怒り、苦しみ、破壊し、創造する！世界プロレス式コミュニケーションガイド研究所所長の体験談ブログ（33) 私が博愛主義をキライな10の理由（3）
2016/10/28
博愛主義というのは八方美人とは違います。利害関係がからみ、あちこちにいい顔しようとするのが八方美人です。博愛は奉仕で、八方美人はエゴ丸出しでもあります。
しかしながらなぜか人は人から嫌われるのを怖れます。そしてできることなら万人から好かれたいと願う人は意外と多いのではないかと私は思います。実は私もそうですからね。最低でも一人はいる事実です。でも万人に好かれるのも、嫌われるのも意外に実際やるとなったら難しいのです。それがあなたの思い込み抜きで、客観的事実として証明できるかどうかとなれば更に難易度は上がります。
一番客観性がありそうで有名な指標といえば、毎年でてくるタレントさんの好感度調査がそうでしょう。しかしあれをみたらわかる通り、実は嫌いなタレントにも好きなタレントにも名前が出ている人がいますよね。これからわかることは、ある意味好感度でメシが食えているタレントさんですら、100%嫌われるのも好かれるのも困難な仕事なのだということです。
ましてや好感度調査もない一般人の場合、好かれる、嫌われる以前に存在すら認知してもらえません。芸人さんがよく口にする「顔と名前を覚えて帰ってください」が出来てはじめて、嫌われる、嫌われない、好かれる、好かれないを気にしていいステージにあがれたと理解した方がいいでしょう。
とは言っても問題に囚われてどっぷり浸りすぎちゃうとなかなか客観的で冷静な判断はできないものです。それはカウンセラーであろうと例外ではありません。好かれてない自分はダメだ、とか、嫌われている私はダメな人間だ、とあなたが思い込んでいるとしたら、いくら励ましの言葉をかけても無意味です。まずはその思い込みが思い込みであるという事実を知ってもらわなければ先には進めません。その上で客観的な事実を述べるもよし、代替案を提示して選んでもらうもよしという流れになるでしょうね。
しかし、私も毒突き出してから気がついたんですが、自分には人に好かれたいのと同じくらい嫌われたい願望があるんだなあ、ということを最近特に痛感しています。嫌われることに関していえば、好かれるよりも実体験はあるし、プロレスから学んだヒール哲学が染み込んでますから、別に嫌われることなど恐るるに足らなかったわけです。とはいえ、孤独になることへの恐怖は持ち合わせたままでしたから、正直どうなるのかなとおっかなびっくりではじめたところもありました。
ところが嫌われようと毒突きしだしたらなぜか一部から熱烈な歓迎を受け出しまして、はじめは正直戸惑いました。私は芸能人でもない、ただの一般人ですから、反応はなくて当たり前、あったらむしろありがたいので、いかなる反応でもとりあえずありがたくお受けしてますが、この一例を持ってしても、いかに嫌われ者になることがなんと難しいことかお分りいただけるのではないかと思います。
とはいえ、世の中にはナチュラルに嫌われる人やナチュラルに好かれる人がいるのもまた事実です。ただしその人が置かれた状況に、その人自身が満足しているかどうかは別問題ですけどね。その人がもしあなたのように変わりたい気持ちがあるなら、いくつか選択肢を用意しても構いません。
例えば
（1）変わりたい
（2）変えて欲しい
（3）変わりたくない
とかね。
（１）の変わりたいというのは能動的に自らの意思で自分自身を変えようという姿勢です。（２）の変えてほしいというのは、意思決定を他者にゆだねて自分は何もしないという形ですね。これは非常に消極的ともいえます。（３）の変わりたくないというのは、これはもう変化を望まないで現状維持を選択するということです。一見すると変化することが正しいように思えるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。また他人に頼りたいというのもあって不思議ではない感情ですからね。変わりたいと望んでも問題の種類によってはなかなか変化しにくかったりしますし、その渦中にいると非常に苦しい思いもします。
ですが、人間は自分の行く末を自分で判断し、自分で選択できる能力があります。さてあなたならどれを選びますか？
