[プロレス観戦記復刻版] 新日本プロレス・STRONG ENERGY 2004第五戦(第五回ヤングライオン杯)

せかぷろ

新日本プロレス・STRONG ENERGY 2004第五戦(第五回ヤングライオン杯)(2004年4月21日・水・山口・小野田市民館体育ホール:観衆1400人)

イントロダクション

気温25度。陽気としては申し分なし。半年ぶりの小野田。新日本だと第5回のYL杯。

以来。当時の公式戦は安良岡の負傷欠場で平井との公式戦が消滅。

唯一あったのが当時しょっちゅう前座で組まれていた大谷対高岩というあまりありがたみのないカードでした。むしろプレミアム的評価をされていた橋本対斉藤彰俊のシングルが見られたことの方が大きかったのをよく覚えている。

オープニング

会場へは6時前に到着。余り広くない駐車場は既に満車。仕方なく選手バスの近くが開いていたのでそこに停めると隣に止まっていた車から上井さん登場。

新日本サービスのトラックの運転手となにやら話し中。よく聞くと 「ここは藤田穣の出身地で云々...」となぜか小野田談義に花が咲いている。

藤田がいたときにはなぜか一度も小野田に来なかったのに、いなくなってからなぜくるかな?絶対客足に上乗せあったろうに。

会場はやはりというか2階席一面が閉められていて、しかも黒い布すらかけられていない。入りは明らかにガラガラ。前半戦中盤にはかろうじて500人超えたかなと言った程度。まあ健闘した方でしょう。結局上段スタンドで観戦。

第一試合:ヤングライオン杯公式リーグ戦:20分一本勝負

○後藤洋央紀(6点)(9分14秒クロスフェイス式キャメルクラッチ)●安沢明也(0点)

ヤングライオンの試合としては、これといったポイントなし。実に淡々と進んでいく内容。こんなんでいいの?もうすこし引っかかりがあった方が...何か型にはまった前座をみせられた気分。

第二試合:ヤングライオン杯公式リーグ戦:20分一本勝負

△長尾浩志(1点)(20分0秒 時間切れ引き分け)△ピノイ・ボーイ(4点)

長い...だれる...つまらない...

原因はでかい体をダイナミックに使えばいいのに、持て余し気味にグラウンドに固執した長尾の試合運び。

ピノイボーイも決め手を欠いているし、中途半端にマウント取ってパンチから腕ひしぎと言うあきらかに時代遅れな格闘ムーブを決めるつもりもないのにグダクダだされた日には辛くなってくる...

で、時間切れ引き分け。

第三試合:ヤングライオン杯公式リーグ戦:20分一本勝負

田口隆佑(8点)(7分56秒ドロップキック→片エビ固め)山本尚史(2点)

短いならビシッと締まった好試合。

やっとYL杯らしい試合が見られた。5分近く続いた回転ムーブ(U系のそれとは違う)に引き込まれるように見てしまった。

このリーグ戦のなんたるかがこの2人はよく分かっていたように見えた。というかこの2人しか分かっていないと言うのは問題では...?

第四試合:ヤングライオン杯公式リーグ戦:20分一本勝負

○湯浅和也(6点)(10分1秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド)●チャド・ウィックス(3点)

よく考えたらみちのく全く見ていないので湯浅見るのは初めて。

でももう若手じゃないよなぁ...ロス道場勢は長尾同様中途半端な格闘ムーブに固執するきらいアリ。チャドもそうだった。

第五試合:20分一本勝負

○タイガーマスク(9分21秒 タイガー・スープレックス・ホールド)●井上亘

短いながら好試合。小品という感。

井上は華☆激名古屋大会の模様見て気になっていた存在。もう一皮むけるチャンスがあると化けるかも。

ちょっとそつがなさ過ぎたのがあえて言えば欠点か。タイガーは動きは悪くない。でもこちらもややそつがない。

第六試合:20分一本勝負

○獣神・サンダーライガー(12分21秒垂直落下式ブレンバスター→片エビ固め)●竹村豪氏

邪道・外道がついてくるのかと思ったら竹村1人で入場。正真正銘のシングルマッチ。

でも竹村は悪役としてはディアブロほどライガーを怒らせるわけでなし、テクニック勝負でくる訳でなし、愚連隊の他のメンバーほど開き直っているようにも見えないしで、この辺が限界なのかなあ...

第七試合:20分一本勝負

村上和成&長井満也&○魔界一号(12分42秒 魔界風車固め)ヒロ斉藤&後藤達俊&●金本浩二

何げに誰1人として いい人そうなのがいない。

個人的には注目していたカード。なのに金本と村上のしばき合いも、ヒロ.後藤の老かいさも、正義の味方と言いつつ悪役に走る魔界の持ち味も全部が出し切れない内に終了。

何か予告編だけ見せられて終わりみたいな感じの試合でした。

第八試合:30分一本勝負

ジョシュ・バーネット(4分18秒 変形フェイスロック)●ヒート

何かスパーリングをそのまま見ているような試合。

というかバーネット相手じゃこれくらいが限度?

といってバーネットがU系というわけでなし。ヒートの執拗な膝攻撃で動きが止まったバーネットの方に非がありそう。

結局バーネットが勝ったけど「だからそれで?」といった感じ。

第九試合:30分一本勝負

○佐々木健介&スコット・ノートン&マイク・バートン(16分40秒ノーザンライトボム→体固め)永田裕志&真壁信也&●棚橋弘至

健介のセコンドには15歳デビューで有名になった中島勝彦の姿が。WJの時は既にいなかったから、これが観るの初めてになるのかな?

対する永田組は真壁がダッシュで入場。いきなり健介に突っかかるが、ラリアット一発で吹っ飛ばされ大の字に。

後から入ってきた永田達と併せて5人がコール待つ中1人リングで大の字の真壁。場内失笑の渦。「しょうがないか」と言った感じで永田が無理矢理突っかかっていって乱闘に持っていって試合開始。

しばらくして再び真壁登場。相手はノートン。コーナーポストに叩き付けられると勢い余って前のめりでぶっ倒れ、またしても死に体。レフェリーがダウンと見なしカウントが入る....ってコーナーポスト(ちゃんと取り付けられた状態)にぶつかってダウンカウント数えられるのって初めてみた...ここで再び会場失笑。

結局最後も健介に突っかかっていって返り討ち。試合決してもなお食い下がる真壁の余韻をかき消す中西乱入。

「おい永田!健介のことどうこういっているお前がカシンとくむってぇのはどういうことだ?」健介も「俺達に分かるように説明して見ろ!」とマイク。

対する永田の答えは「カシンは自分の道を求めて出ていった。健介はしっぽ巻いて逃げた」というもの。そ..そうだったのか??疑問符付きまくりのマイクの間に静かに引っ込んでいた真壁...

現場も相当混乱しているなあ。

第十試合:30分一本勝負

蝶野正洋&○中西学(16分42秒ラリアット→片エビ固め)天山広吉&●西村修

セミに続いて中西劇場というか勝手に暴れている。それ以上に勝手に暴れていたのが蝶野。

コーナーの中西の指示も無視。途中気まぐれのようにツープラトンを仕掛けるものの、タッグマッチの様相なし。それでもどうにか試合は成り立っていたものの、いかんせん長い...

見ててだれたというか帰りが気になり出す客がそぞろに帰りだすしまつ。私も帰りたかった。さいごまでみたれけど、みなくてもよかったかな?

後記

全体的に締まった試合が少なすぎ。

カード的にはシングルを多くしてそれなりに工夫は見られたものの、6時半に始まって9時半終わりで試合だけ淡々と見せられては、正直しんどい。

ドームだとこんなものじゃない筈だから最早行く気にもならない。

せめて締まった試合が一つ二つあれば印象も変わったのだが...悪いパターンの新日本の見本みたいな大会だった。

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