべく共闘していくという自然な展開は、本編の今後にも少なからず影響をあたえていきそう。共闘も今はノエルを介して、という形だけど、テレビでもいずれこうした「共闘」もありえるだろうというストーリーになっていた。

30分があっという間にすぎた、よくできた映画だったと私は思う。


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