[心理×音楽コラム]200%元気がもらえる心理的音楽徒然草(19) 我ら思う故に我らあり
本日はヒーローソングより、氣志團が歌う「我ら思う故に我らあり」です。
紹介するまでもなく、仮面ライダーゴーストのテーマ曲です。
歌詞に顕著に見られるのは、人と人との繋がりが歌われていることですね。
1971年に放送開始した仮面ライダーのエンディングテーマには「ロンリー仮面ライダー」という曲がありました。
そう、1号が登場した時代にはヒーローは孤独だったのですね。
もちろんサポートしてくれる仲間はいましたが、歌詞では繋がりより、「ひとり」がよりフィーチャーされているのも時代性を反映しているように私は思います。
そう、昔は不良もヒーローも孤独がカッコイイとされていたのです。
ちなみに氣志團のビジュアルをみると、古いタイプの不良を踏襲しつつ、孤独より繋がりを大切にする現代のマイルドヤンキー気質も取り入れている感じが私にはします。
「我等思う故に我等あり」というフレーズは、フランス出身の哲学者、デカルトが提唱した「われ思う、故に我あり」が元ネタです。
これは、世の中で絶対に存在することがはっきりしているのは、今このことを考えている、「自分自身」のみであるという意味です。
だから、「われ思う、故に我あり」なのですね。
取り方を変えると、自分以外の存在はどれも、誰も確実ではないともとれます。
そうすると、われを我らに置き換えているこの曲の歌詞は、時代性も反映しつつ、なかなか深い感じがするな、と私は思うのです。