[アニメ感想] 2019年春アニメ完走分感想文 MIX~MEISEI STORY~
2019/10/11
舞台は明青学園―――
上杉兄弟の伝説から26年、今、再び運命の兄弟が明青学園の扉を開く。(ゲッサンWEBより)
時間が経った気がしない
MIXのナレーター・日高のり子さんがインタビュー記事で「あだち作品のテンポでしゃべると、どうしても浅倉南になる」という意味合いの発言をされていた。ご本人がそうなんだから、見ているこっちも「天の声」というより、浅倉南に聞こえて仕方なかったところはある。
でも、さすがに回を進めていくと、そこまで気にはならなくなってはいった。そもそもアニメ「MIX」でも、あだち作品特有の少し長めにとった会話の間であったり、思わせぶりな言葉のチョイスだったりは健在というかよく表現されており、そこは外してはいない。
考えてみたらタッチ連載当時、私は高校〜大学生だった。もちろんそれ以降もあだち作品は折に触れて読んではきた。だからそんなに自分としては時間が経った気はしていなかったのだが、毎回アニメの冒頭で「あの夏から30年…」と繰り返されると、否が応でも月日の流れを感じずにはいられない。
時代を経ても色あせない
とはいえ、MIXの世界観は私のようなオールドファンには懐かしいし、知らない方には新鮮に映るかもしれない。原作もそうなんだが、本家「タッチ」を前提としなくても楽しめる。が、セルフパロディも満載なんで、後追いでも問題ないだろう。
あだちワールドというのは、キャラの名前が変わってもキャラの相関が変わっても流れてる空気は一緒。驚異的なのはそれが時代を経ても色あせていないところ。
正直30年を強調されているので、立花兄弟の親世代の気持ちになって視聴するのかな?という思いはあったが、見始めると自分がまるでタッチの時代にタイムスリップしたかのような錯覚さえ覚えるのだ。これはやはりものすごいことだといわざるを得ない。
惜しいのはタッチのキャラでもあった原田の登場が絵だけで終わったところで、中尾隆聖さんが出られておるのであれば、銀河万丈さんのお声も聴きたかったなとは思った。
まあ、でも機会をあらためてまた次期シリーズがアニメ化されるのであれば、それを楽しみに待ちたいと思う。