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映画鑑賞記・ピンクパンサー2

ピンクパンサー
 10年7月31日鑑賞。

 で、こっちは1963年製作の『ピンクの豹』で
準主役だったクルーゾー警部のキャラクターが
好評であった為、その翌年にクルーゾーを主役
として製作されたスピンオフ作品の「暗闇で
ドッキリ」...でもなく、第3作目に当たる
ピンク・パンサー2』ともちがう。

 今回見た作品は2006年にスティーブ.
マーティンがリメイクした「ビンクパンサー」
の続編。なので本当の「2」作目。リメイク
のね。もともとのセラーズ版とちがうのは
「ビンク.パンサー」の「.」がないこと。

もともとのセラーズ版のシリーズにも続編が
あって「ピンクパンサー2」は実を言うと
3作目となっている。結構ややこしい。

 ちなみに本作は世界各地で名宝が盗まれ、
現場に「トルネード」のカードが残されていた。
トルネードとはかつての怪盗の名だが、姿を
消して10年がたっていた。それなのになぜ
突如復活したのか? トルネード逮捕のために
世界中から被害にあった各国警察の精鋭たち
の捜査官によるドリームチームがフランスで
結成される。フランスからは国の宝である
ダイヤモンド「ピンクパンサー」を守るため、
あのクルーゾー警部が参加することになって
しまう。が、しかし天然のお騒がせ男
クルーゾーは、行く先々でボケ連発の大騒動
を引き起こして捜査を大混乱させてしまう。

 あげくチームからは外され、駐禁取り締まり
係に戻されるのだが...

クルーゾー警部といえばピーター・セラーズ
という色の既についた作品のリメイクは
難しかったと思う。だが、マーティン版
も2作目になり、クルーゾーのキャラを完全に
つかんだ印象がある。板についてきたと
いってもいいのかな。今回はかつての怪盗
を追うというセラーズ版『ピンクパンサー2』
と似たプロットだが、リメイクではなく
まったくの新作。しかし、クルーゾーが
交通違反の取締りをしているエピソード
など、旧作へのオマージュもささげている。

 各国の腕利きの捜査官が、イタリアからは
女たらし、日本からはコンピュータに詳しい
捜査官と、典型的な「外国人」なのはコメディ
のお約束。しかも、子供でもわかる身体を
はったギャグは、かなりベタではある。

 でもそれがいいのよね。
あえて、ケイトーにそのまま使っていた
「イエロー.フレンド」(クルーゾー自身
は間択悪気があって言っているわけではない)
を日本の捜査官ケンジにいってしまって、
お目付役から大目玉食らったり、相変わらず
のすっとぼけぶりはこの人でないともはや
クルーゾーははつとまらないところまで
きているように思う。

 あと、リメイク版の1から共演している
ジャン.レノがものすごくいい味出している。
この人はシリアスでもコメディでもできる
人だけど、コメディの方が愛嬌あって
いいかもしれない。彼の存在なしでリメイク
ピンクパンサーは成り立たなかったと
言ってもいいくらい。彼の息子達となにげに
意地になって空手ごっこ(といってもカンフー
とごちゃ混ぜになっているのがご愛敬だが^^)
に興じるマーティン版クルーゾーの姿はかつて
のケイトーとセラーズ版クルーゾーのやりとり
を彷彿とさせていて面白い。こういうの
すきだなあ^^

-映画鑑賞記