[アニメ感想] 2018年春アニメ完走分感想文 Lostorage conflated WIXOSS(ロストレージ コンフレーテッド ウィクロス)
元セレクターの少女・水嶋清衣は、記憶を巡るセレクターバトルを勝ち抜いた少女・穂村すず子とその友人であるセレクター・御影はんなに会いに行く。
新たな戦いの予感を感じ取った清衣は、ふたりとともにかつてバトルを仕組んだ"ブックメーカー"の幻影を追うことに。3人で街をさまようなか、清衣は自分がルリグだった過去を話し始める……。(あらすじは公式HPより)
白窓の部屋とバトル
カードゲーム「WIXOSS」をベースにしたアニメは4作あって、Lostorageシリーズとしては2作目。selector infected WIXOSSから数えたら4作目。テーマは「融合」だそうで、アニメ版に登場したキャラクターが全てでてくるのが特徴。セレクターが闘う目的をより明確にしたというのが売り文句。確かにそこの部分はわかりやすい。
ただ、セレクターバトルの元になった「白窓の部屋」がもともとわかりにくい概念だったために、これを何とかわかりやすく説明しようとしすぎて、終盤はバトルがぼんやりしてしまったようにわたしには見えた。
序盤ははじまるはずのなかったセレクターバトルが再開したことで、それなりに盛り上がるのだが、一期二期でもやや視聴者を置き去りにしかけた「白窓の部屋」が物語の主体になってからは、惰性で鑑賞している自分に気がついてしまった。
そもそもタイミング的に「白窓の部屋」の概念が二期最終回できちんと明かされていたなら、こんなに話数かけなくてよかったはず。要はバトルと白窓の部屋は食い合わせが悪いのではないか?という疑念は最初から最後まで、私の中ではぬぐい切れなかった。
全てが元通りというわけではないが、とりあえず力技でハッピーエンドにした感は否めない。とはいえ、一期二期の残務処理をする形で後を引き継いだスタッフのご苦労を思うと、一概には責められないとも私は思う。
全てを終わらせる?
正直、バトル主体というなら通算三期目にあたるLostorage incited WIXOSSの方がよりストーリー的にはわかりやすかった。全てを終わらせると言いつつ、これで完結するとは言っていないので、またステージを新たにしたWIXOSSアニメが作られるんだろうな。
そもそもWIXOSS販促アニメにしては話がダークすぎたんで、一旦収束させた上で方向転換したかったのかもしれないが、明るくしちゃうと、先行している他のカードゲームのアニメとの差別化が難しくなる。
白窓の部屋という概念は見ようによっては、便利な設定だったのだが、それを放棄して新しいWIXOSSの物語が描けるのかどうか?
とはいえ、白窓絡みのセレクターバトルは正直見飽きたので、次によほど見る作品がない限り、新しいWIXOSSアニメができても、見る気になれる…保証はないかなあ。
Lostorage conflated WIXOSSは、結局ワンクール十二話で完結する体でないと、なかなか食指が伸びにくいタイプの作品だったように私は考えている。四期連続でやられてたら多分途中で飽きて見なくなりそうな作品。
まあ、四期に限っては、放り投げ気味に終わりそうだったお話を、何とかきれいに畳んだという点では、評価されてもいいのではないか、と見終えた今、私は感じている。満足はしてないけど、ホッとした、というところだろうか。