回転!揺りイス固め.NEO

アニメ好きが高じて色んな感想を書いている老害オタクのブログ

*

[アニメ感想] 2019年冬アニメ完走分感想文 エガオノダイカ

地球より遥かかなたの星にある、笑顔に溢れた王国。
王女のユウキは十二歳、そろそろ多感なお年頃。
毎日泣き、笑い、時にはときめいたり…?しながら、王宮で楽しく暮らしている。
日々を彩るのは、忠実な家臣たち。
教育役のレイラ、政治を補佐するイザナ、騎士団総長ハロルド、
そして……幼馴染の側近、ヨシュア。
「ユウキ!気合と根性さえあれば、何だってできる!」
「……もうっ。またそれ~!?ヨシュア、もっと貴族らしくしてっ!」

ステラは十七歳、有能かつクールな軍人。けれど微笑みはいつも絶やさない……
笑顔は生きるためには、欠かせないから。

これは、遠い星に生まれた、二人の少女の物語。(あらすじは公式HPより)

感覚が麻痺している

WOWOWのアニメプレミアという枠は、CMがないという事以外は、本当にプレミア感がゼロという不思議な放送枠。なんだかんだと叩かれがちなフジテレビが放送しているノイタミナが、他番組に比べてあまり非難の対象になっていない点ではまさに正反対。

本来なら受信料取っているWOWOWは、作品のクオリティに関してもうすこし厳しくあるべきなんだが、不定期でトンデモ映画(主にホラーとサメ映画)をラインナップするWOWOWの編成はクソアニメにも耐性があるのか、感覚が麻痺しているとしか思えない。

とはいえアニメプレミアはWOWOW単独の枠ではないし、ノンスクランブルで見られるわけだから、あまり文句は言えないのだが、アニメプレミアになってから、私がまともにみて感動したのが「SSSS.GRIDMAN」しかないのはやはり一言申し上げたくもなる。

その「SSSS.GRIDMAN」の後番組が「エガオノダイカ」なのだが、はじまる前は結構期待していた。なんせあの歴史あるタツノコプロの55周年記念作で、オリジナル作品とくれば、老害ヲタとしては期待しかない。それがまさか…。

ここまで酷いと逆に

では、なぜ「エガオノダイカ」は私が望まない形で「クソアニメ」になってしまったのだろうか?推測できる理由としては、

①主要キャラクターが死に損になっている
②なぜかお花畑なキャラクターが多い
③王国側と帝国側の二つの主観で物語が作られている意味がない

①は、ソレイユ王女の幼馴染であり、この番組の良心でもあったヨシュアを2話で退場させてしまったことに尽きる。その後もとりあえず主要人物が無意味に亡くなり過ぎて、ここまで酷いと逆に面白くなってしまう。変な話、無駄な描写が多いわりに、肝心な人物から退場していっているので、物語が回を追うごとに薄っぺらくなっているのだ。

②は「世界中の兵器を使えなくして、二度と戦争が起きないようにしたいの」という「お花畑代表」のユウキ王女が、「武器がなくなれば素手で殺し合うだけ」っていう言葉をガン無視して、決戦兵器クラヌス含め、全ての争いを無くすために文明ごと滅ぼせばいいという発想に至っているのが、超やばい。お花畑の理想のために現実をなかったことにしてしまうというのは、かなり無理がありすぎだと思う。

「そんなに甘くないことくらいわかってる」って言ってるけど、具体的な対策とか何も考えていないのは明白。実際もしクラルスを止めたとしてもエネルギー源を奪われた帝国の人間たちは余計に王国側を憎む形にはなるだろう。そもそも文明科学が停滞して、普通の病気とかで亡くなる人がいっぱい出るであろうことくらいは、私にだって容易に想像はつく。

エガオノダイカとは?

③は、王女と、帝国軍兵士になっているステラが、最終回でやっと出会うという痛恨のミスがあったのだけど、もっと早く2人が出会ってたら、最終回があんな詰め込み式の強引展開にはならかっただろう。

結局、最終回が描いていたのは、クラルスが使えなくなったから、農作物が豊作になり停戦が成立しました、というもの。「笑顔の代価」自体は何もなかったのだ。これは視聴者にとってのバッドエンディング以外の何物でもない。これはいくらなんでも無理やり過ぎるだろう。まさかとは思うが、エガオノダイカの代価はもしかすると視聴者の感動だったのだろうか?まあおかげで、別な意味で色々楽しめた作品にはなっていたけど。なんか納得いかないし、釈然としない。

これが伝統あるタツノコプロの創設55周年記念作という位置付けで作られたのだと思うと、悲しくなってくる。作画のクオリティも高くはなかった事にしても残念極まれる。ちょっと余談になるが、通常検索をかけると広告以外では真っ先に表示されるべき公式HPが、エガオノダイカの場合、考察ブログやウィキペディアの下に表示されていた。まあ、このご時世SEO対策とかあまり意味はないかもしれないが、にしたって仕事しなさすぎだろう?一番見てほしいのは公式HPじゃないのか?こんなところまで「エガオノダイカ」は期待を裏切らない(笑)

タツノコから独立したIGやぴえろの方が、よほど往時のタツノコにあった良い伝統を受け継いでいるのをみると、今のタツノコは「出がらし」でしかないんだなあということを思い知らされた。「エガオノダイカ」は私にとってそんな作品だった。





にほんブログ村 アニメブログへ

au公式/ビデオパス

-2019年アニメ感想, 2019年冬アニメ感想, アニメ好きが高じて色んな感想を書いている老害オタクブログ, アニメ感想