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[アニメソング] アニメ的音楽徒然草 BELIEVE IN ME,BELIEVE IN YOU <君を信じてる>

ディープな話を

今回はアニソンにかこつけて、少しディープな話をしてみようと思います。今でこそ人間関係に関しては、あらかた自分の中で大きな問題にはならなくなりましたが、もともとは大の人間嫌いだったことは、あちこちで公言してきた通りです。

多分ベースにあるものは、それほど変わってはいないので、今でもコミュニケーションに関しては、困りはしないけど壁は作りがちです。その根底に関わっているのが、今回ご紹介する「巨神ゴーグ」という作品になります。

この作品は、ファーストガンダムで名を馳せた安彦良和さんがほぼ全ての作業に関わった作品で、機動戦士Zガンダムを除けば、今日の機動戦士ガンダム・ジ・オリジンまで連なる安彦アニメの系譜に位置する作品です。

また一人のキャラクターデザイナーが描いたキャラクターに忠実な形でアニメにするという、現代のアニメでは当たり前になっている作品づくりを、日本のアニメ史上おそらく最初にやった作品でしょう。

そんな、巨神ゴーグですが、私にとってはトラウマを植え付けられた作品だったのです。とはいえ、巨神ゴーグそのものが悪いというわけではありません。巨神ゴーグという作品は第3話まで、少年の冒険譚というスリルとサスペンス満載の正統派少年マンガという感じでお話しが展開していくのですが、第4話でゴーグと主人公の少年・優宇が友情で結ばれる場面が登場します。

重度の人間嫌いが・・・

当時の私はフィクションの世界で描かれている友情さえ気にくわないという重度の人間嫌いでしたから、人間同士の友さ情なんてもんはもちろん、ロボットと人間が友だちなんかになれるわけがない、と憤っていました。

そして、よしゃいいのに自分が感じたままを感想文にしてアニメ誌に投稿したら、これが掲載されてしまい、アニメ誌編集長を筆頭に「思いあがりだ!」と非難の集中砲火を浴びる羽目になってしまったのでした。

カウンセリングの勉強をしてきた今なら理解できますが、自分の中にある問題が、作品をきっかけに噴出したことが、たまたま大ごとになったというのがことの顛末です。もしもあの時代の自分に会えるのならば、そうした場合の対処法を教えられるのになあ、とも思います。

また、多様性が認められる現代ならぼ、私の主張が今でいうところの「炎上」になるような事はまずないでしょう。しかし、35年前はそうではありませんでした。「人と人が友情を感じないなんておかしい」と非難された生きづらい時代でした。

この騒動で私にもたらされたものは生きづらさでしかありませんでした。もちろん反論し続けるエネルギーもありませんでしたが、だからと言って友情を感じられる真っ当な人間になれたか、と言われればそうではありません。

普通のアニソンとして

もちろん友達なんかできませんでしたし、恐怖でこれから10年ばかり文章を書けなくなりました。後々カウンセリングを受ける事で問題解決には繋がっていきましたし、生きづらさも多少和らいだ感じはしています。

しかし、現在もなお「巨神ゴーグ」を見返すことはしていませんし、主題歌を聞いても当時のトラウマがフラッシュバックしてきます。以前ほど嫌な感覚はしませんが、強烈に焼き付いているものは、なかなか頭から離れてはいかないものですね。

「BELIEVE IN ME,BELIEVE IN YOU <君を信じてる>」は巨神ゴーグのエンディングテーマ曲なんですが、まさにゴーグと優宇の友情にスポットを当てたかのような楽曲になっています。オープニングの「輝く瞳 <bright eyes>」はいかにも「今から冒険にでるぞ!」というワクワクに満ちた感じがするだけに、エンディングは長らく避けてきたものでした。

ちなみに、今の私が人を信じて友情を育むかというと、完全に信じているわけではありません。友達だから無条件で信じてしまうのは、妄信とも言えるわけですし、場合によっては危険ですね。他人の価値観より自分の価値観を大事にして信じたら、おもしろいと感じた時は信じられるという答えが自分の中から出てきて、非常に腹落ちしたんてすね。これだと妄信することなく、自分の意思で信じたり、信じなかったりできますからね。

この答えが自分の中から出てきたおかげで、やっと「巨神ゴーグ」が自分の中で普通のアニメ作品になることができたわけです。ですから、今では「BELIEVE IN ME,BELIEVE IN YOU <君を信じてる>」は普通のアニソンとして楽しんでいます。

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