[心理×音楽コラム]200%元気がもらえる心理的音楽徒然草 (26)君の青春は輝いているか
今回は史上最大の説教ソングこと「君の青春は輝いているか」をご紹介します。この作品は超人機メタルダーといいう特撮ヒーロー番組の主題歌で、歌はささきいさおさんが担当されています。
特筆すべきは壮大なオーケストラサウンドにのった歌詞で、作詞をしたジェームス三木さんの世界観がそのままあらわれた歌になっています。
大河ドラマなど数多くの作品を手掛けた脚本家としてつとに有名なジェームス三木さんですが、おりしも、1992年ごろからもと奥さんが出版した「仮面夫婦」によって、ジェームス三木株が大暴落し、そのさなかにこの歌詞を発表したもんだから、壮大なブーメランになってしまったわけですね。
まさに「お前が言うな」状態になっていたわけです。
歌詞で三木さんが書いたとおり?愛がほしければ誤解を恐れずにありのままの姿を太陽にさらした結果、暴力性や動物虐待などの事実を暴かれてしまったのですから、何をかいわんやですね。どんだけ愛がほしかったんだ?と。
そのおかげで50本以上の講演キャンセルなど多大な被害をこうむった三木さんは、もと奥さんを訴えかえし、法廷闘争はさらに泥沼化していきました。
ささきいさおさんも「君の青春は輝いているか?っていわれてもねえ・・・」と苦笑交じりで話照らしたことがありますが、大むねこの歌詞は「説教ソング」という認識で定着しているようです。
このオーケストラサウンドを編曲したのが、のちにワンピースの音楽などを担当される若き日の田中公平さんです。当時はまだ駆け出しだったところへ、大仰な歌詞と壮大なメロディがのっかったこの楽曲の編曲依頼が来たので、結構大変だったらしいです。
逆説的に言うと、誤解を恐れずにありのままをさらすと、とんでもない目に合うという教訓がこの歌詞には含まれているのです。
しかし若き日の公平先生にはこの曲にはずいぶん励まされたようで、状況と人によっては応援ソングにもなっていたというのも興味深い所です。