[アニメ感想] 2019年冬アニメ完走分感想文 荒野のコトブキ飛行隊
2019/04/10
一面荒野が広がる世界、“イジツ”――。
ある日、世界の底が抜け、色々なものが降ってきた。
中でも“ユーハング”がもたらしたものの影響は大きく、
とりわけ飛行機の存在によって人々の生活は激変。
以降、世界の潮流は空へと移っていった。時は流れ――、
空には商船とその用心棒、荒くれ者の空賊など、
さまざまな人々が飛び交っていた。
オウニ商会の雇われ用心棒“コトブキ飛行隊”は、
空を飛ぶことが大好きな、女の子だけのスゴ腕パイロット集団。彼女たちはお客様の大事な積み荷を守るため、
今日も隼とともに大空を翔けてゆく。(あらすじは公式HPより)
コトブキの男性キャラは
実をいうとガールズ&パンツァーは私的にはあまり好きではなくて、水島監督の作品だと、イカ娘みたいなノリの作品が好みだったりする。でもまあ食わず嫌いはいけないなと思って、BLOOD-Cも見たし、ガルパンもみたし、コトブキも見てみることにしたのだが…
どうも西部劇を模しているのであろう世界観がまず引っかかってしまった。今更な感じがする設定だからこそ、魅力的な敵役との対決とか、そういう要素を入れてこないといけないのに、それがまるで無い。水島監督らしさというか、魅力的なキャラが一人もいないのだ。そう、敵がフンワリしている時点で、「魅力的な敵役」の登場という望みは早々に打ち砕かれた。さらにコトブキ側の副艦長がホントにダメなキャラ。「やる時はやるぜ的なオッサン」だったらよかったのに、ダメなまんま。
全体的にコトブキの男性キャラは実に魅力に乏しい。これってシリーズ構成が女性目線だからそうなるのかな?とも思ったけど、横手脚本のすべてがそうかというとそうでもない。
最後まで低空飛行のまま
では、女性キャラが男性より魅力的に描かれているかというとそうでもない。一話で呑気に食事をしながら内輪の話をする女たちが男性パイロットに粉をかけられつつ鼻であしらい、襲撃してきた敵を迎撃する展開がある。この手の作品の型通りの展開ではあるのだけど、最も大事な導入の部分で登場人物達のキャラクターが、まるで印象に残らない描かれ方をしてしまっているのだ。
作画もキャラクターの絵がCGと手書きで入り混じっているので、見ていて違和感がすごくあり、慣れようと思って努力したけどどうしてもだめだった。フルCGのケムリクサのように、統一した方がよかったのではないかとさえ思ってしまった。
根本的な問題なのだが解説役がいない為、肝心の空戦シーンでなにをしているのかがよくわからない。ただ戦闘シーンを羅列するだけになってしまっている。飛行機に関する予備知識が無いと十分に楽しめないのはよくないんじゃないだろうか?だいたい、命のやり取りしてるはずの空中戦からは、全く危機感が伝わってこないし、主役側はゲーム感覚で操縦してるようにしか見えないというのは、この手の作品としては致命的な欠点ではないだろうか?
正直、OPとEDの歌だけは非常に気に入って繰り返し聞いているだけに、どっかで化けるんじゃないかという淡い期待をこめてみていたんだが、ガルパンレベルになるわけでもなく、最後まで低空飛行のまま終わってしまった。期待値が高かった分、残念といわざるをえない・・・・