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[アニメ感想] 2018年春アニメ完走分感想文 ウマ娘・プリティダービー

2018/06/24

これは異世界から受け継いだ輝かしい名前と競走能力を持つ“ウマ娘”が遠い昔から人類と共存してきた世界の物語。田舎から都会のトレセン学園に転校してきたウマ娘・スペシャルウィークは、チームメイトたちと切磋琢磨しながら「日本一のウマ娘」の称号をかけて<トゥインクル・シリーズ>での勝利をめざす!(あらすじは公式HPより)

なんとなく「アイドルマスター」

競走馬を擬人化したゲーム「ウマ娘」を原作にしたアニメ。異世界(我々の住む現実世界)の競走馬の名前と魂を受け継いで生まれてきた少女たち。馬の尻尾と耳を生やし、超人的な走力を有するが、それ以外は普通の女の子闘う設定になっている。ウマ娘はトレセン学園に在籍し、国民的スポーツ・エンターテイメント「トゥインクル・シリーズ」への参加に向けて特訓に励んでいる、という内容らしい。アイドルマスターでいう「プロデューサーさん」にあたるのが、トレーナーさんということになる。

ウマ娘のゲームには、バンダイナムコエンターテインメントにて『アイドルマスターシリーズ』などに携わった石原章弘がコンテンツプロデューサーとして制作指揮を務めるているため、多少内容が似通っているのは仕方ないだろう。まあ、優勝したウマ娘がステージで歌うという設定はさすがにどうかな?とは思ったけど(笑)

普段お仕事ものを多く手がけるPAWorksがアニメ制作を手がけているというのも一味違う点かもしれない。

主役一本に絞った演出

とはいえ、A-1 PicturesとPAが変わっただけ、というのでは印象が薄い。外部から及川啓監督を招いた割には、及川監督のもう一つの春アニメである「ヒナまつり」ほど監督のカラーも生きていない感じがしていた。なんとなく「アイドルマスター」な感じがよくも悪くも出すぎている印象がわたしには拭えなかった。

ただし、及川監督の特徴でもある心理描写はこの作品でも健在で、しかもこれだけキャラクターがたくさんいながら、主役のスペシャルウィーク一本に絞った演出はやはり素晴らしい。

最後まで日本一のウマ娘になるために頑張るスペシャルウィークが終始一貫していた点も特筆すべき点だと私は思っている。なおかつ、トレーナーさんとウマ娘たちの適度な距離感が、育成ゲームにありがちなハーレム感があまりなく、その点でも好感が持てた。

図らずも、番組放送中に本物のスペシャルウィークがなくなるという事態になってしまったが、本物の競走馬たちへのリスペクトも感じられて、単なる美少女育成ゲームのアニメ化に止まらなかったのではないだろうか。

響け!ファンファーレ!

特に最終回近くまでのスペちゃんには、知らないうちに感情移入してみていた。こうなると、散々文句言っていた私の完敗といっていいだろう。

12話で一応シリーズは完結しているのだが、個人的には及川監督の個性とPAお得意のお仕事ものの「頂点」としてEXTRA R「響け、ファンファーレ!」まで見ることをおすすめしたい。それまでの設定を踏襲しつつ、きちんとした形でシリーズを閉幕させた手腕は、思わず見入ってしまうほど。

12話も結構よかったのだが、この「響け!ファンファーレ!」があったことで、はじめて「アイドルマスター」との差別化も、アニメ版「ウマ娘」のアイデンティティが確立されたと私は思っている。

それだけにこの2つのエピソードで育成型ゲームである原作の枠をとびこえたアニメ版「ウマ娘」が完成したといってもいいと私は思う。競馬にはとんと疎いうえに、ゲームもやったことがない私が最後まで楽しめたというのは、ひとえにスタッフの皆さんの努力のたまもの。心から敬意を表したい。

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