[映画鑑賞記] Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆
2019年11月22日鑑賞。
親竜王国ルグニカにあるエリオール大森林。それは人の干渉を拒絶する《氷結の森》。
その溶けない雪と氷に覆われた森の奥に、一人の少女と一体の精霊が暮らしていた。
二人に契約関係はなく、ただ成り行きで共に日常を過ごすだけ。
互いの胸に秘めた罪悪感と使命感に急き立てられながら停滞した時間。
触れ合える距離にありながら、決して寄り添うことのない二人に、
運命は容赦なく、全てを焼き尽くす業火となって襲い来る。(あらすじは公式HPより)
重要な受け手側の気分
前作同様、テレビシリーズでは使われていない原作エピソードによる番外編。昨年は二期製作が決まらない状態で見たので、若干モヤるタイミングでの鑑賞になったわけだが、今回はテレビ二期がある前提で観ることができる。
この受け手側の気分というのは結構重要。映画感想なんて所詮は主観で書いた雑文に過ぎない。だからこそタイミングと気分というのは大切なところになる。
前作であるMemory Snowの公開時は二期製作決定という報道もなかったし、内容がテレビシリーズと異なる「明るいリゼロ」だったこともあり、どうしても違和感は拭えなかった。いわゆる死に戻りを代表するリゼロのダークな部分は全くなかったのだ。
なぜ忌み嫌われるのか?
で、テレビシリーズではそのスバルの死に戻りがメインで描かれているため、エミリアの物語はそこまで深く触れられてはいない。だから、なぜハーフエルフのエミリアが忌み嫌われている存在なのか、が今ひとつわかりにくいのだ。
しかし、その疑問に関してこの「Re:ゼロから始める異世界生活氷結の絆」は十二分に応えている。詳しく書くとネタバレになるから書けないけれど、エミリアとパックの絆がベースにあるからこそ、ラムとレムがいて、スバルやほかのキャラクターがいるのだ、という内容になっている。
リゼロの物語をより深く理解するためには、氷結の絆はベストなエピソードだし、クライマックスに向けて盛り上がる展開は、まさに劇場版と呼ぶに相応しかったと私は思う。
二期が楽しみ!
ラストでまたシリーズに帰結する流れを作ったことで、2016年のテレビシリーズからの補完の役割も果たせていた。何よりメインキャストであるエミリア役の高橋李恵さんと、パック役の内山夕美さんの熱演も映画の盛り上げに大きく貢献していたように思えた。
ともあれ、これで2020年スタートの二期までの空白の期間は2本の劇場作品によってある程度は埋められた。後は色々前評判を聞いている二期がどうなるのか?楽しみに待ちたいと思う。