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[アニメソング] アニメ的音楽徒然草 君に胸キュン。

2019/04/16

単なる懐メロカバーではない

今回は2009年にアニメ化された「まりあ†ほりっく」のエンディングテーマ曲になった、天の妃少女合唱団(かなこ〈真田アサミ〉&鞠也〈小林ゆう〉&茉莉花〈井上麻里奈〉)の「君に胸キュン。」をご紹介します。

私的にはYMOブーム直撃世代ですので、時を経てこういう形で「君に胸キュン。」がアニソンになる未来など想像だにしていませんでした。

その上「まりあ†ほりっく」がアニメ化された2009年はちょうど心身ともに病みまくっていた時期で、当然リアルタイムでアニソンになったことなど、知るよしもありませんでした。私は最近になってdアニメストアなどで、過去作も見るようにしていますが、ほとんどは病んでいた時期の作品になりますね。見逃した後悔ものちに振り返って見られるというのはつくづくいい時代になったもんだと思います。

実は「まりあ†ほりっく」で「君に胸キュン。」や二期のエンディングだった「どうにも止まらない」を知った事で、私はかつてのヒットナンバーが、アニメソング化している事実を知ることになり、過去作に興味をもつきっかけになりました。

単なる懐メロカバーとバカにすることなかれ。こうした私のような存在も皆無ではないはずですから、天の妃少女合唱隊が果たした功績はデカかったのではないでしょうか?

かわいいおじさんたち

さて、せっかくですからオリジナルの「君に胸キュン。」について少しお話しておきましょう。1983年に発売されたYMOの「君に胸キュン」は、それまでの楽曲と大いに異なるテイストの作品でした。ウィキペディアによると、

「かわいいおじさんたち」というコンセプトで発表され、今までの無機質なイメージとは全く違う、アイドルのような爽やかないでたちの3人がパフォーマンスを披露した。立花ハジメが監督したPVでも3人が振り付けをつけて踊っていることも含め、それまでの路線と大きく一線を画した。

作詞は細野晴臣のかつてのバンドはっぴいえんどのメンバーの松本隆が担当。CMのキャッチ・コピーである「胸キュン。」というキーワードをそのまま使用した。

このシングルで、オリコンチャートや『ザ・ベストテン』などの歌番組などでランキング1位の獲得を目指したが、オリコンチャートでは最高位2位、『ザ・ベストテン』では最高位3位という結果であった。(一部抜粋)

とあります。

要はアイドルソングをおじさんたちが振り付け付きで歌うというコンセプトは、YMOなりのジョークだったわけです。

一部からは不評だったオリジナル

しかし、それまでのYMOカラーだった無機質テイストからの脱却は、従来のYMO信者の一部からは相当反発を買い、当時オールナイトニッポンを担当していた高橋ユキヒロさんが苦笑しながら、あえて弁解もしていなかった記憶があります。

売り上げはたしかにヒット曲のそれでしたが、一時代を牽引したYMOが出した冒険作であるにも関わらず「君に胸キュン」はオリコン一位にはなりませんでした。

その一位を阻んだのが、80年代のリアルアイドルだった松田聖子さんであり、彼女の「天国のキッス」でした。しかも作曲は「君に胸キュン」と同じく細野晴臣さんだったというのも皮肉な話です。

こうして一部YMO信者に不評を買った「君に胸キュン。」でしたが、時を経てまさか二次元美少女による、本当のアイドル?ソングになってしまったのですから、往時を知る私にとっては隔世の感があったわけです。

当初「君に胸キュン。」がコンセプトにしていた「可愛いおじさん」という線からは遠く離れてしまいましたが、もし可能ならばベテラン声優さんを起用して、当初のコンセプト通りの「君に胸キュン」がでてきてもいいかもしれないな、と私は思っています。

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