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[アニメ感想] 2013年春アニメ完走分感想文 はたらく魔王さま!

大海イグノラに浮かぶ聖十字大陸エンテ・イスラ。闇の生き物たちの王道楽土を建設するべく、アドラメレク、ルシフェル、アルシエル、マラコーダ、4人の悪魔大元帥を従えて人間世界に侵攻していく魔王サタン。だがそこに聖剣を手にしたひとりの勇者が現れた。勇者に追い詰められた魔王は、必ずこの場所に戻ってくると言い残し、アルシエルと共に異世界へのゲートに飛び込むが、その先で見たものは、人間になった己の姿と新宿副都心の摩天楼だった。(あらすじは公式HPより)

なぜ見てみようかと思ったか?

Netflixでラインナップされていたこともあり視聴。リアルタイムでは見られなかったため、タイミングも良かった。こういう時にワンクール13話という放送形態は便利で、だいたい2日から3日あれば全話視聴できる。

ではなぜ見てみようかと思ったのか?それはエミリア役の日笠陽子さんの「二期ないのかな?」というつぶやきをSNSでみたことがあり、そこから気になっていたのだ。

その二期は「大人の事情」で作られないらしいということは、後々しらべてわかったのだが、とはいえ見逃してから、なかなか公式で全話見られずに、一旦は諦めかけていたのだが、ふとNetflixをみたら、視聴ラインナップの中に「はたらく魔王さま!」があったので、春アニメと夏アニメの端境期を利用して一気見してみたというわけだ。

異世界転生ものというとだいたい現世の人間が生まれ変わった異世界でチート能力を発揮して大活躍する物語というのが定番だが、この作品は真逆で、異世界でチートだった魔王が人間に転生して、生活していくお話。

魔王のチート能力に必要な魔力に乏しい現世で、世知辛くも時折元いた異世界であるエンテ・イスラの干渉を受けたり、魔力回復を目的にしつつ、しっかり人間生活にとけこんだ魔王たちの顛末がしっかり描かれている。

絶妙なのは、日常生活でもフリーターとしてはそこそこ魔王が有能な点で、短期間で副店長にまでのしあがる。後輩アルバイターにも親切で、その後輩女子高生・佐々木千穂から想いを寄せられるのだ。

待望される二期、でも・・・

ところが魔王と同じく異世界から転生してきた、魔王と対立する側の勇者エミリアはこれが腑に落ちない。エンテ・イスラでは魔王軍の侵攻により、エミリアの父親が殺されているのだから、仕方ないといえば仕方ない。

物語野中ではそんなエミリアがエンテ・イスラとの抗争で、止むを得ず魔王と「共闘」していくうちに、人間界の魔王を徐々にみとめていくくだりは実に丁寧に描かれており、これはたしかに大人の事情で二期が作られないというのは、もったいないと私も思う。

続編をやるならば、やはりこのスタッフで製作してほしいというのは、異論がないだろうが、やはりこれだけアニメ作品が次から次へと製作されては消費されるだけの現状では、再集結も厳しいだろうし、別なスタッフで作られた二期はファンも見たくはないだろう。

そう考えるといろんな意味でタイミングをのがしてしまったことは何とも惜しいとしか言いようがない。とはいえ、原作は現在も刊行中であり、配信等で人気が再燃すれば、可能性はゼロではないと思う。実際、2017年にはドラマCDも出されている。

ましてや異世界転生ものが飽和状態にある中で、二期を作る意味合いも微妙になっている可能性も考慮すると、やはり「今ではない」という結論に至るのは、わからないではない。

だが、一縷の望みでもあるのなら、やはり二期は見てみたい。一期の完成度が高いゆえに、また原作が続いているが故に、再びアニメが作られることを、私は信じて待とうと思う。

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