[アニメ感想] 2019年冬アニメ完走分感想文 私に天使が舞い降りた
大学生の星野みやこはある日、小学5年生になる妹のひなたが連れてきたクラスメイトの白咲花に一目惚れをした。みやこは何とかして花と仲良くなろうと画策するが、重度の人見知りである彼女の不器用な行動は、花に警戒心を抱かせるばかりであった。それでもお近づきになりたいと努力するみやこに対し、花は次第に心を開いていく。（あらすじはwikipediaより）
動画工房の良さが溢れた良作
「私に天使が舞い降りた」（わたてん）は、登場人物がとても生き生きと描かれており、心地よい気分で視聴することができるアニメ。
この「わたてん」は、コミック百合姫掲載の原作があるせいか？小学生の登場人物が多い。しかし、単なる幼女系アニメという感じではなく女子大学生の主人公みゃ〜姉を据えたことでバランスが取れている。
「わたてん」は、度が過ぎた人見知りのヘタレ女子大生みやこ（みゃ～姉）が、小学生の妹、ひなたやその友達の小学生たちを愛でる日常コメディである。少しイタイみゃ～姉の軽快なギャグ、生き生きとした各キャラクターのかわいい表情、丁寧な背景と随所に動画工房の良さが溢れる良作だと私は思っている。
作中では、ひなたの友達である花ちゃんを愛でようとして、ついつい暴走してしまうが、視聴者的にはみゃ～姉を愛でるアニメではないかなと思った。女子力はみやこ自身の欲望に向けて、忠実に解き放たれるときは物凄く万能に発揮されるが、色々とヤバいダメなジャージ着のみゃ～姉。それでも残念であるが憎めないみゃ～姉で、ひなたには物凄く懐かれている。
やらかす姿が可愛いらしい
みゃ～姉は家事全般、料理、お菓子、裁縫も出来て、実に高スペックで、容姿もそれほど悪くないのだから、ひなたにとっては尊敬や自慢出来る憧れる姉なんだろうと思う。スペックが高いのに、才能を有効活用できないという点では、「上野さんは不器用」の上野さんと共通するものがある。
花ちゃんをエサで釣って趣味に暴走しなければ、ひなたにとっての母代わりになっている良い姉なのだが、花ちゃんに一目惚れして赤くなったり、夕飯前に、菓子を食べさせて母親に宙づりにされてたり、コスプレ姿でポーズとってるところを見られて恥じ入ったりと、いろいろやらかすのだが、そんなみゃ～姉がまた可愛いらしい。
なぜ、このみゃ〜姉が可愛いのか。それは、ひたすら丁寧で高クオリティな作画と、みゃ〜姉役の上田麗奈さんの熱演によるところが大なのではないだろうか？2018年秋アニメのSSSS.GRIDMANで、サイコパスの新条アカネを演じて、大絶賛された上田麗奈さんだが、この「わたてん」でも、その実力をいかんなく発揮されている。
作画も演出もキャストも能力が高く、動画工房らしさを貫いたという点では、わたてんは実に見事な作品だったと思う。
