[アニメ感想] 2018年夏アニメ完走分感想文 ヤマノススメサードシーズン
2018/09/27
インドア趣味で高所恐怖症のあおいは、高校入学を機に再会した幼なじみのひなたに振り回されながらも、登山やアウトドア活動を経験。あおいはだんだんと登山の楽しさに目覚めていった。そして彼女たちの季節は夏から秋に――。
登山をきっかけに増えたともだちと、次はどの山に登ろうかと思いを巡らせるあおい。目標の「富士山登頂」に向けて体力づくりや、新たなアウトドア活動への挑戦に積極的になっていくあおいに、ひなたは心強さを感じつつも……。
笑って、泣いて、登山して……思いっきり山登りを楽しむ中高生山ガールたちを描いた『ヤマノススメ』。待望の『サードシーズン』が、いよいよ開山!(あらすじは公式HPより)
完走できた理由
わずか15分(ちなみに、ヤマノススメは、ファーストシーズンが5分アニメで、セカンドシーズンから15分枠に拡大した)作品なんだが、なぜかファーストシーズンは見逃し、セカンドシーズンは見たり見なかったりした上で、なぜかサードシーズンだけは完走してしまったのだから、我ながらよくわからない。
ただ、「ゆるキャン△」を完走したおかげか?自分の中で日常系+キャンプという組み合わせにアレルギーを感じる事が少なくなったからかもしれないが、意外とすんなり見られた気がした。
もう一つ完走できた理由として考えられるのは、私のライフスタイルの変化が挙げられるかもしれない。一人暮らしを始めてから、15分1話完結の短編を割と見るようになっていたのだ。
実家暮らしの時は小倉に行くまでの所要時間にプラスして15分から30分の余裕を持たせて家を出ていた。今はその必要がない。空いた時間にその分、アニメなりプロレスなりを見ることが可能なのだ。
とは言っても、つまらなければ視聴継続という目はないわけで、ヤマノススメサードシーズンを完走できたのは、ひとえに面白かったからだ、というのが一番大きな理由になるだろう。
日常系のいいところは、どこから見始めてもそれなりに着いていけるところで、私のように中途半端な形でしかシリーズを見て来なかった不良視聴者でもウエルカムな形になっている事だろう。
特にサードシーズンは、主人公のひなたと、幼馴染のひなたの心理描写により時間が割かれている印象があり、このあたりは15分という枠を上手く生かした印象がある。前述したように当初は5分アニメとしてスタートし、後に15分に拡大されたわけだが、セカンドシーズンの評判も良かったらしいので、一気に30分に拡大することなく、15分というスタイルを貫いたのだろう。
萌え系アウトドア女子
セカンドシーズンが綺麗な終わり方をしていたのは知っていたのだが、三期制作の要望が高まり、サードシーズン制作に至ったことを思うと幸せな作品とも言える。二期が求められながら、大人の事情で作られない作品がある一方、求められてもいない作品の二期が作られたり、ととかく不幸せな作品が多いことを思うと、非常に真っ当な感じがするのだ。
最初の方でゆるキャン△の話をしたけど、ヤマノススメは、ゆるキャン△のような作品が出てくるための、いわば「呼び水」になった作品ではないか、と私は思っている。
ヤマノススメの原作は2011年から、アニメファーストシーズンは、2013年にスタートしている。ヤマノススメのヒットが、日常系に萌え系アウトドア女子という、新しいジャンルを確立し、主人公のひなた同様、インドアな(しかも、ひなたは高所恐怖症)視聴者を、アウトドアの世界に連れ出した功績は大きいだろう。
舞台になっている埼玉県飯能市でもイベントが開催されたり、埼玉に拠点を構えている埼玉西武ライオンズの試合に、ヤマノススメの声優さんが始球式で登板するなど、「聖地」との相性もよい。
この先、アニメが作られるのかどうかは定かではないが、ヤマノススメの日常風景はもう少し見てみたい気もする。機運が高まれば、サードシーズンのように続きが見られるかもしれない。その日を楽しみにして待ちたいと思う。