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[映画鑑賞記] ルパン三世カリオストロの城(4DX)

2019年11月10日鑑賞。

ある国営カジノから五十億の札束をまんまと盗み出したルパンと次元だが、実はそれはゴート札と呼ばれる
偽札だったの だ。そこでルパンは、ゴート札が発行されたカリオストロ公国を次のターゲットに決める。
ルパン達が公国の自然を楽しん でいると、二台の車が猛スピードで過ぎ去っていった。
なぜかウエディング姿の少女が武装した男達に追われていたのだ。
当然ながらルパンは少女の側につき、少女を救うのに成功した。
しかし、わずかの隙に少女を奪われてしまう。その少女 が忘れていった指輪を見て、
ルパンは次元にこの公国で盗みを失敗したことがあるといった。
そしてルパン達は、その少女・クラリスがカリオストロ伯爵との婚礼が近いことを知る。(あらすじは公式HPより)

40年越しの夢・実現!

私は自慢ではないが、カリオストロの城については、50回は観ているはずである。しかし劇場で観たことは一度もない。

なぜなら、公開された1979年は私が高校受験を控えた冬であり、受験生が映画に行く自由は許されていなかった。当たり前といえば当たり前だが、このタイミングの悪さは呪うしかなかった。

それからほどなくして、大学時代にリバイバル上映があったのだが、この時には風邪をひいてしまい、公開期間内に観に行く事は叶わなかった。

以降、公開から幾年月…カリオストロの城を劇場でみるチャンスはついぞ訪れなかった。だが、最初にカリオストロの城が公開されてから40年。ついにそのチャンスは訪れた!公開40周年記念版4DXとして期間限定の上映が決定したのだ。

はっきり言って40年という時間は長かった!長過ぎた!しかし、仮に4DXが割引なしの一律料金(2200円)であったとしても、これは行くしかあるまい。

追い風が吹き出して・・・

残念ながら公開初日は行けなかったものの、2日遅れの日曜日に劇場に行くと、ほぼ満席状態に!これはすごい。

考えてみたら、1979年に初公開された当時、第1作目に興行収益が及ばず、危うく闇に葬られかけたカリオストロの城が、毎日映画コンクールで大藤信雄賞を受賞。

さらには、後のテレビ放送や上映会などが繰り返されたこともあって人気が高まっていき、追い風が吹きだして、宮崎駿という名前を世に送り出す役割を果たしたのである。

そういう経緯がなければジブリもなかったし、宮崎駿も知る人ぞ知る存在で終わったかもしれないのだ(そもそもカリオストロの城公開当時の宮崎駿は、マニアしか知らない演出家でしかなかった)。

そんな私が昭和から平成を経て令和でようやく掴んだカリオストロの城を劇場鑑賞するという大チャンス。これが喜ばずにおられようか!

見ている我々のハートも

というわけでたっぷり堪能してきた4DXだが、当然ながら画質も向上していたし、何よりテロップが東京ムービー新社(現・トムスエンタテインメント)のままだったのも嬉しかった。

やはり4DXによって迫力が倍増したのは冒頭のカーチェイスシーン。これはさすがにすごかった。期待以上のものがあった。でも本当にすごかったのは40年たっても色あせない作品そのものだったのである。

あれだけ見てきたにもかかわらず、同じところで感動し、同じところで笑えるというのはすごいことだと思うのだ。

1979年といえば夏に劇場版・銀河鉄道999が上映され、テレビでは機動戦士ガンダムが誕生した年でもある。まさに奇跡のような年だったのだ。

だからこそ欲を言えばリアルタイムで劇場に行きたかった。でも、スクリーンに映る高画質の「カリオストロ」を見たら40年の恩讐も、気が付けば霧散していた。

何より、しょっぱなではややざわつき気味になる4DXの劇場内が、時を追うごとに観客全員が集中していくという空間になっていったのは本当に素晴らしかった。子どもも大人も夢中になれるとは、なんと素晴らしきエンタテインメント!

カリ城が盗んでいったのはクラリスの心だけではない。見ている我々のハートも見事に盗んでいったのだ。時を超え、永遠に古びない名作。劇場で見るとその魅力が何倍にも何倍にもなっていく。そんな体験はなかなかできるものではない。つくづく見に行けてよかったと思った。

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