[心理×映画] 映画鑑賞記・茶の味
09年1月21日鑑賞。
山間の小さな町に住む春野家の人々は、それぞれモヤモヤとした小さな何かを心に抱えている。長男の一(佐藤貴広)は、片思いの女の子が転校してしまったショックに打ちひしがれていた。後悔の念を乗せ、一の妄想なのか電車が走り去っていく。告白どころか、一度も声を交わしたことすらなかったのだ。もっとも声をかける勇気なんて初めからなかったのだが、そう思うとなおさら自分のふがいなさを後悔する日々・・・。一方、小学校に入学したばかりの妹、春野幸子(坂野真弥)の悩みは、ときどき巨大な自分の分身が勝手に出現し、家の庭先や、学校の校庭で自分のことをじっと見下ろしていることだった。「一体いつになったら、あの大きな自分が目の前から消えてくれるのだろう。」誰にも言えない小さな葛藤が、幸子を憂鬱にさせる。子育ても一段落した母の美子(手塚理美)は再開したアニメータの仕事に没頭し、他のことは上の空。引退したアニメーターであり春野家の祖父、アキラおじい(我修院達也)の指導のもと、日夜アニメ『スーパーBIG』のキャラクターポーズ研究に余念がない。催眠治療士である父のノブオ(三浦友和)は、アキラおじいと美子が自分に分からない世界で仲良くしているのが面白くなく、夫婦間に微妙なミゾを感じている。ある風の強い日、美子の弟、アヤノ(浅野忠信)が実家である春野家に帰省する (あらすじはmoviewalkerより)
なんとも不思議な映画だった。途中でだれそうになるんだけど、それがまた結局画面に釘付けになって、とうとう最期まで見てしまった。ゆるーいテンポと脱力感たっぷりのストーリーは、不思議な感覚で見るものを虜にするようだ。またエンディングを 見てからわかる意外なキャスティングも この映画の妙といえよう。
絶品というわけではないけど、なんとなくおもしろい。だらーっとしてるけど、だれない。監督は「誰もが誰にも相談できない、 小さな悩みを抱えているけど、それぞれの タイミングで時間が勝手に解決してくれる」 と撮影稿の冒頭に書かれていたそうだが、まさにそんな言葉がぴったり当てはまる 作品だと思う。
時間は2時間20分と長めだが、ゆるーい感じで肩の力を抜いてみる分 にはとてもいい映画と思う。ただ映画館で見ちゃうと、途中で寝てしまうかも 知れないけど^^
あとマッドハウスが制作した劇中アニメも絶品。 これは見逃せない部分の一つでもある。