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[心理×びっくり映画] 万国びっくり映画鑑賞記・女子高生サバイバル・ドライブ

2016/10/18

16年5月26日鑑賞。

いや~久々にひどいものを見た。これは説明放棄も甚だしい。そもそもサイコホラーなんだから、殺害シーンや残虐シーンはあって当然なんだが、一切それがない。見せようともしていない!これでどう怖がれっていうんだ!

アルバトロスの「女子高生○○」シリーズってバカ映画が多いのは今更いうまでもない。以前紹介した「女子高生ロボット戦争」はその最たるものだが上には上がいた!
近年流行りのポイント・オブ・ビュー(主観撮影)、つまりビデオカメラ映像というやりようによっては恐怖をあおれるけど、やりようによっては超手抜きになる手法。この映画がどっちか・・・はいうまでもない(笑)

ストーリーは、真夜中にドライブしていた女子高生グループが、停車してたSUVに自分らの車をぶつけてしまって、逃げちゃう所からスタート。そして、その車が追ってきて、「どうしよ!きっとめちゃ怒られる・・・」と不安になる(だったら最初から謝れよ)。でも、その運転手(おばはん)は「お前らのせいでうちの息子が・・・」と訳わからんことを言いまくって、「え?この人変・・・」って雰囲気になって・・・・そこから延々とサイコババアと女子高生の壮絶なカーチェイスの開幕か????と期待をあおられるわけですな。

しかーし!まずパッケージみたいな子ではないし、むしろ犯人役の人の方が結構綺麗なのはどうしたものか。サイコな犯人の方が美女! 掟破りの逆美人薄命という、ある意味今までのサスペンスホラーの常識をここで覆してくれる。

そのサイコなおばはんが、当て逃げした女子高生に怒って、トランクに死体を積んだまま女子高生を追いかけ、追走する・・・・。そこは最大の見どころのはずなんだけど、カメラワークが車内しか映してない。カーチェイスシーンがあるのにカーチェイスを映してない!乗ってる車もミラー越しとかライトしか映していないため、チェイスの緊迫感が0に等しい!

だから車内でパニックになっている女子高生どもがワーワーキャーキャーいってるだけなもんだから、何がおこっているのかさっぱりわからない。あまりに変化に乏しい映像に飽きてきて途中から日本語吹き替え(珍しく収録されていた!)に切り替えてみたが、はっきりいって音声だけで十分だった。

追いついたババアは銃をもって全員に服を脱げと指令。サービスシーンかと思いきや、なんとカメラは背中しか映していない!しかも脱いだ服に自分の小水をかけろという。これがおっさんだと結構いかれ具合が半端なくていい感じになるのに、おばはんがやってるから意味不明!

しかもそこでいったん女子高生を釈放したかと思えばまた追走。ここで女子高生がとった行動がすごい!恐怖のあまり車内でもらしたらしい一人が自分の汚物をチェイスしてくるババアの車のフロントガラスにぶつけるという暴挙にでた!いくら頭が悪いとはいえ、動物園のサル以下の・・・・いや、それをいったらサルにも失礼だな。これを好んでみる層って相当なマニアだぞ?!

これで文字通りク○映画になったという、そこだけはきちんとしている作品。

この映画、撮影・演出が褒めるところが一切ないくらいのク○。ク○投げつけるシーンがあるから…ではなく本当に○ソ!画質の悪いハンディカムか何かで撮っている(ついでにいうと原語版の音声も小さい)が、このカメラが車の外に全く出ない。そこはやはり登場人物の目になるべきカメラが車内から一歩も出ない状況ってどうなんだよ?嘘でもいいから犯人なり女子高生の目になって森を走るシーンとか入れる気はないのか?

ということで外に出て逃げ回っているシーンでも、カメラは車の中から無人の道路脇を映し続け、そのバックで銃声と悲鳴が時折聞こえる程度。いや、殺害シーンはこの映画の最大の見せ場でしょ!なんでそこを放棄するかなあ?

車の中にあるカメラが偶然撮影している、もしくは女子高生の一人がカメラで一部始終を撮影したようにしたいのであるならば、編集でなんとかすればいいのに、カメラが複数あるかのように細かくカットが切り替わり、みていて気分が悪くなる。カメラが車の中に居続ける必然性がかけらも感じないのがミソというかなんというか・・・

とにかく血も死体もでてこないのに、ク○や、ゲ○はやたらでてくる!おまけになぜか登場人物の一人のパパの位牌(なんでそんなもの積んでるんだ?)がチェイスのシーンで車内に、飛び散るというなんだかわからない異様さ!女子高生というブランドイメージでごまかされた人は本当にご愁傷さまとしか言いようがない。

しまいには意味も無くカメラが回転し始め、観ていて酔ってしまいそうになるというありさま。ある意味ジェットコースタームービーです。

俯瞰の絵が一切ないホラー映画ってこれほど見苦しいのかとあらためて思い知らされました。

最後は反撃に出た女子高生がババァをドライバーで滅多刺しにして、死体に火をつけてオシマイ。死体や血の海を見たって大騒ぎしてるけど、そのシーンが「一切ない」ので女子高生の言葉を額面通り信じる以外に手立てがない!

キチ○イババァが何のために襲ってきたのか、車の中にあった家族の死体(それもセリフで説明しただけ)はなんだったのか、全部未解決のまま終了。この投げっぱなしジャーマンのような破壊力はさすがアルバトロス!

正直ちゃんと仕事をしているのは、日本語吹き替えをしている声優さんたちだけなので、彼女たちの演技を耳で聞きながら片手間でみても話はわかります。間違っても字幕で見たら地獄を見ますよ。しかしこうして考えると日本の声優さんたちって達者だなあと思わざるを得ない。こんなク○映画を音声だけでもきちんと伝えようと努力しているんだから。

my-story-eiga
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