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映画鑑賞記・ゲロッパ

あと数日で収監されるヤクザの親分・大介(西田敏行)は、刑務所に入る前の最後の願いとして、離れ離れになってしまった娘・かおり(常盤貴子)に会いにいくことにする。しかし彼にはもうひとつ心残りなことがあった。それは、彼が大ファンのジェームス・ブラウン(以下、J・B)のコンサートに行く事だった。

そんな中で唐突に大介の口から飛び出した組の解散に子分一同は混乱した。一方、大介の長年の弟分でもある金山(岸部一徳)は太郎(山本太郎)たちにJ・Bを大介に会わせれば組の解散話を撤回できるかもしれないと話し、太郎たちにJ・Bの拉致に行かせる。しかし、J・Bをよく知らない太郎たちはラグーナ蒲郡でモノマネショーを行うために来日していたJ・Bのそっくりさんウィリーを拉致してしまう。喜び勇んで金山のマンションへウィリーを連れて行く太郎たちだったが、ニセモノと分かり金山の逆鱗に触れてしまう。

その後、J・Bの関係者に接触を試みるが失敗に終わり手詰まりとなったが、前日に遭遇した内閣情報調査室員・木下らとのやり取りから、ウィリーが何らかの機密情報を握っていてそれを使って大金を得て本物のJ・Bを連れて来られると踏んだ金山たちは計画を変更しラグーナ蒲郡へ向かう。

一言で言うと、物凄い力業の映画なのだけど、決して不快ではない。

この強引さが気持ちいい。とにかく楽しくて2時間があっという間。

軽くならず重くならずの絶妙のバランスがいい。クールではないけど、ウェットすぎていない。もっと暑苦しい映画なのかな、と思っていたけど全然そんなことない。肩の力ぬいてみられる立派なエンターテインメントだった。

役者陣もいい人揃えいるし。特に脇にいい人使っているので、見飽きることがない。寺島しのぶさんのタクシー運転手とか、ダンススタジオの奥さん役の藤山直美さんとか、あげるときりがないんだけど。

ステージでゲロッパを熱唱する西田さんとJBのそっくりさんのステージが格好良すぎて、ラストシーンでのオールスターキャストによるダンスが、やや物足りなく見えるのが惜しいかなと。でもそんなに気になりません。

いいもの見せてもらいました。

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