万国びっくり映画鑑賞記・ターミネーターズ
2016/10/18
16年1月6日鑑賞。
政府が管理しているニクソン宇宙基地が、量産型ターミネーター「TR-5」の反逆により制圧された。テロリストによるプログラムの書き換えにより殺人マシーンと化したTR部隊は、人間を殲滅すべく地球に向かう。時を同じくして、既に世界中で社会に同化していた多くの「TR-5」も、突如人間に襲い掛かる。銃弾も効かない鋼の肉体を持ち、強大なパワーを有する「TR-5」の攻撃により、地球の主要都市がほぼ壊滅する。やつらを止めるためには、宇宙基地にある制御装置を停止させなければならない。そして、わずかに生き残った者たちは、人類の運命を賭けた最後の戦いに挑む…。 (あらすじは公式HPより)
冒頭に「映像の乱れはオリジナルプリントのもので品質の問題ではない」という但し書きが出てくるので、どんだけ古いんだ?と思いきや2009年製、というあたりでもう期待を裏切らない。そして原題が全く同じ「 THE TERMINATORS」で、珍しくアルバトロスにしては勝手にタイトルをつけたわけではないことがわかる。しかし、開始早々いきなり死人の山。出てきた人間が次々に殺されていくから、いったい誰が主人公なのか、前半はまったく把握できない。なんか暴走したおっさんが銃ぶっ放しているところだけみたら、「ターミネーター」というより「コマンドー」のほうが近い。宇宙から始まった事件が地球に飛び火し、あっという間に暴走したアンドロイドに地球は攻撃、侵略されるんだけれども…攻撃してきたのはなぜか大都市ではなく、保安官が守る田舎町という点で、いきなりスケールダウンする(大都市も攻撃してるっぽいんだけど、セリフでしか説明していない)。
しかも同じ顔したアンドロイドが次から、次へと出てくる・・・はずなのに、画面に映るのは大概3人くらい。そりゃ「ターミネーターズ」で間違いはないんだけど・・・・。このターミネーターズ、外見はむさくるしいおっさんなんで、なんでこんなのを量産しようと思ったのか不思議でしょうがない。神出鬼没に都合よくおっさんが何度も、そして何人も現れる展開を期待していたんだけど、予算の都合かいっぺんに出てくる人数が各所でとにかく少ない。確かに都合よくはでてはくるんだけど・・・。
笑ったのはカップルが廃墟でいいことしようとした?ところを容赦なくおっさんが銃でぶっ殺すシーンで、もはやターミネーターからジェイソンに役回りが変わっている!ただ、オリジナルジェイソンが多用する「間」や「ため」も何もなくいきなり現れていきなり殺すから、どんだけ血しぶきが飛んでもホラー要素が0に近い。
ただ、このおっさん自体はアクションもそれなりにできる人なので、なんかやたらとこき使われまくられている印象。マッチョなおっさんが無表情で、人間を殺戮していく様はなかなかいい感じだし、同時に量産型ゆえにヤラっれっぷりも、いいと思う。楽しむポイントはそのあたりかなあ?妙なところができがいいというのもこの映画の特徴かもしれない。全体的には破たんしてるけど。
宇宙船に乗って宇宙に飛び出し、宇宙戦まで出てくるサービス精神は、結局宇宙で始まった話を宇宙で終わらせたかっだけか?田舎から着の身着のまま宇宙にあがってる主人公ご一行さまの服が、とにかく普段着なんで、地球からどう場面転換したのか?みていてもわからなかった。前半でなんかテクノロジーの進化した世界の話とは到底思えないような、田舎町でのサバイバルシーンが延々続いたせいかもしれないんだけど・・・・
そのうえ保安官に隠された秘密など、盛り上がりそうで、あまり盛り上がらないドラマを唐突に開始。まあ秘密っていうのもなんとなくそんな気はしていたんだけど(やたら身内を疑ってるやつが一人で騒いでいたので。)、気がつけばクライマックスへ。なぜかこのタイミングで新キャラも突如乱入してくるが、期待通り「救助隊」なのに真っ先に殺されるため、「何のために出てきた?」的な「?」をこれでもか!というくらい頭に植え付けていく。予定していた作戦が失敗しかけて、保安官は殺人ロボットと心中!メインキャストの犠牲者もさらに出る。人間は機械に勝てないのか?という絶体絶命のピンチは結構盛り上がるっぽいのだが、ラストにターミネーターズをとめた結末が・・・・おそろしくしょぼい!
最初何をしたのかわからなくてもう一回ラストだけ見直したら、心からげんなりした。ってかそこ壊してすむんなら、こんだけ犠牲者出す前に気が付けよ!ってレベルのオチなんで、さすがアルバトロスの映画であるとしかいいようがない。これを定価では4800円で売ってるんだから、本気でこの値段出す人いるのかな?私はナ○コで500円のワゴンセールで買ったけど、500円ならネタとしては十分だと思うので、勇気のある人は挑戦してみるといいかもしれない。