[アニメ感想] 2018年夏アニメ完走分感想文 あそびあそばせ
コメディの新境地を切り拓く鬼才・涼川りんが描くヤングアニマルで大好評連載中のJCガールズコメディ「あそびあそばせ」が待望のTVアニメ化決定! 日本生まれ日本育ちでまったく英語ができない金髪の美少女・オリヴィア、真面目で知的な雰囲気を漂わせながら英語がまったくできないショートカットの眼鏡っ娘・香純、かすみそして明るいけれど、リア充になれないおさげ髪の少女・華子(はなこ)の3人の女子中学生が作ったのは「遊び人研究会」!? 最高に可愛くて最高に楽しい抱腹絶倒のJCガールズコメディが今、幕を開ける!(解説は公式HPより)
あまりのギャップに悶絶
夏アニメ豊作のギャグ作品の内の一つ。いかにも日常系なオープニングに釣られて中身をみたら、あまりのギャップに悶絶することうけあいなし。
主人公である遊び人研究会(あそ研)メンバー3人のキャラクターも超個性的。外国人ではあるのだが、日本生まれ日本育ちで、実は英語が話せないオリヴィアは、クラスでは日本語がカタコトであるというキャラを貫き通しているため、内心「自分が英語を話せないことがバレる」ことを恐れている。
そのオリヴィアの見た目に騙されて英語を教えてもらおうとする加澄は、英語テストの点数がいつも一桁という壊滅的な成績しかとれない。見た目は清楚な女の子だが、男性恐怖症の割にBL趣味があり、パソコンの中に入っている、自作の超過激小説を見られることを何より恐れている。
そして、オリヴィアの「秘密」を唯一知る華子は、お金持ちのお嬢様なんだが、服装のセンスが壊滅的で、しかもリア充に妙な敵意を持っている…
破壊力のあるデスボイス
といった具合におそらく3人とも日常系アニメには不向きな人材が揃っているのだが、この3人が集まって巻き起こす珍事件や、オリヴィアの兄さんや華子の執事・前田さんなどの超個性派キャラクターが「笑い」の中心になっている。
アニメ版で注目したいのは、普段は萌え系アニメでも充分通用する華子役の木野日菜さん。彼女の「デスボイス」はこの作品のキモと言っていい。エンディングテーマ曲の「インキャインパルス」でも、彼女のデスボイスが存分に聞けるんだけど、やはり本編を観て、聞いて、爆笑してほしい。
本作はプレスコ方式といって、最近では「けものフレンズ」でも使用された、声を絵より先録りする方式で作られている。絵に演技を合わせられない分、役者側の自由度が増す側面もある。
「あそびあそばせ」の場合、原作コミックスがあるため、原作の場面に合わせて声を収録していたそうだが、原作にもある、あそ研の「変顔」を生かすための方法としても有効だったのではないだろうか?
実際、絵と声がここまでシンクロしていたからこそ、破壊力のある作品に仕上がっていたと思う。基本30分で三本という構成になっているため、どこから観ても見やすい。是非できることなら二部もつくっていただきたい作品であることは間違いない。楽しませてもらいました!